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かまちにあう

このお話はむらさき毒きのこさんの、山田かまちのエッセイがなければ存在しなかったお話です。

何か別のネタで、別のお話を書いていたでしょう。

ですので、このお話を書くきっかけをいただけた、むらさき毒きのこさんへ感謝を。


改稿ですm(__)m タイトルと日付の抜けを追加しました(汗)

わたしはウーくんと約束した。


彼は最近MMOへの参加が少なくなったけど、

別のこと、わたしの創作(クリエーター)の勉強という用件、建て前なら、だいたい付き合ってくれる。


今回はポンちゃんも誘って、かずくんとウーくんとわたしでダブルデートにしようかな…。



彼、…どうしてわたしとTRPG?テーブルトークしたいのかな?

わたしと遊ぶなら、MMOでもいいし、話すなら学校でもいいのに。


正直、テーブルトークは気が進まない。あの女の人と会うのは気が引ける。

リアルのにゃんさんと会えるかも知れないのは楽しいとおもうけど…。

どうしようかな…。



  ー◇ー


ライトノベル(らのべ)日記


◇月×日 かまちに会う



今日はあの娘に誘われて、ちょっと遠出(とおで)だ(笑)


「山田かまち美術館」に行くのだそうだ。


今の自分たちと同じ年齢?かな、高校生で逝った天才クリエーター、だったそうだ。


生前に、自分もかまち美術館には行ったはずなんだが、なぜか記憶が出てこない。

あれだけ個性的な絵や言葉なら忘れることは無いと思うんだが(汗)


かずまと□さんも、あの娘に誘われて一緒に来てる。

かずまは、「ダブルデートなんだから、途中で別行動な」なんて言ってたが、

できるかい!!


家までかなりの距離だろ。それは旅行先で、はぐれるって言うんだよ(苦笑)



そういえば、

なんであの娘は自分のこと、名前でなくウーくんって呼ぶんだろう?

↑確かにハンドル名:ウォーレスは自分が決めたんだけどね。


自分はあの娘のこと、ちゃんと名前で呼んでいるけど、

おれの名前は呼びたくないのかな?



美術館に着く。

…かまち、やっぱりすげーな。


あの青色のフェニックス!!

青、緑系の使い方。特に青の使い方がいい。これ、すげー好き♪


…青色のフェニックス、今度セッションで出してみるか(笑)

いや、怒られるかな?


小学3年生のときに描いた動物の絵。

どれも凄いが、ハリネズミは身震いがくる。ほんとうに。


捨てられたスニーカーは、何だろう?少し目が(うる)んだ。


自らをロックだと言っていたというかまち。


かまちには音楽は色だったみたいだけど、かまちの音はどんな色なんだろうか?

やっぱり青かな。なんて想像する(笑)


かまちのロック、いつか聞いてみたいような、みたくないような(苦笑)



かまちは音楽もやった、絵も描いた。

星の世界へ興味もあったし、文章も書いてる。

人生の密度が濃い。

天才と呼ばれる人たちは往々にしてそうだ。


自分みたいな、なんちゃって高校生(笑)、

もとい、転生して二つ目の生活をしている自分。

二つの生を足しても、自分がやっていること、成したことを(おこがましくも)比べて、

自分は17で早逝した、かまちにまだ及ばない。


いかに自分が薄いかを突きつけられている思いだ(ため息)


だから早逝してしまったのだろうか?

神さまから早くお呼びがかかって…。



感想を書くスケブがあったので、ぱらぱらと開いて覗く。


かまちを好きな人が来て書いていったんだなと思える言葉が、スケブにはあふれていた。


自分も何か書こうかと、新しい白いページを開いてはみたが、言葉が出てこない。

あの娘が「書かないの?」と覗いてきたけれど、

うん、結局書かなかった。


あのあと、彼女は何か書いていたみたいだけど、なんて書いたんだろう?



二階の展示室にあった、ありふれた事務机。

上にはケースに入った地球儀がある。


どこかでみたなぁ?

表面に凹凸が刻まれた立体の地球儀。


あっ、前のときに自分の家にあったのと同じ地球儀だ。

かまちもこの地球儀を眺めていたかと思うと、とても興味深い。


ふと見ると、事務机に「手を触れないように」と書かれてある。


地球儀でなく?と見ると、

ああ、これは触ってはダメだ。

マーカーで書かれた、かまちの絵が描いてある。

これ、机もかまちの作品か。


正面と、なぜか足の入るところの内側面っていうのかな?

机に向かう時に足が入る、引き出しの内側の横。膝とすねでこすれる辺りに、凄いものが描いてある。


どういった心理で、そこへ潜って絵を書くことにしたんだろうか?



そう思い、(かが)んで覗き込んでいると、頭の上の方から音楽が流れる。電話だ。

美術館で電話を切らないのはどこのバカだ?


取りやがった(怒)

見上げて電話のバカを見てやろうとする。

って、猫又っ!!


周り、気づいてない!?聞こえてないのか?

いや、存在に気づかない?


電話を切りながら、

「さすが○○、鋭いね♪

大丈夫、近くに用事があったから少し覗きに来ただけだよ(笑)」



初めて猫又(こいつ)のこと、心底怖いって思った…。


いつから見てたんだ!?


まるでこちらの思ったことを今覗いたみたいに、

「今来たとこだよ。ほんと(笑)」

そう言いながらかずまの方を見てる。


「ポンちゃん、かずまのこと本当に好きなんだね」□さん、かずまに寄り添うようにして、嬉しそうに二人して笑っている。


「猫又、いいのか?」


「いいんだよ(微笑)

「あたしは猫だから、どこでも行くし、どこへだって行ける、にゃん♪

「先に行くあたしに、かずまはついてこれないからさ(笑)」


そこでニヤっと笑い、

「あたしは先で、もっと楽しいこと見つけるよ♪」

なんというか、猫又だな…。ほんとうに猫又らしい(苦笑)



そのあとすぐに、猫又は居なくなった。

ミケちゃん、あの娘の顔も見たし、もういいんだそうだ(苦笑)


自分たちはそのあとに山を登り(なかなか良い運動だった)、山の上に立つ40mの観音さまを見た(参拝した)。


風の強い日で流れる雲が早く、

観音さまを見上げていると、まるで観音さまがゆっくりと後ずさりしているかのような錯覚をおぼえる。



観音像の裏手の土産物屋には、テレビのバラエティー番組で取材を受けたこともあるフクロウが飼われていて、

近くで写真を取らせてくれた。


店員のおばちゃんに、フクロウを間にしてツーショットを取らせてくれると言われたので、かずまと□さんは店員の勧める木彫りのフクロウのストラップをおそろいで買って(笑)、写真を取ってもらっていた。


あの娘と自分も店員さんに写真を勧められたけど、

あの娘がそっぽを向いていたから、写真はあきらめた。

でもストラップは買って、あの娘にも渡した。


帰り際、店員さんに「お幸せに!!」なんて言われた□さん、

満面の笑みだった。



後は駅までの帰り道、

結局、途中にあったファミレスで食事を採った(笑)


そして街中をぶらつきながら駅まで向かう。


高崎の駅に着いて、改札に入る寸前、

ああそういえば、あの娘がスケブに書いたことを見るの忘れてたことに気づいた(汗)


どうせ聞いても教えてくれないんだろうな(笑)

またかまちに会いに来るか。あのスケブを覗きに来るついでに(苦笑)



  ー◇ー


今日は楽しかった♪

かまちも良かった。


店員さんに声をかけられたフクロウと一緒の写真、

恥ずかしかったけど、やっぱり撮ってもらえば良かったかな?



…ウーくん、なんでわたしがあなたの名前、よびたくないか分からないかな?


あの女の人、あの人が本当に嬉しそうに○○くんって呼んでいるの聞いたから、

わたしはあなたの名前よびたくなくなったんだって。


分からないかな?

自分だけの呼び名で、あなたのこと呼びたいんだって。


この、らのべ日記や、ろーぷれ日記で書いているネタ探しの取材旅行と称する、自分のお出かけイベントで書いたお話の4作めですね(笑)


いつもはもっとゆっくり計画して、出かけるんですが、

かまちは、「あ、行こう。次の休み空いてるな」みたいな出かけかたでした。腰の重い自分にしては珍しい、電光石火な動き(笑)

うん、おもしろかったです。かまち。


次はどこにネタ探しに行きますかね(笑)

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