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18.慌ただしい求婚

シャーロットが目を覚ますと窓から眩しい光が差し込んでいた。どれくらい寝てしまったのか、マックスのところに行かないと…

ぼんやりとした頭で起き上がると、ドアがノックされた。

「シャーリー、大丈夫か?」

待ち望んだアルフレッドの声だった。


「はい!」返事と共にドアを開けると、アルフレッドが飛び込んできた。

そのままきつく抱きしめられる。

「シャーリー、大聖堂に行くのが間に合わなかったらと想像すると怖くなる。後処理を将軍とウィリアムに任せて駆けつけて、本当に良かった」

「…心配かけたこと謝ります。城は無事に?フレッド様お怪我は?」

「敵の兵士はすべて捕縛済み、王族も無事だ。私は腕を切られたが軽症だ、手当も済んでいる」

「良かった…あっ」

シャーロットが突然アルフレッドの腕から逃れるように、体を離す。


「シャーリー?」

「ごめんなさい、私、フレッド様に謝ることが…」

アルフレッドは眉間に皺を寄せ、厳しい表情になる。

「私、フレッド様にお借りしたイヤリングを失くしてしまって、どこで落としたかも分からなくて、本当にごめんなさい」


アルフレッドは息を吐いた。

「そんなことか」

「そんなこと?フレッド様のお母様の形見ですよね、どうやって償えばいいのか…」


アルフレッドはもう一度シャーロットを抱きしめた。

「貴方が無事なら何も惜しくない。それに全部シャーロットの物になるのだから」

「あの、でも…」

「シャーリー」「はい」

「私は昨日、君に告白したつもりだが」「はい」

「いきなり、『ごめんなさい』は心臓に悪い」

「あ!ごめんなさい、いえ、違います、そのごめんなさいではなくて…」


しどろもどろになるシャーリーを見てフレッドは楽しそうに笑うと、その場に跪いた。

「私、アルフレッド・ヨハネス・シュタイナーはシャーロット・アンナ・レーゲンスブルクに生涯変わらぬ愛と忠誠を誓います。どうか私の手を取り、求婚を受け入れてほしい」

「フレッド様…」

「急がないと言ったが状況が変わった、シャーリー、手を…」


大聖堂で死を覚悟した時、フレッドに会いたいと思った。自分の一番の願いは…

シャーリーはフレッドの手を取ると言った。

「私、シャーロット・アンナ・レーゲンスブルクはアルフレッド・ヨハネス・シュタイナーの求婚をお受けします。アルフレッド様に生涯変わらぬ愛と真心を捧げます」

「ありがとう、シャーリー」

アルフレッドは立ち上がるとシャーロットに口づけをした。


「アハト国は現在レーゲンスブルク軍が制圧している。私は明日向かう、シャーリーも一緒に行くから準備してくれ。また、城に戻るから詳しいことは明日馬車で話す」

慌ただしくアルフレッドが出て行くと、メイドが食事に呼んでくれた。そう言えば昨日の昼の食事が最後でまる1日何も食べてない。


食堂に行くと兄、ルークがすでに食べ始めていた。

「よう」

飄々とした態度が少し腹立たしい。

「心配したのが、馬鹿みたいに思える」

「俺はこれから早馬でレーゲンスブルクに帰る。お前はフレッドに求婚されたのか?」

「………」

「そうか、良かったな。これから大変だが頑張れよ」

「どういう意味?」

公爵家で王弟殿下だ、大変なのは決まっている。

「本人からきけ、じゃあな」

全く自分勝手な兄だ、怒りながらも空腹だったシャーロットは食事に夢中になった。


マックスが疲れた顔で現れた。私を危険な目に会わせたことでフレッド様からお叱りを受けたらしい。

私も後で叱られるのは決まりだ。長い馬車の道中を考えると頭が痛くなった。

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