訪問3
今回は、会話だけでいってみましょ~!
「<ローズ>………これは、何だ?」
「だから ユーモア溢れるニューバージョンのセレディー皇子様です。
とっても お似合いですよ?
顔立ちも、しっかりなさっていますから 何でもお似合いですから」
「おい………ッ!
何勝手に塗り付けているんだよ!!」
「何………って?
勿論 決まっているじゃないですか。
ここまでしたのに これをしなければ 何の意味もありません」
「意味も何も 屈辱的だ………」
「大丈夫です、お似合いですもの。
記念写真 お撮りになられますか?」
「なッ!
そんなの撮る訳無いだろう?!
って………何、取り出してきているんだッ!
こっちに向けるんじゃない!!」
「だから 記念ですよ。
今は、嫌かもしれませんが 後から懐かしくなります。
多分 こういう事が出来るのは、今のうちですから」
「何が言いたいんだ?」
「あら………褒めているんですよ?
そんな顔したら 台無しになってしまいます」
「褒められても 全然嬉しくないッ!
っていうか トッドは、どうしたんだよ!!
僕が、こんな目に遭っているっていうのに なんで、助けに来ない?」
「何言っているんですか………ここにいるじゃないですか」
「え?
………………お前 本当にトッドなのか?」
「………皇子………」
「<ローズ>………貴様、いつの間に?!
というより 何て、残酷なことを!!」
「あら 皇子様もそうですけど?
トッド様もお似合いだと思いませんか?
セレディー皇子様が、ここの中を何も知らずに目を輝かされている間に 変身していただいたんです。
すっごく 抵抗なさいましたけど 皇子様の為だと説得したところ 納得して頂けました」
「後は、皇子様の準備が整いましたら 挨拶回りに向かいますよ?」
「はぁ~?!
この格好で 城の中を渡り歩けと?
笑い者にさせたいのか?!」
「勿論………皇子様ということは、伏せておきます。
だって 皆さん、とってもピリピリしていらっしゃるんですからね?
ですので トッド様も その事は、承知して頂けますよね?
この国では、あまりそういう事がありませんが 王族の方というのは、外聞を気にするのでしょう?」
「というより 知られたら、一生の恥だ。
トッドの場合は、剣で自害しかねないぞ?
こいつは、根っからの堅物だからな?」
「でしたら お2人とも バレないように頑張ってください。
王の間には、ちゃんと終わってから向かいますから………」
「まさかとは、思うが その時は………」
「さすがに その時は、元の姿ですよ。
それで 滞在中の間 2つの姿を使い分けるんです。
元の姿の間は、いつも通りで結構ですよ?
けれど こちらの姿の時だけは、わたしに従っていただきます。
その代償として 普段では、味わえないようなスリルをプレゼントさせて頂きますから」
「スリル………とは?」
「あら 目が輝いてきていますね?
けれど それは、経験してみてからのお楽しみです。
だって 行動を起こす前から 種を明かしてしまったら つまらないでしょう?
冒険というのは、何が起こるかわからないから 楽しいんです。
皇子様………ですから、ここに滞在している間 楽しみましょう?
嫌々来るという気持ちが吹っ飛ぶような体験をプレゼントさせて下さい」
「今までの世話役と違って 面白いじゃないか。
ナディア姫の場合は、トッドと一緒にいることで 相当楽しませてもらったし」
「やっぱり 以前にナディア様が、投獄された一件 皇子様は、わざとだったんですね?
一歩間違えれば 殿下は、斬られてしまっていたと聞きましたが」
「トッドは、本気じゃなかったさ。
それに この国の王の騎士2人は、優秀だと聞くからな?
ちょっと ヒントを残しておけば 簡単に僕の悪戯によるものだということが、わかっていた。
こいつも それがわかっていて 行動に緊迫感を出させる為に そのような行動を起こしただけだ」
「皇子に害する者は、いかなる者でも斬り捨てると剣に誓ったはずですが?」
「だが お前には、ナディア姫を斬れないだろう?
それに 勘違いされてしまっているようだしな?」
「でしたら 今回の滞在で その誤解も解ければよろしいですね?」
「<ローズ>殿………それ以前に、招待がバレた場合 国家問題になる可能性は?
私はともかく 皇子を辱めたという事で 戦争に発展する場合も………」
「それなら 大丈夫ですよ。
いつもの皇子様の悪戯だと言い訳をすれば………」
「笑顔で とんでもない事を言ってくれるな?
僕にこんな格好をするという噂が流れてくれたら どうしてくれる?」
「あら ご存知ありません?
宰相閣下のご実家は、成人する年まで 男児は女児として 女児は男児として育てるという風習があると聞きます。
子供の頃に そういった姿をしているからといって 悪い噂が流れるでしょうか?」
「まぁ 確かに楽しそうだからな?
お前の企みに協力してやる」
「光栄です。
では、参りましょうか」
さて 何が起こっているでしょうか?
会話だけですが わかって頂けるでしょうか?
次からは、ちゃんと説明も入れますので………