反省文
「泣いている暇があるなら、明日までに反省文、書いてこい!明日道場で発表だ」
広澤監督は東清美に反省文を明日までに提出するように命令し、道場を後にした。
「はい・・・」
東清美は防具を片付けながら、とぼとぼと道場を後にしていった。
・・・
そして、翌日。
広澤監督は、東清美に剣道部の稽古が始まる前に、その反省文を道場の真ん中で、大声で宣誓することを命令した。
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「インターハイ予選敗退に関する反省と決意」
令和X年Y月Z日
群馬彩華高等学校 体育科 2年 東 清美
この度は、私の不甲斐ない試合結果により、学校並びに剣道部の名誉を傷つけ、監督、顧問の先生方、先輩、同級生、後輩、そして応援してくださった全ての方々の期待を裏切ってしまったことについて、深く反省し、心よりお詫び申し上げます。
インターハイ群馬県予選の女子個人戦決勝において、私は自身の持てる力を出し切ることができませんでした。代表の座を獲得し、全国の舞台で群馬彩華高校の名を轟かせるという、私に託された使命を果たせませんでした。これは、日頃の稽古に対する取り組み、精神的な甘さ、そして何よりも試合における覚
悟の欠如が原因であると痛感しています。
決勝という大舞台で、私は勝利への執念よりも「負けてはいけない」というプレッシャーに囚われてしまいました。結果、持ち味である積極的な攻めを出すことができず、終始受け身の試合展開となり、最後の肝心な局面で冷静な判断を欠きました。これは、技術以前に、剣道家として、また群馬彩華高校の代表
としての精神力の弱さを露呈するものであったと深く反省しています。
剣道は、礼節を重んじ、心技体を鍛錬する道です。私の敗退は、私一人の敗北ではなく、日頃から熱心にご指導くださった監督をはじめ、共に汗を流した仲間の努力をも無駄にしてしまう結果となりました。この責任の重さを、今、噛み締めております。
今後は、この悔しさと反省を絶対に忘れません。
1. 精神面の徹底的な鍛え直し:どんな状況でも冷静さを失わず、勝利への執念と感謝の気持ちを持って竹刀を振る覚悟を持ちます。
2. 基本の徹底と応用力の向上:もう一度、基本に立ち返り、日々の稽古を惰性にすることなく、課題を明確にして取り組みます。
3. チームへの貢献:個人戦での失敗は、団体戦で必ず挽回します。チームの一員として、仲間を鼓舞し、支え、勝利に貢献できるよう全力を尽くします。
この敗北を糧に、私は必ず立ち直り、剣道を通して人間として成長することを誓います。
今後、監督、先生方のご指導を真摯に受け止め、二度とこのような不甲斐ない結果にならないよう、精一杯精進してまいります。
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東清美は、他の剣道部員の前で反省の涙を少し流しながら読み上げた。




