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第5話 出発

城を出ることを許可された翌日、俺が城を出ることを皆に伝えるということで王様が勇者全員を集めて説明会をすることになった


「・・・ということで勇者白優殿にはこの城を出て採掘任務に疲れることに決まりました、そして出発日は今日となります」


王国宰相の人が俺が城を出ること、その任務の内容等を話して下がる


「うむ、というわけでしばらく貴方方と勇者白優殿はしばらく離れ離れになる、しばしの別れとはいえしばらくは連絡もとれなくなる、だから顔を合わせることもないだろう、今という時間を存分に楽しんでくれ」


王様がそう言い終わると全員の目がこっちに向けられる


(・・こんなに注目されるのは決戦前の演説の時以来だな…)


そう思っているとあることに気がつく


(誰も話に来ないな…)


それも当然、俺は皆とは付かず離れずの距離を保っていたから皆にしてみれば俺がしばらくいなくなろうともどうでも良いのだ


(うん、マジで誰も来ないとかなり傷つくな)


それでもよく見れば俺に何を話そうかと考えているのか目がピクピク動いている人、何か喋ろうとしているのか少し腰を浮かしてまた下ろすを繰り出している人もいた


(まぁ話そうかと考えてくれているだけありがたいか…)


そうして会食が終わる頃には多少なりとも話しかけてくれる人もいたが、今回の事を少しだけ話して終わる程度だった


        〜2時間後〜


「勇者様、出発の準備が整いました、乗ってください」


そうして用意された海岸までの移動の為の馬車に乗る


ガタッ!


(うおっ!結構傾くんだな…)


馬車には当然サスペンション等の物がついてないため一度傾けばものすごく車体が傾く


(・・・これ改良したりはしないのかな…)


そこで同乗している人に聞いたが、馬車は常に改良などが試されているが、イマイチ成果が出せていないということだった


「異常はないか!」


「はい!全員います!」


「勇者様、それでは出発いたします、出発!」


ガタッ!、、、ガタガタガタ…


ゆっくりと馬車は進みだし、次第に速くなっていく


(当然だが見送りはなし、なんとも寂しい出発だな…)


そうして馬車は昼の街中のストリートを進んでいく


(出店がこれでもかと並んでいて、食べ物屋から骨董品を売っている出店、何でもあるな…)


そこには王都なだけはあって戦争中とは思えないほどの活気が馬車の壁を通って車内にも届くようだった


(えーと、、この後は平原を通って海岸に出れば海岸線沿いに進んで到着か、、、駄目だ、、しばらく寝たくなってきた…)


そうして俺は揺れる馬車の中で眠ってしまった


        

        〜???後〜


「勇者様!起きてください!」


「ん?なんだ…?」


「索敵手から、前方に民間人の馬車が襲われているそうです!」


「えぇ、、んじゃあ助けに行きますか…」


「わかりました、奇襲の為最高速度で突っ込みます、衝撃に注意してください!」


ガラガラガラガラ!! 馬車はどんどん速くなっていく


「しっかし、こんなだだっ広い平原でよく襲撃なんかするもんだな…」


「よほど逃げ切るのに自信があるのかもしれません、、もしかしたらこの辺りで指名手配されている盗賊かも…」


「まぁいい、一人でも捕まえればいいだろう?」


「えーと、、そうですね、一人でも捕まえれば自白させれます」


「あぁ、わかった」


そう言っている間にもう襲撃されている馬車と盗賊達が見えてくる


「勇者様、見えてきました…」


「もうか?速いな…」


そう言って俺は膝のポケットからいつも携帯している原子光線銃を取り出して「レーザーモード」に切り替える


「3、、、2、、、1、、、突入します!」


ドカーン!!


馬車は盗賊の集団に突っ込んで何人か轢き飛ばす


「ぐわっ!!」「な、なんだなんだ!」


「何人か避けられました!」


「勇者様、行きましょう」


そうしてしばらく進んだ馬車から降りて銃を構える


「なんだ、相手はたった3、4人じゃねぇか、おい!お前ら殺るぞ!」


「我が名はアルマード・ニクスエド!いざ尋常に!」


「はっ!お前ら騎士か!ちょうどいい、奴らへの見せしめが欲しかったところだ!」


そう言って盗賊達がこちらに向かってくる


(相手は、、だいたい7人ぐらいか…)


左眼で数を確認してレーザーモードで何処に撃てば殺さないのかが表示される


「・・悪く思うな…」


ビィィーーー! 銃口から青みがかかったレーザーが発射される


「ハハハ!なんだそ、、りゃ、、?」


バタバタッ! 足元を撃ったおかげで足を失った盗賊達が一斉に倒れる


「な、なんだ、奴らの足が外れて…」


「戸惑う騎士を横目に俺は盗賊達に近づいていく」


「あ、あぁぁ…」


「ふーん、足を失って叫ばなかったのは褒めてあげるよ、ただ相手が悪かったね…」


「くっ、、、こちとらそんな生半可な覚悟で盗賊やってんじゃねぇんだ、、それぐらいで悲鳴を上げるやつはただのイキった大人に見える子供だ」


「言うねぇ、それであんた達は何者だ?」


「ハハハッ、、死にに行く奴になんざ言うことはねぇ!」


「ん?」


「勇者様!危ないッ!」


「終わりだ!、、ガルメデア!」


ドカーン!! 「うおっ!」


魔法を唱えた盗賊達が爆発して少し吹き飛ばされる


ズズズサーーー!


(ふぅ、、自爆魔法か、、なんて魔法使いやがる…)


多少吹き飛ばされたとはいえ咄嗟に後ろに飛び、直撃を回避したおかげで足から着地することができた


「大丈夫ですか勇者様!」


「あぁ、それよりも奴らは?」


「胴体ごと木端微塵です、、おそらく決められた文言を言うと爆発する呪いをかけてあったんでしょう…」


「それで奴らの正体はわかるか…?」


「はい、おそらくはここから北になりますがそこで捕まりそうになればその呪いを使って自爆する盗賊団がいます、おそらくはそいつらでしょう…」


「北にいるはずの盗賊団がなぜこんなところに?」


「わかりません、ですが襲われていた馬車も無事でした、護衛は…」


「まぁそれが仕事だししょうがないだろう、それよりも先を急ぐぞ」


「わかりました、、それであの盗賊達の足が取れたのは勇者様が…?」


「余計な詮索はしないでくれ…」


「し、失礼しました…」


そうして盗賊の自爆事件があったものの俺はそのまま進むのであった…


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