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第32話 夕食

「私は帰ってきたぁぁっ!」


俺は今、そう叫んで屋敷に入っていくアルベルトさんに付いて行っていた


「その大声は治らないのですか?」


屋敷に入るとそこは吹き抜けになっていて二階の部分から金髪の女性がこちらを見て、アルベルトさんにそう言う


「ハッハッハッ!これが無いと帰ってきたという実感が得られんからな!我が妻よ!」


(あぁ、、やっぱり結婚してたか)


「ところで、その方は?」


「ん?、あぁ、この人は私の恩人だ、心配はいらん、ところで夕食を用意してくれ、大至急でた!」


「はい、旦那様」


そう言うと奥さんが走っていく


「どうですかな?美人でしょう?昔は妻を巡って決闘騒ぎを起こしたものですよ」


「そこまでやるんですか…」


「えぇ!貴族の間では決闘で手に入れた妻と居てこそ人生で最も幸せになれるという言い伝えがありますからな」


ガハハと高笑いしながら奥の部屋へとアルベルトさんは進んでいく


「あぁそうだ、この部屋で待っていてください、しばらくしたら呼びますから」


そう言われて俺は指定された部屋に向かう


ガチャッ! 「失礼しまー、、って眩しっ!?」


ドアを開けるとそこには一面金ピカの壁や天井の部屋が目に入ってくる


「そんでもって光が凄い!?」


天井、壁、床、至るところにある照明の光を金が跳ね返してくるのでしばらく直視するだけでも目が痛くなる


(とりあえずソファーに行こう!そこで目を瞑っていれば大丈夫なはずだ!)


ドスッ! 「かなり沈むな…」


なんとか耐えながらもソファーに座ると即座に目を瞑ってアルベルトさんを待つ


        〜1時間後〜


「大和様、ご主人様がお呼びです」


「あぁ、待ってくれ、今行く」ガチャッ…


ドアを開けるとそこには執事がいたのだが…


「・・なんで目を隠してるんですか…」


「まずこの部屋は大変眩しいので我々でもお迎えする時はやむなく目を隠させて頂いております、それとこちらに付いてきてください…」


そう言われて俺も執事に付いていく


「アルベルトさんにあの部屋は眩しいって言われなかったんだけど…」


「おそらく少しでももてなしたいというお気持ちの現れでしょう、あの部屋は他の上位の貴族の方をお迎えする部屋ですから…」


「貴族ってのはいつも黄金を見てるのか…?」


「私も貴族様の家を転々としておりますが今のご主人様のあの部屋が一番暗いぐらいですね」


(えぇ、、絶対目が悪くなるやつじゃん…)


そう思いながら執事に付いていくと大きな扉が付いている部屋に案内される


「こちらでございます、どうぞお入りに…」


ガチャッ! ギィィィッ!


お約束のような音を立てて扉が開かれると、そこにはアルベルトとその奥さんとあと何名かが長方形の机で席についている


「おぉ、待ってましたよ!そこに座ってください」


そう言われたので俺は席に付く


(あまりこっち見ないでくれ、、めちゃくちゃ緊張する…)


「・・さぁ!まずは頂くとしよう!」


そうアルベルトさんが言うと全員が俺を見るのを止めて食事し始める


(・・いただきます…)


当然箸はなく、ナイフとフォークしかないのでそれを使って昔に父親から教えられた方法で目の前にある料理を食べていく


「ところで今日も我が娘は来ていないのか…」


「はい、、ここ最近は従者ですら部屋に入れようとはしません…」


「何だと?それでは食事はどうしてる」


「仕方がないのでお部屋の前に置かせてもらっています、いつの間にか平らげられているので食されてはいるようですが…」


「ううむ、、なんとかしなければ…」


「ねぇあなた、このままじゃ娘が箱入り娘同然です、早急になんとかしましょう!」


「そう言われてもな、、あっ白優殿、何か方法を知りませんかな?」


「そういえば先程この方を恩人と…」


(・・だから全員こっちを見ないでくれ…)


そんな事はお構いなしにアルベルトさんが俺の紹介をしていくのだった…


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