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第4話 「黄昏時 後編」

人々が当たり前に暮す現代。

それは知ってはならないモノが闇に隠蔽される事で保たれている表面上の日常世界。

こちらは”精霊と魔法が混在する隠された真実世界”の物語です。

お楽しみ下さい。


五月。

多くの新しい始まりを告げる春の終わり。

俺が住む千代市の気候はこの時期でも十分肌寒い。

日が落ちると上着が無くてはとても外を出歩く気にもなれない。

毎朝妹に起こされて起床。

登校しては幼馴染みや数少ない友人との他愛も無いやり取りと赤点を免れる勉強をこなしてバイトに向かう。

何の目的も無くただ真っ直ぐ家に帰るのが勿体無いからと少しだけ寄り道して家族が眠る元へ帰宅しその日を終える。

毎日が繰り返しに思えていたかもしれない………。


それが俺の日常。


………今にして思えば、あれは穏やかな日々だった。

どこか退屈な毎日でも、俺はそれがずっと続くと疑いもしなかった。


白銀の髪をした少女と出会うまでは。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





当たると確信していた。

振り降ろす凶器は彼女が構えを取るよりも、彼女の身体が発光してもあの幾何学的模様が出るよりも速かったのだから。


だが、握っていた鉄パイプが伝えてきた感触は予見していた肉に突き刺さる鈍いものでは無く金属に打ち払われたような痺れが走る程の衝撃。

それと単発の爆竹のような音が自身の攻撃の失敗を悟らせた。


「ちいっ!」


勢いを弾き返されたたらを踏むセイゴ。

刺さるはずだった先端は無くなり鉄パイプは半分程の長さになっていた。

ここで『アイリスに敵意をもって触れるもの全て』というアイリスの防御魔法の発動条件をセイゴが知っていたら絶望したかもしれない。

しかし、この時点ではセイゴはまだ魔法という存在についても、それが今まで過ごした世界とは異なる理で成り立っていることをまだ理解仕切れていない。

だから、機械が起動スイッチを必要とするように魔法にも予兆があり眼に見えて分かる起動のキーがあると考えていた。

それが『殺意や敵意の概念そのものが』発動条件ということに気付かないのは無理もなかった。


なんでだ!?

完全に捉えたはずだ!

なんで彼女に攻撃が当たらない!?


対する相手が魔法という未知のものであっても、存在するものである限り完全なものなんてありはしない。

それが魔法といっても、何かをするにはそれを成す為の条件が必要なのが万物の摂理。


セイゴは1秒にも満たない間にその条件となるキーを高速で模索する。


触れられない訳じゃない。

俺は教室で彼女に触れたはず―――だ。

武器が駄目なのか!?


時間があったら別な解答に結び着いたかもしれない。

でも、一呼吸の時間さえ惜しむセイゴの今の状況で辿り着いた答えは一つ。


セイゴは昼間と今の状況の違いで彼女の魔法が手に持つ武器に対するガード機能のようなものだと予測。

教室で触れられたなら―――


「素手ならどうだっ!!」


左を打ち込んだ方が威力もあったかもしれないが、接近出来た好機にまずは当てる事を優先。

弾き返された鉄パイプを持った右手をそのまま上から下へ突き下ろす。


それを阻むように突如目の前に一瞬で拡がる魔方陣。


「なっ!?」


視界を埋める緑光の中から出現した身体に迫る物体に驚愕した。

それは─────獣の腕。

魔方陣から横薙ぎに振るわれるセイゴの胴体程の大きさの手。

本能が咄嗟に防御しようと右手を引き寄せると同時に衝撃が身体を襲う。


「ぐっがあああああ!」


手に持った20センチ程の鉄パイプは紙屑の様に容易く押し潰され、バイクか軽自動車くらいはある質量の衝突を彷彿させる程の衝撃にセイゴの身体は軽く7、8メートルは飛ばされ車の側面に叩きつけられた。


「がはっ」


背中から叩きつけられた衝撃は身体を衝き抜ける。

肺から搾り出された酸素が口から溢れ出し腰椎に走る激痛の電気が足腰を立たなくさせる。

キーンという耳鳴りと揺れる視界。

頭部を庇ったつもりだったけどとてもあんな衝撃を吸収なんて仕切れない。


「ガチでやべーな」


霞がかかる視界が妄想なら良かった。

それならあんなもの相手にしなくていいのに。


グオオオオオオオー


アイリスの前に立ち塞がるように咆哮上げる獣がいた。

四足を地に着けた獣の姿は外見だけなら尻尾まで全身フサフサした緑色の毛並みをした犬。

しかしその巨大さは犬やライオンとは比べ物にならない程巨大で地に足を着いた状態で高さ2メートル、全長なら5、6メートルはある。


獣は肉食獣としての牙と殺気を剥き出しにしてセイゴという獲物に向かって駆ける。

突進してくる姿はトラックが突っ込んでくるより恐怖と迫力が上だった。


「っ!?」


霞を振り切り寄り掛かっている車両を叩いて真横に跳んだ。

間一髪獣の突進を避ける。ドッガアアンッ!と音を出して寄り掛かっていた車両、トヨタの大型四駆車は獣の体当たりによってピンボールのように跳ね飛ばされ横に回転し周りの車両を弾き飛ばしながらコンクリートの支柱に激突してようやく止まった。

白のランクルの運転席とボンネットは交通事故の後のようにぐしゃっと押し潰されたった一撃の体当たりでスクラップになっていた。

そんな大事故を起こした獣は痛がる素振りも見せずに獲物に向き直る───そこにセイゴはいなかった。


獣の動きは早かった。

それにあの力も半端じゃない。

顔だけで俺の胴体よりデカイ。


彼女の死角を意識しながら隠れたが獣の犬のような外見が見た目通りなら嗅覚で俺の居場所などスグに分かるだろうからあまり意味は無い。

これで益々逃げる事も不可能になったし、彼女の攻撃力と攻撃を受け付けない能力、そして獣の驚異的な身体能力を目の当たりにして更に勝てる望みが減ってしまった。


鉄骨が入った支柱に身を預けて微かに震える唇から息を吐く。


御堂誠齬という人間は自分を血の気が少ない方だと自覚している。

もともと本気になれる趣味も無ければ、同年代の人間が部活動や勉強等に継ぎ込む情熱を持って打ち込むようなものもない。

義務化して続けているものはあるがそれも無意識領域の話で自分でも何故か分からない。

自分について卑下にされても幼い頃はまだしも今は『家族』という逆鱗さえ引き合いに出なければ怒る事も無い。


それがどうだ。

俺は今、最高に興奮している―――。


「俺のほうが―――強い」


溜め息を吐くように呟くセイゴの口元は、笑っていた。








朱が射し込む駐車場の一面。

灰色のコンクリートに中央で影を伸ばす一人と一匹。

そこから僅かに距離を開けた所にセイゴが静かに現れる。


「滅茶苦茶だな、魔法使いって」


柱の影から歩く動きは奇襲とは程遠い。

気軽な友達に語りかけるように口調も歩もゆったりだった。


「そいつも魔法ってヤツなのか?」



くい、と顎で彼女の傍らにいるモノを指す。

アイリスは僅かに首を振ってそれを否定した。


「魔法は世界に法則を刻んだ結果。この子は精霊。世界から生まれたモノ。存在は似てるけど意味も過程が違う」


言っている意味が半分も理解出来ないが、一人と一匹の在り方を見ているとなんとなく分かる。

魔法は行使するもので、精霊は使役するもの。

どちらにしても、相対する立ち位置は変わらない。


「貴方は昨夜この子に会ってるわ……記憶に無いのね」


アイリスのセイゴを見る眼が疑うものに変わる。

真っ正面、距離も離れているのに堂々と姿を表したセイゴに、正気、と眼で語る。


「…貴方は誰?」


「今更何言われても驚きはしないし、俺が何者なのかも、あんたが何者かなんてことも関係ない」


軽く頭を抑えるように右手で自らの顔を覆うセイゴをアイリスは無表情のまま凝視する。

小さな主を守るために寄り添うように佇んでいる精霊が警戒して牙を剥く。


隠れていたセイゴに追撃しなかった精霊の行動は賢い。仮に隠れたセイゴを追尾していたら、セイゴは攻撃が当たる云云は置いておいて確実に精霊を無視してアイリスに襲いかかっていたのだから。


「一ついいか?」


セイゴの脳髄が沸騰するように熱を持ち状況を打破しようと次々と思考を巡らせていく。

その中にある一つの可能性。

氷のように冷酷で灼熱のように烈火の憤怒が鎌首を上げる。


「もしもオレの家族に手出しする事があるならここでお前を殺す」


アイリスと精霊に叩き付けられる敵意と殺意。

歴戦の魔法使いは明確な意思に初めて身構えた。






落ちる陽の光は朱赤く、対面から影を伸ばす一人と一匹。

一人の顔は逆光で暗くてよく見えない。

変わりにハッキリと光が当たる自分の顔はきっと赤いだろう。


セイゴの緩やかな歩みが始まった。

それは疾走に変わり音も立たない流暢な足取りは、滑るようになめらかで驚異的な速さだった。

前傾姿勢で一直線に走るセイゴが十数メートルの距離を詰めるのに三秒も必要ない。顎を広げて向かってくる獣にも十分過ぎる時間。


首を伸ばし牙を並べた口上から迫る。

セイゴは獣の射程内に入る瞬間に真横に跳んだ。

どんなに速くても眼で捉えた物なら一度身に刻んだタイミングを避けることは容易い。

弾けるような真横への跳躍は衣服に触れさえもせずに獣に逆時計に回り込み、腰に隠し持っていたもう一本の鉄パイプを右手で抜いた。


恐怖を飲み込み巨大な獣の凶器のみならず俯瞰で巨体を見る。

立ち位置から次に来る攻撃を予測、身体を獣へと動かす。

胸筋の反応から補足。

左から振るわれる獣の爪。


「ふっ!」


息を軽く吐き出し踏み込む。

予測通りの凶刃は頭上を通過させて屈んだ肉体を爆発させるように伸ばす。

ダンッ!っと地を蹴り勢いを背筋で押し出し左腕を突き出す。



「オラアアッ!」


獣の下顎に痛烈な掌打をお見舞いした。

これが普通の人間なら確実に意識をあさってに突き飛ばされているだろう。

しかし、巨大なタイヤを叩いたような感触はダメージの皆無を伝えてくる。


――ここまで予想通りで良かった――


最初に腕で吹き飛ばされた時に一回触れていた。

獣が突っ込んで来た時に彼女と違い、獣らしく肉弾戦で来る事は分かっている。

だが、自らの攻撃だけは触れられる可能性も考慮したがこれで確信。


触れた感触は硬さと柔軟性の筋肉の塊。


セイゴの一撃はダメージは無くとも獣の数百キロの顎を持ち上げ喉元を露にする。

そこへ、鉄パイプを突き刺した。


ズブッと緑の毛皮の下の生肉に突き入れる鈍い感触。

五センチ程押し込んだチャンスを逃しはしない。

素早く身を翻し全身を捻り横に回転。

狙いは鉄パイプの柄。


「どうだあああ!」


気合いと全力を込めて鉄パイプに回し蹴りを叩き込んだ。

垂直に当てられた踵により真っ直ぐ一気に二十センチ首に突き入れられた金属は筋肉を突き破り食道に達した。



グア■■■■ー!


至近距離の獣のでかい叫び声は音として認識出来ず鼓膜への衝撃でしかない。獣の痛がる叫び声に感じるのは確かな手応え。


「下がってっ!!」


アイリスは精霊の口腔内から出た血を口から溢れさす獣の姿に指示を出した。

実質、これでセイゴは精霊を撃退したことになる。

緑光を発しながら薄くなる精霊はただでは下がらなかった。

体勢が整う前にセイゴに牙を剥く。


「っ!?」


眼前に広げられた口を身を捻って避ける―――――が、左腕は間に合わなかった。

暗黒のように広がる口が閉じられる時、二の腕から先が飲み込まれた。


「ぐっがあああああああああ!」


牙は腕を一瞬で皮膚を突き破り、筋肉を断ち切り、矮小な骨を圧力で粉砕する。

口腔内にある腕が力が入らないのに、でろでろとした分厚い粘着質な舌の感触だけが伝ってくる。

もう自分の物じゃないのに感触だけは酷く気持ち悪い。


みちみち、ごりごり、バヅンッ!


筋肉が千切れ、腱が切れる音がする度びくんっと身体が痙攣して無意識に跳ねる。


腕に走る激痛はまだ終わらない。

腕はまだ繋がっているのだから。


でも、それも短い間。


獣は身体が消え去る前に腕を加えたまま首をブンッと振るう。

セイゴの身体は精霊のされるがままに引かれ持ち上げられ玩具の人形の様に振り回される。

繋がったままなら地面や壁面に叩きつけられだろうが、左腕はブチッと音を立ててひどくあっさりと引き千切れてしまった。


痛みは既に麻痺して無い。

せめてずっと腕から先にあった物の最後をセイゴは中空から眼で追った。


ぐっちゃぐっちゃと腕だった物を噛み締める精霊。

精霊はセイゴの左腕を美味そうにも不味そうにもせずに感想さえ漏らさず咀嚼しながら透明になって世界へと消えた。


消えた精霊から眼を剃らし、落下していく景色がどこかスローになる視界で彼女を探す。

セイゴの眼に写ったのは落下点の先に佇む少女の姿。


――そこ、か。


腕を引き千切られ血を撒き散らしながら空を斜めに舞うセイゴの姿がアイリスの眼に映る。

その眼が大きく見開かれたのはその後。


身体が地に向かい、足先が地に触れた瞬間――――――セイゴの身体が跳ねた。


飛ばされた勢いを殺さずに走った。

片腕が無くてバランスの悪さを感じさせない程優雅に、これまでよりも速く。

左上腕部から千切れた肉やら筋をぶらつかせ、衣服を血塗れにして、床に血を撒き散らす。

それでもセイゴの身体は止まらない。

10メートル先で驚愕し青の瞳を大きく見開いた少女に向かって走る。

アイリスが躊躇するように眼を剃らした瞬間に―――セイゴは自分の間合いに入っていた。


「ォオオオオ!!」


振るわれた拳の一閃は人間が相手なら顔面を砕き、顎なら顎を破砕する正に必殺の一撃。

アイリスの身に迫る攻撃に魔法が自動で反応する。

それがただの肉体なら跡形も残らなず、砲弾さえも吹き飛ばす魔弾がセイゴの手に放たれ緑光が迸った―――


「―――――っ!」


―――が、緑の魔弾は空間に赤い残光を引いた一振りに触れた瞬間赤く強烈な光を発して消失した。


ばんっ!と、強烈な破裂音が鳴り響く。


セイゴの攻撃は命の灯火を燃やし尽くすような鮮烈な一撃だった。

相手の命を刈る為に放たれたセイゴの拳は魔法の防御を突破しアイリスを捉えた、はずだった。


「あ~あ、やっぱ出来ねえわ」


当てるはずだった俺の右拳は彼女の肩の上、顔の脇を通り、背の低い彼女に覆い被さるように、抱きしめるように肩口に手が回っている。


全て搾り出した全身全霊をかけた攻撃。

それが外れても少しも悔しくも無い。


当たらなかったんじゃない。

当てられなかった。


「素手で魔法を無効化するなんて本当にあなた人間なの?」


彼女の驚愕は俺がなんで外したかという事より、魔法を突破したことに驚いているようだった。

そんなの俺が聞きたい。

俺にだって何でか分からないんだから。

そんなことよりも俺にだってさっきから聞きたいことはある。


「あんたこそ人間かよ」


「私は・・・」


至近距離から覗き込むようなセイゴにアイリスは狼狽し顔を伏せた。

答えずらそうにする彼女に俺の疑問は申し訳ないように思えた。

俺の頭に焼き付いる姿からくる疑問はとても単純で簡単なもの。

彼女が答えられなくても自分の中で大体の結論が出ている。


そんな質問に真面目に答えようとしていた彼女の答えは、ついに聞くことが出来なかった。


そのまま答えるのを待っていれたら聞けたかもしれない。


「っ!!」


抱きしられるように胸元で俯いていたアイリスが何かに気付いたように顔を向ける。

セイゴがつられて視線を動かした方向に────ソレはいた。


「なんだよアレっ・・・・」



改めて実感する。

今は夕刻。


夕刻は日が影を作り人が人と認識しづらくなる。

その時間は逢魔が時、異界の住人が動き出し災いに遭遇背し時間。


薄暗い駐車場の入口に佇む姿。

西日の夕日が矢のように伸びてそこに立つ存在に影を作る。


こんな時を何という名で呼ぶのか。



 黄昏の時、



  ()(かれ)はヒトかヒト成らざるものか見分けにくくする。




それでも俺には───


───そこに存在するものが俺が知る世界に存在してはならない事だけは分かった。


全身が色黒く、筋肉というより骨格を剥き出しにした巨人。

二本足で立つ姿は一見として人間のようだが、骨格の形状が人間のものでは無く、目は赤く、尖った耳を持ち、牙を有する裂けた口を持つ姿は悪魔という形容詞しか見つからない。

聖書の世界に描写される悪魔と違う点があるとすれば、ソイツは翼が無く、棘のようなものを全身から生やしていた。

見るだけで悪寒と嫌悪感が走る姿は虐殺、殺戮する事を目的とした地の滴る拷問処刑機のような禍々しさを撒き散らしている。


だが、真に恐怖が走ったのは───


 ───ミヅゲタ─── 


───言葉を話した事。


まだ化け物らしく叫び声をあげてくれた方が良かった。

負傷で動かないのか恐怖で動かないのか分からないが、身体が動いたら逃げ出していただろう。

アレと戦おうとは俺は思わない。

しかし、彼女は違った。


「御堂君、後ろに下がって。アレは私を追ってきたようだから」


するりと腕をすり抜け守るようにして背を向ける小さな少女にセイゴは何も言えなかった。


あんなのを相手にしてきたのか。

こういうことか!?

こんなヤツラが当たり前に存在している世界が本当の姿。


痛みさえ忘れてアイリスの後姿を見詰めるセイゴ。

凝視するセイゴに対して、迷子に言い聞かせるようなゆっくりとした優しい口調で魔法使いは口にした。


「この場合、あなたにとっては不幸だったのかもしれない。

見てしまった以上、あなたは再度私達の側に入り込んでしまった。

なら、認識が弱かったあなたに改めて教えてあげる」


アイリスの氷のように青い瑠璃色の瞳がより冷たいものになっていく。


「魔法を使う戦いと」


より冷静に敵を見据え。


より冷酷に己が持つ法を執行するために。


「魔法使いがどんなモノか」



前話の次回予告を読んで下さった方は疑問に思ってると思います。

予告と違えじゃん!

ひええ~っその通りでございますっ。

全く終わらず五話を切っちゃいました。

今度こそ!次回こそ!やっと導入といえる部分が終わります!終わるはず!


 ―次回予告―


セイゴの日常世界に異世界の住人が混ざり込むかれ時、精霊と魔法が混在する隠された真実世界がそこにあった。


第5話

「黄昏時 邂逅編~御堂誠齬~」


 ─悪魔の鮮血に濡れる白銀の少女

   それが誠齬が見た魔法の世界─



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