【あらすじ】名探偵のりおシリーズ第13弾 のりお v.s. 巨大鰐ギュスターヴ
海洋の巨大研究施設 Leviathan
―――地上2階、地下4階構造の人工島に造られた巨大研究施設。ここでは主に生物を巨大化させることを研究している。その生物研究施設で事故が起きた。
事故を起こした海洋生物保護団体のシーブルドックの過激派はあっさり死んだ。それ自体は良かったのだが、困ったことに俺達は最悪の形で閉じ込められてしまった。巨大生物の檻が壊されたのだ。現在では、第一階層Le premier hiérarchieの殆どが巨大生物に占領されている。既に相当数の死亡者も出ている。
流石に百戦錬磨の俺も巨大生物相手では勝算は薄い。
探偵助手の安田安虎君、ツアーガイドの安井泰子女史、一緒にツアーに参加した靖国やすし氏等と一緒に、何とか外部に連絡が取れないかと試みた。第二階層La deuxieme hiérarchieを経由し、管制室に辿り着く俺達。モニターには嵐の海を出向しようと試みている船が一台映っていた。連絡を取ろうとするが、ノイズまみれで上手く繋がらない。アンテナも巨大生物に壊されてしまったのだろうか。そう思っていたとき、
―――水面に見える巨大な影が、船の周りをくるくると回りだした。
そして、それは飛び上がる。獲物を咥えながら。
……巨大な鰐だろうか? バシロサウルスのような海竜かもしれない。それにしても、異常な大きさをしていた。船と単純比較して、全長が10メートルくらいあったかも知れない。
「ギュスターヴ……」
安井泰子女史が呟く。
記録を持つ巨大ナイルワニの名前もギュスターヴだったな。たしか、全長8メートル。300人以上の住人を食い殺したことで有名だ。
……え? あれを造ったの?
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今回、名探偵のりおは、休みを利用して巨大生物研究所に遊びに来ていた。
しかし、もちろんゆっくり休暇を取ることなど許されない。
海洋生物保護団体のシーブルドックが島で大暴れして、危険な生物の檻を壊してしまった。荒れ狂う巨大生物達、逃げ惑う職員、ツアー参加者。
のりおは僅かな生き残りと島からの脱出を試みる。
今回の登場人物も癖のあるやつばかりだ。
探偵ののりお、探偵助手のヤス、ツアーガイドのヤス、ツアー参加者のヤス。何とここまで、ヤスばかり。やはり犯人はヤスなのか?
更に、海洋生物保護団体のシーブルドックの生き残りと、伝説的ハッカー翁も、このLeviathanに隠れているらしい。シーブルドックはどうでも良いが、Leviathanの中枢を制御するスーパーコンピューター妖精28号がハッキングされたら大変だ。
名探偵のりおは全ての謎を解き、生還することは出来るのか?
「犯人はヤス…」
※この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。
※名探偵のりおシリーズ第12弾までは、この世のどこにも存在していません。
※作者のやる気が出たら書き始めます。