第30話 人
ザクッ、ザクッ、ザクッ…
「・・何も無いのが一番ヤバイよなぁ…」
俺は今、人を探す為にとりあえず平原を直進していたのだが…
(行けども行けども見えるのは平原、途中で廃屋なんかもあったけども、もう人は住んでいなかったし…)
それよりもヤバかったのが、水も食料も無いことだった
(体感だかここは日本よりも暑いし、、何でも良いからとりあえず水が飲みたいな…)
そう思って進むがやはり眼前に広がるのはだだっ広い平原であった
「こういう時は大抵何か起きるだろ、、もしかしてそういうお約束は無いパターンか?」
ブツブツと呟きながら行っているとある物を発見する
(ん?この跡は…)
そこには馬車が何台も通ったような跡があった
(獣道に近いが確かにこれは馬車の跡だな、、、やったぁぁぁぁ!!)
俺はついに人がいる場所に行けると確信して歓喜する
「よーし、あとはこの道に沿って行けば街とかに着くはずだ!」
〜4時間後〜
(・・何時になったら着くんだこれ…)
この道を見つけてからずっと休まず歩き続けているが特に大したものはなく、道端に放棄された車輪を一個だけ見つけたぐらいしか発見はなかった
「流石に疲れた、、休もう…」
そうして小さな木の影で休んでいると…
カキーン! カキーン!
(なんだこの、、金属がぶつかり合う音、、、ついに幻聴まで聞こえてきたか…?)
そう思ってしばらく音を無視してそのまま休んでいたが…
カキーン! カキーン!
(・・まだ続いてるな、、もしかしてお決まりの誰かが襲われてるシーンが来たか?)
とりあえず確認の為にも俺は音がする方に行くと…
「てゃぁぁぁっ!」カキーン!
「なんだぁ!?その程度かぁ!」カキン!
匍匐しながら見たところ、どうやら複数の馬車を何十人かの集団が取り囲んでいる構図だった
(人は人だがこの人達は望んでないな…)
状況はどちらも一進一退、押されず押し込まれずの状況が延々と続いているようだった
(そりゃどちらにもヒーラー役の奴が後方にいるんだから決着がつかんわな…)
すると、ここで盗賊?のヒーラーを倒せば馬車の奴らが勝って俺を何処かの街まで連れて行ってくれるかもしれないという考えが頭をよぎる
(だが問題はどうやって倒すかだな…)
今の俺は文字通り丸裸同然であり、武器となるものは一切無い状態だった
(うーん、、あっ、そういえば回復魔法があるのなら当然攻撃魔法もあるのでは!?)
そう思い可能な限り漫画の知識を出す
(えーっと、、確か、ステータスオープンとか唱えればステータスが出るかな?)
一か八かだが俺はそれにかけて小声で「ステータスオープン」と唱える
ブォッ!
(うわっ!、、本当に出たよ…)
そうして俺は攻撃魔法となるものを探すが…
(・・・は?スキルが一切無いなんてあるか…?)
そう、俺のステータスにはスキルが一切なく、あるのは特殊スキルで万能とあるだけであった
(万能って、、具体的にはどんな感じに万能なんだよ…)
だが何かしなければ何も始まらないのでとりあえず魔法を出す様な事をしてみる
(火よ出ろ!)
ボウッ!
(うわっ!熱っ!?髪の毛燃えるかと思った…)
急いで手を払って火を消すが、確かに手のひらに火が出た
(えーと、これって他のやつも出るのかな?)
そうして一通り思いつく物を出したあとは盗賊と思われる奴らの回復役を倒す為に少しづつ近づいていく
カキーン!カキーン!
(耳鳴りが酷いなこの音…)
そう思いながらも匍匐前進で少しづつ近づいた俺は、ゆっくりと立ち上がって…
(頼むぞ〜、、、せいっ!) ビリリリリリリッ!
「うぎゃあっ!!?」 バタッ…
俺は魔法使いの首を掴んでそこに魔法で大量の電気を流して痙攣を起こさせて倒す
「なんだぁ!?」「どうした!?」
「今だ!一気に押し込めぇ!」
そうしてヒーラーを失った盗賊たちは一人ずつ倒されていき、やがて降伏した…
(ちょっとやり過ぎたかな?)




