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第7話 浮上

ギィーーッ!、、ギィーーッ…


俺は今、港を出て偽装した大きい鉱脈の上に移動するべく船に揺られていた…


(・・・揺れが、、、、、吐きそう…)


あいにく今日は波が高く、この船は特別揺れに強いという訳でもないので揺れは相当なものになっていた


「あぁ、、ヤバイ…」


しょうがなく俺は甲板に出て、人目のつかないところへ行く


        〜数分後〜


「あぁ、、、多少マシになったな…」


船乗りには船酔いにならない者が多く、海軍ではそもそもどんな揺れでも船酔いしないことが入隊の条件になっていた、そのため軍船であるこの船には吐く用の場所がなかった


「ううぅ、、早くつかないかなぁ…」


そんなことを思っていると…


「ジーー、、ジッジッジィーー…」


(おっ、やっと来たか)


「ジィーーー、、、ア、、ア、ア…」


最初はノイズが酷かったものの、だんだんと鮮明になっていき…


「ドウモ、ワタシハダイナナ基地サポートAI、要件ハナンデスカ?」


とても機械的な声だが、確かに目的の基地のAIの声が聞こえる


「あぁ、第一基地と交信できるか?」


「ショウショウオマチクダサイ、、成功シマシタ、出マス」


そう言うとまたノイズが聞こえてくるが直ぐに回復する


「あー、あー、感度良好、司令官、お久しぶりです」


そう言ってくるのは防衛軍に所属しているオペレーターだった


「あぁ、すまない、実は俺がいる場所に艦隊を送ってほしいんだ」


「艦隊をですか?、少々お待ち下さい、出動可能な艦隊を探します…」


そうしてしばらくするとまた声が聞こえてくる


「お待たせしました、現在第2艦隊のみ出動待機の状態です」


「わかった、少数だけでいい、ここに送ってくれ」


「分かりました、、って司令官また転移したんですか?」


「あぁ、しかも今回はクラスの皆を巻き込んでの転移だ」


「よく外出出来ましたね、場所を見るに海の上のようですが…」


「そこはなんとか切り抜けたさ、、それで到着は何時になる?」


「えーと、、あと20分あれば先遣隊が到着します、本体は約50分後です」


「そんなにかかるのか?」


「いえ、、その地域は他より転移に必要なエネルギーが多く必要なもので…」


「まぁいい、とにかく急いでくれ」


そう言って俺は通信を切る


(ふぅ、、あと少し耐えればこの揺れ地獄から開放される、、、うえっ…)


        〜20分後〜


「ズーーー、、、あー、司令官?」


「どうした?」


「どうやら艦隊は海中に転移してしまったようです、海底から浮上しますので揺れに注意してください」


「ちょ、ちょった待て!そんなに急に浮上しなくていい!ゆっくり浮上しろと伝えろ!」


「えっ、、もう海面付近にまで浮上していますよ?」


「ファッ!?」


そう言うのと同時に船員が叫ぶ


「何か海底から出てきます!」


「なにっ!?総員衝撃に備え!」


ドーーーーーン!!


そんな音を上げて乗っている船と同じくらいの全長の船が浮上する


「な、何だあれは!魔物じゃないぞ!」


「おわっ!?とっ、、とと…」


危うく転びそうになるが手すりに捕まりなんとか転ぶのを回避する


ドーーーン!!、、、ドーーーン!!


1隻、、2隻、、どんどん海中から船が浮上してくる


(俺が乗ってるのを忘れてるのか!?)


そう思うぐらい船が上下に揺れ、まるで遊園地のアトラクションの様に船が揺れ動く


ドーーーン!! 


最後の1隻が浮上して船を取り囲む


「司令長官!お迎えに上がりました!」


「バカ!出てくる時の揺れを考えろ!」


「申し訳ありません!なにしろ海中に転移したことなど初めてでしたので!」


「それでも普通に考えればわかることだろぉぉぉ!」


そうして俺は無事?軍と合流することが出来たのであった…


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