第107話 海
ある日の事…
「休暇?」
「はい、王様より休暇を取りに海へ行ってこいとの事です」
「その他に何か言ってなかったか?」
「はい、出来れば二度と帰ってこないで欲しいと呟かれていました」
「はぁ…」(反乱が起きたときのあの優しさは何処に行ったのやら…)
そう思いながら俺は騎士から命令書を受け取り、休暇の指定先を見る
「何々、、ガーフィッシュ王国?何だそれ…」
「魚介類がとても美味だと有名な国ですね、私も一度だけ家族と共に行ったことがあります」
「へー、、ちょっとそれは興味が湧くな」
「えぇ、是非楽しんできてください、それでは私はこれで…」
そう言って騎士は部屋を出ていく
『どうするのですか?』
「ん?そりゃ行くしかねぇだろ」
『そうではなく、、本艦無しで行くおつもりですか?』
「ん?、、まぁそれはしょうがないだろうなぁ…」
『それではコレを渡しておきます』
そうして壁の一部が飛び出し、二丁の拳銃が出てくる
「これは?」
『それは専用の水中弾を発射できるものです、トリガー等の部分は元々使用している物に似せているので扱い易いはずです』
「おぉ、気が利くな」パチッ!
そう言って一度空打ちする
『どうでしょうか?』
「完璧だ、元の使用感と何ら変わらない」
『ありがとう御座います』
「さて、、それじゃあ行くとしますかね…」(ついでだし兵士達も連れて行くかな?)
そうして俺は椅子から立ち上がってアリスやミネス達に声をかけていく
〜3時間後〜
「よーし、全員集まったな?」
「全く、訓練中に呼び出すとはな…」
「しょうがないだろ、俺だって3時間前に連絡が来たばっかりなんだから…」
「それで?内容は?」
「それなんだがな、、喜べ!これから海へ行くぞ!」
そう俺が言うが誰も喜びの声を上げない
「ん?どうした?ここは全員が盛り上がる場面だろ」
「え?そりゃ嬉しいけどさ…」
「何だよ…?」
「なんか、、急に優しくされると戸惑うっていうか何というか…」
「えぇ?そんなに厳しいのか?」
「当たり前だろう!毎日武装した機械に追いかけ回されるんだから!」
(だってよ、苦情が来てるが?)
『1年以内に練度を底上げするにはそれしかありません、これでも゛妥協゛したほうです』
(まぁ偶には休みを取らせてやろうや…)
『・・しょうがないですね…』
「よし!休暇の許可が降りたぞ〜」
「マジかぁ!?」「やったーー!!」
「なんでお前らそこで喜ぶんだ…」
ズズズッ… 『申し訳ありません、喜んでいる最中かと思われますが…』
突如スピーカーから声が聞こえてくる
『移動に本艦は使用出来ないので全員徒歩での移動になります』
「「「えぇ〜〜!!」」」
「・・因みに移動は今日からだぞ」
『大丈夫です、倒れた時用に護送車を用意していますので心置きなく走ってください、因みに遅れた場合罰ゲームがありますのでご注意ください』
ピッ、、ピッ… そうしてモニターにタイマーが表示される
「「・・・・・・・・」」
「はい、よーいスタート」パチン!
そう手を叩くと…
「うぉぉぉぉぉぉ!!」「この畜生めーーー!!」
兵士達が悲鳴を上げながら外へ走り出していく
『艦長、アリス様達は護送車にて移動してもらいます』
「あぁ、因みに俺は?」
『装備の差と基礎スペックの差で比べ物にならないので艦長にも護送車で移動してもらいます』
「分かった、それじゃあ行こうか…」
そうして俺は護送車に乗り、兵士達の後ろを走っていく、その様は羊を誘導する犬の様だった…
〜5日と19時間後〜
「・・おっ、見えてきたな…」
『ゴール地点にはもう既に到着者が4名ほど居るようです』
「早いな?」
『それぞれ知恵やそもそもの体力の高さを有効に使ったようです』
「ふーむ、、後でチェックするからリストを作っといてくれ」
『了解しました』
「ん、、もう着いたの?」
そんな会話をしていると隣の席で寝ていたアリスが起きる
「あぁ、綺麗な海が見えるぞ」
「やっぱり、本で見るよりも綺麗」
「そうだな、、っともう潮の香りがするな…」
〜2時間後〜
「全員居るか?」
「ハァ、、ハァ、、居るよ…」
「おう、お疲れ様」
「この後は…?」
「あぁ、後は自由時間だかな、一つだけ注意事項がある」
「我々の存在を知られてはいけない、だろう…?」
「そうだ、我々の存在は一般市民達に知られてはいけない、だが逆に言えば…」
「それ以外は自由か!」
「そうだ!酒でも賭け事でも何でもやってこい!ここまでご苦労だった!」
「「「うぉぉぉぉぉぉ!!」」」
そうして兵士達は一斉に街に駆け込んでいく
「さて、、どうする?」
「大和が行くところだったら何処でも良い」
「そうか、なら手始めに街を散策するか?」
「ん、そうしよう」
「おーい?聞こえてるか〜?」
そう会話していると横から割り込まれる
「何だよ…」
振り向くとそこにはミネスと先に到着していた4人が居た
「さっきから声掛けてるわ!何二人だけの世界にはいってるのさ!」
「すまんな、それよりもどうした?街に行かないのか?」
「いや、、よくよく考えたらやりたい事も無いしアンタの護衛でもしてようかなって…」
「ほう?他の四人もか?」
「はい!」「うむ」「そうだよ〜」「そうですね」
(全員返事に個性があるな…)
「まぁそう言う事だ!」
「・・良いか?」
「私は別に良い、それに人数は多い方が楽しい」
「そうか、なら一緒に街の散策に行くぞ!」
「「「了解!」」」
そうして俺は計8人で街に行くのだった…
最後のカウントにはオペレーションシステムも含めています




