第66話 鎮圧
ドカァッ!ゴロゴロゴロ…! 山の中から勢いよく飛び出す
「これ何処か壊れてないか?」(船体はまだしも艦橋にダメージはあるだろ…)
『磁気反発フィールドを展開しているので問題はありません』
「それは触れたものを腐食させて壊したり…?」
『質の悪い道具なら…』
「でもそれって電力とか使わないのか?」(ずっと展開してたならもう蓄電量が底についてると思うんだが…)
『それに関しましては別の供給システムがございますので…』
「それが永久機関でも俺は驚かんぞ…」(対消滅エンジンとかあるし…)
『・・報告、船体が全て山から出ました、目的地は王都で宜しいですか?』
「聞くまでも無いだろう、そこに向かってくれ」
『了解しました、上昇後転進します』
次の瞬間、外を見てみると体は地面と平行で普通の感覚なのに、地面が横に倒れている
「ん?地面が横に倒れているのに感覚は普通だぞ!?」(どうなってるんだ…)
『艦内には重力フィールドが展開されていますから、これぐらい慣れてください』
「最後だけ随分と投げやりだな…」
そんな会話をしていると…
ガチャッ!「そっちはどう?」
そう言ってアリスが艦橋に入ってくる
「こっちは問題ない、アリスも装置のロックありがとう」
「これぐらい何ともない」
『会話をしている所申し訳ありません、目的地に到着しました』
「もうか!?」(随分速いな…)
「ん?どうしたの?」
「いや、もう目的地に着いたらしい」
「ねぇ、私にもその機械つけること出来ないの?」
「確かに俺にしか聞こえないから不便だな…」
『ではイヤホンタイプをお渡しします』
そう言うと床に穴が開き、そこから小さなロボットがイヤホンを持って現れる
「ん、ありがとう」
そう彼女が言うとそのロボットはそのまま来た道を通って帰ってしまう
『あれは作業ロボットですので余計な機能は削減されています、礼を言うだけ無駄かと』
「まぁ良いじゃないか、それよりも王都の様子はどうだ?」
『現在王都は完全に封鎖されているようです、市街地ですので鎮圧様用ロボットを使用する事を推奨します』
「鎮圧用ロボット?」
『無線操作の武装搭載型のロボットです、この様な状況には最適かと』
「・・分かった、なるべく殺すのではなく気絶させる方針でやってくれ」
『了解しました、行動2000に降下の後投下します』
そうしてアグレディアが降下すると、船体下部にある専用のハッチからロボットが投下される
『鎮圧プログラムを開始します、完了予定時刻16時36分14秒』
(あと8分ぐらいか…)
「これは凄い、時間まで分かるなんて…」
『これぐらい無いと艦長の補助は出来ませんから』
「なぁ、これロボットの視点とか無いのか?」(一応どうなってるの確認したいんだが…)
『了解、、モニターに出します』
そう言うと天井付近にあるモニターがロボットから見た視点に切り替わる
「何だコイツら!?」「弓も魔法も効かないぞ!?」「た、助けてくあだっ!?」ビリリ…
鎮圧用ロボットがクーデター軍を蹴散らす姿がそこに見える
「うわぁ、、これ殺すんだったら大虐殺に等しいな…」
『それでも一部には損傷する機体も確認されます、一方的ではないかと』
そう会話している間にもバッタバッタと人が電撃で倒されていく
〜6分後〜
『王都鎮圧率97%、残るは王城の細かい通路に反応が…』
「ん?倒せないのか?」
『機体サイズが大きすぎます、通路に侵入出来ません』
「じゃあ俺達を王城に降ろしてくれ、俺達が直接倒す」
『艦長、それでは最低限ですが装備をお渡ししますので降下する間に着てください』
そうして俺はコートの様な服と、二丁の拳銃らしき物を貰う
「デザインが奇抜過ぎないかコレ?」(なんかゴツいんだが…)
『装飾は一切施されていません』
「えぇ…」
『それよりも王城に接近します、甲板まで上がってください』
言われた通り甲板まで行くと、アグレディアは王城の横に直付けしていた、すると…
ババババッ! 王城の壁の一点に向って対空機関砲が掃射する
「ちょっと待て!何やってんだ!?」
『窓のガラスを破壊しました、その窓に飛び移ってください』
「・・大丈夫?」
彼女が心配そうに俺を見る
「これぐらいなら行けるさ、じゃあ行ってくる!」(落ちたら一発でゲームオーバーだが…)
だが心配とは裏腹に何事もなく窓枠を掴み、すんなり王城に入る事が出来た
「で、ここからどう行けば良い?」
『左に向って直進、その後階段を降りて地下通路まで進んでください』
「了解、ルート案内は頼んだぞ」
『お任せ下さい』
そうして俺は残ったクーデター軍を倒していく、もちろん殺してはいない
「だいぶ集まってんな…」
『残党は全て安全地帯まで退避した様ですね』
「厄介な事をしてくれる…」
だが俺は着実に倒していき、最後のグループもあっさり倒す
「結局大した抵抗は無かったな」(斬りかかってくる奴もいたけど大した腕前じゃなかったし…)
『接近してくる人を多数検知、恐らくは王側の軍です』
「一応警戒しておくか…」
だが俺が見たのは意外な人だった
「・・アルベルトさん!?」
「おぉ大和殿、突然王都に奇妙な生物が降りてきたと報告されて一体何事かと思いましたけど、、恐らくは…」
「察しが良いな、その予想は多分当たってるよ」
そうして俺はアルベルトさんと再開するのだった…




