第44話 検査
ガチャッ!… 俺がアルベルトさんと居た部屋から出てみると、王子を探す為に職員らが校内を走り回る
(大変だなぁ…)
まるで他人事の様に聞こえるが、俺にとって他人事なのは間違いない
「何処に行くの?」
「うおっ!?びっくりした…」
部屋から出て行こうとするとなんの前触れもなく後ろから引っ張られる
「なんだ、、アリスか…」
「そんなにびっくりしなくても良いのに…」
「洒落にならんから止めてくれよ…」
「ヤダ」
(えぇぇぇ…)
「それだと私の数少ない楽しみが失われる」
「・・俺は玩具か何かか?」
「貴方が自分を玩具だと思うなら、貴方は玩具になっている」
「そんな名言っぽい事言われても…」
そうして暫く会話していると、彼女から行かなければならない所があるんじゃないのかと言われる
「あっ、さっきので完全に頭から吹き飛んだな…」
「ほら、さっさと行く」
「ヘイヘイ…」
そうして俺は例の先生の所に行く
ギイッ!「ゲホッ!何だよこの埃!」
「あぁ!すまないねぇ、ちょっと片付けようとしたら物が全部倒れて…」
(にしてもこれはそういう域を超えてるぞ…)
長い間放置されてあった物もあるようで、そこに埃が溜まったりすることは仕方ないとは思うが、ここまで放置されているとは思わなかった
「俺も手伝うから、さっさと済ませるぞ」
「わ〜い!ありがとう〜」
「全く…」
〜2時間43分後〜
「終わった〜!」(久しぶりにすると少し楽しくなってくるな…)
「ありがとう、じゃあ早速始めようか」
「あぁ、うん」
そうして俺は先生と机を間に置いてそれぞれ反対側に座る
「じゃあ始めるよ…!」
そうして先生は俺の腕に触れて、暫くじっとする
(大丈夫だよな…)
すると何やら腕から何かが吸い取られるような感触が来る
(うわぁ、何か変な気分だな…)
例えるならぬいぐるみの中身を少しづつ取り出されていく感覚、それが俺の腕からする
「よし、、気分が悪くなったら言ってくれ」
「・・はい…」
〜15分後〜
「うん、そろそろキツくなり始めました」
「そうかい?ならもうちょっとだ、耐えてくれ」
〜10分後〜
「ど、どうかな?さっきよりも顔色悪くなってきてるけど…」
「そ、そろそろ、、止めてください!」
そう言うと先生が俺の腕から離れる
「だいぶ耐えたね〜、これは予想以上だよ」
「あぁ…」
曖昧な返事しか出来なくなっている俺は、椅子にずっともたれ掛かったままだった
「暫くそのままでいると良いよ、ちょっとでも動くと普段の14倍位の負担がかかるからね」
「はい…」
そうして俺は1時間ほど動けなかったのであった…




