第83話 決定
「くっ、、相手が悪かったか…」
「今更気付いたのか?俺なら一瞬で複数人が殺られたと聞いたら襲おうなんて思わないけどな…」
「俺だって出来ればこんなマネしたくなかったさ…」
「いい加減吐いてくれないか?依頼主は誰だ?」
「・・嫌だね、これだけは意地でもやり通す」
「殊勝な心構えだね、見習いたいよ、だがここからどうやって俺を倒すんだ?」(護衛機を1機奴の後ろに回せ)
『了解しました』
「俺はな、仕事上何度も衛兵共に追いかけ回された、何時でもどんな時でもな」
「ふーん、それで?」
「俺はコイツを使って土壇場を何度も生き抜いてきたんだよ」
そうして奴はポケットから大きめの玉のような物を出す
「その玉がどうした?」
「へへ、、食らえっ!!」ピカッ!!
奴が玉を地面に投げたかと思うと、地面に接地したそれが割れてとてつもない閃光を放つ
(やっぱり閃光玉の類か…!)
『艦長、射撃しま、、取り消します、護衛機の反応ロスト、恐らく無力化されました』
(何!?)
そう思った瞬間、閃光が晴れて眼の前が見えるようになる
「・・何処にも居ない」
『スキャンに反応アリ、後方9mです』
「こっちだよ間抜け野郎!」
そうして後ろを振り向くとそこにはナイフを持ってあと2歩の所位まで接近していた奴が見えた
『緊急電磁反発フィールド展開します!』
そう報告が来た瞬間、奴と俺の間の周りに青色の膜が発生し、スライムのように凹んでから、元の形状に戻ろうとする勢いで奴が後ろに吹き飛ばされる
「ぐわっ!?な、何だ?、、ッ!」
(直ぐに体勢を立て直して姿を隠すとか忍者か何かか?)
『艦長、直ぐに本艦の方へ走ってください!』
(お、おう?)
そう言われて俺は艦の方に走っていく
「オラオラ!さっきまでの勢はどうした!」
(声は右だな…)
『ん、聞こえる?』
(アリスか、どうした?)
『もうちょっと右に寄って走って』
(は?右に寄る?)
『良いから、とにかく右に寄って』
(分かったよ…)
そうして俺は右に寄りつつ走っていく、そうして艦まであと直進するだけとなった瞬間…
ザシュッ!!「ぐわっ!?」
後ろの方から突然声がしたので、振り返ってみるとそこには…
「おおう、これは、、スナイパーライフルの弾痕?」
そこにはキッチリ両足にスナイパーライフルの弾を撃ち込まれた奴の姿があった
「だが狙撃手は誰だ…?」(スナイパータイプの機械兵なんて無かったよな…)
『私が撃った』
(ん?アリスがか?)
『ん、もうちょっとであいつに追いつかれてる所だった』
(おー怖い怖い、、奴を連れて行くから待っていてくれ)
『ん、分かった』
そうして俺は後ろで銃弾を食らって地面に倒れている奴を右腕で引っ張って艦に戻る
〜艦内〜
「只今〜…」
「おかえりなさい、一日中ずっと待ってた」
そう言って背中にスナイパーライフルを背負ったアリスが立っていた
「御免な、エルの治療に付き合ってたら夜遅くになっちまった」
「それはしょうが無い、許す」
「ありがとう、んでこの引っ張って来た奴だけど…」
『艦長、ロボットを1機派遣したのでそれにお渡しください』
数秒後、ロボットが俺の所にまで来て、右腕で引っ張って来たアイツを持っていく
「ん、んぁぁ、、って何ですかコレ!?」
背中で眠っていたエルが起きてくる
「あぁ起きたか、ってガスマスク付けっぱなしだったな、すまん…」
「お、下ろしてください…」
そうして俺はエルを背中から下ろして、アリスを連れて部屋に戻る
〜艦長室〜
「いや〜、、今日一日は何時もより疲れた…」
「お疲れ様、私が艦内に居なかったら危なかった」
「そうだな、それよりも何処でスナイパーの使い方なんて覚えたんだ?」
「あれは風魔法を弾丸に載せて撃っただけ、後は撃つ手順さえ覚えたら良い」
「なるほど、魔法が得意なアリスらしいな」
「それよりも、昼頃に捕まえた奴が吐いた」
「おっ、それで依頼主は?」
「教皇派の貴族だった、目的はエルの殺害」
「やっぱりな、、これは本格的に内戦が始まる予感を感じるぞ…」
「ん、私もそう思う」
「そうだな、、どうする?もし内戦が起こってエルに止めるように頼まれたら」
「何もしないのが一番、それにこの艦は一国の軍隊に組み込まれてる」
「だが俺的に内戦で同じ国の人同士で殺り合うのは駄目だと思うんだよ」
「それじゃあどうするの?、突っ込む?」
「いや、ここは王様に頼み込んでこの艦が教国に自由に出入り出来る様に出来ないかやってもらおう」
「教国からの軍事通行許可証を取り付けるって事?」
「そういう事だ、後はどっちかの派閥に内戦への干渉許可を貰ったら晴れて戦場へ突っ込める」
「どっちかの派閥ってどっちに付くの?」
「それは、、エルに決めてもらおう、最悪の場合聖女達を確保して3陣営のトップ共を捕まえれば良い」
「ん、分かった、エルには私から言っておく」
「おう、頼んだ」
そうして俺はもう寝るのであった…




