白魔女姫
可愛らしいことで愛されたお姫様が、素敵な王子様と結婚します。
あと数日で結婚式。
国中が素晴らしい結婚式のうわさに期待が高まっています。
そんな時、自分の醜さから嫉妬をした悪い魔女がいました。
魔女は心が醜い分、美しい見た目になる薬を飲みました。
そして王子様がその姿を認め、顔をしかめました。
どうしてそんな顔をするんだろう、と悪い魔女は思いました。
声がしわがれているからだろうか、と、更に魔法の薬を飲みます。
そして対面した王子様の前で歌うと、王子様は眉をひそめました。
そんなイヤな匂いを放つひとと結婚はしたくない、と魔女の求婚に王子様が言います。
そこで魔女は良い香りのするサプリメントを飲みました。
するとみるみるうちに、イヤな匂いは消えていきます。
これで王子様はわたしのとりこになるだろう、と笑う悪い魔女。
結婚式の会場に現れた魔女は白いドレスを着ていて、参列。
この結婚に異議ありと言って、わたしのほうが王子にふさわしいとすまします。
そこにお姫様が王子の前に出て、魔法使いに指示します。
「魔法薬の効き目が切れる魔法をっ」
魔法使いが唱えた呪文で元の老婆の姿に戻った悪い魔女は、
普通の鏡を魔法使いに向けられて、その写った自分の姿に悲鳴をあげました。
逃げていく悪い魔女は武官に任せ、結婚式の続き。
王子様が甘い気分でお姫様に言います。
「君が白魔女でよかった」
肩をすくめるように笑って見せるお姫様。
「親戚は善い魔法使いばかりです」
頼りになるなぁ、とぼやかれたところで、司祭が誓いを求めます。
お姫様と王子様はキスをして、愛を誓いあいましたとさ。