30分の試練
「第2回反省を促す会」。
メンバー5人による書面の朗読が終わると、会議室は再び静まり返った。
校長、体育科長、そして監督は、提出された書面を手に、概ねの評価を与えた。
校長:「書面は、確かに前回よりは深く掘り下げられている。お前たちの悔恨は伝わった。
しかし、高校、すなわち『群馬彩華高等学校』そのものへの忠誠心への配慮が、表現として足りない。」
体育科長:「全く同感だ。ここは、スポーツ優待生が集う体育科だ。お前たちの失敗は、この科全体の教育の信頼に関わる。高校、特に我々への配慮と、敗因に対する覚悟の表現が足りない。
上辺ではない、真の覚悟を示せ。」
監督:「私の見解も同様だ。お前たちの反省は、まだ『私個人の責任』に留まっている。
高校と剣道部、組織全体に対する忠誠心を、もっと強く強調し、反省を含め表現すること。その言葉に、お前たちの魂を込めろ。」
そして、監督は冷徹に言い放った。
監督:「いいか。今から30分だ。
この場で、各自、指摘された点を踏まえ、書面に即時修正を加えろ。
修正が終わり次第、大きな声で、もう一度読み上げてもらう。
・・・始めろ!」
30分という短い時間での再修正の命令に、メンバーたちの間に緊張が走る。
提出した書面が評価されたことへの安堵は一瞬で消え去り、彼女たちは、震える手で再び筆を走らせた。
彼女たちの頭の中には、「群馬彩華」「体育科」「忠誠」という言葉が渦巻き、その組織への帰属意識と責任を、どう言葉に落とし込むか、必死に格闘した。




