剣道着の重み
指導期間、5日目、6日目。
メンバーたちは、この異常な生活環境の中で、さらに稽古に集中し続けた。疲労はピークに達していたが、彼女たちの動きには、以前とは違う「何か」が宿っていた。
寮でも、教室でも、彼女たちはもう他の生徒の目を気にすることはなくなっていた。
剣道着は、もはや「恥辱の証」という側面だけではなく、「二度と過ちを繰り返さない」という決意の象徴に変わりつつあった。
その重い袴を履き、腰板の「忠誠」を背負っている間は、勝利以外を考えることができない。
特に東清美は、授業中も道着の袖口をきつく握りしめ、教科書を見る時でさえ、その目が鋭く光っていた。彼女の周りの空気は、かつてのトラウマを抱えた頃とは違い、張り詰めている。田中部長も、登下校の際、背筋を伸ばし、一歩一歩、その重い責任を噛み締めるように歩いていた。彼女たちの間には、言
葉は少ないが、七日目の試練を共に乗り越えるという、強い連帯感が生まれていた。
そして、七日目の朝が訪れる。
剣道着指導の最終日。
メンバーたちは、道着を身に纏い、第2回反省を促す会が開かれる会議室へと向かった。彼女たちの剣道着は、この七日間で、悔恨の汗と、新たな覚悟の熱を吸い込み、一層重く、濃い色になっていた。全ては、この後の「最終審判」のために。
「第2回反省を促す会」は、前回同様、校長・体育科長・監督と出場メンバー5人での会だった。
メンバー5人は提出された書面を1人づつ、校長・体育科長・監督の前で読み上げていく。




