第101話 発見
あれからまた一日が経ち、それでもまだ聖女は見つからなかった…
「一体何処に居るんだ…」
『報告します、今日も聖女と思わしき者は居ませんでした』
「俺はもうこの街には居ないような気がして来たぞ…」
『少々お待ち下さい、現在衛兵関連の所でかの者達が話していた者の記録を捜索しています』
「それで何とかなったら良いんだが…」
そう呟いた時…
『艦長へ報告!聖女と思わしき者が辺境の砦へ飛ばされたという記録を発見しました!』
「それは本当か!?」
『場所をマップに表示します』
ピコッ! 教国のマップの一部にピンが刺される
(ここって、、山の上か?)
『地形データから見てそう思われます』
「随分過酷な所に送ったんだな…」(聖女の扱いよ…)
『どうされますか?』
「当然捜索に行くぞ、見つかったら即座に確保だ」
『了解しました』
「あっ、あと黒幕確保用にここら辺に機械兵を隠しておけ」
『そちらも了解しました、投下完了次第発進します』
そうして機械兵をある程度投下させたアグレディアはそのまま直線にその砦へ向かう
〜3時間後〜
『艦長、もうそろそろ兵士達が気絶から目覚めそうです』
「意外と長かったな」
『外に放置してたのが原因かもしれません』
「あっ、、、まぁ良いか、様子を見に行くぞ」
『了解しました』
そうして俺は後部甲板へと向かう、そこではもう既に数人が起きており、周りを見渡したり一緒に縛られている仲間を起こしたりしていた
「おー、起きてんな…」
そう呟いて前へ出ると、俺を見た兵士が全員俺を睨みつけてくる
(怖っ、無言で見つめないで欲しいんだが…)
『艦長、指揮官クラスだと思われる者達は向こうに集めておきました』
(えぇ、、この中を通っていくのか…)
だが行くしかないので俺は縛られている兵士達の中を歩いていく
「うわぁ、だいぶ詰まってんな…」
思わずそう呟いてしまう、だがそう言うしかないほどに詰めて放置されていたのだ
(何処だっけ?)
『向こうです、あのもがいてる人達です』
(あぁ、アレね)
そうして俺は彼等に近づいていく
「やっと起きたか、ようこそアグレディアへ」
「貴様、、一体これはなんの真似だ…」
「ん?何が?」
「何故我々を助けた…?」
「いや、無駄に殺したくないからだが?」
「はっ…?」
「いや、驚くことは無いだろ、この世界は世紀末なのか?」
『艦長、彼等は宗教国家に属していますから異教徒や敵は殲滅するのが当たり前なのですよ』
(あぁそういうことね…)
「まぁ良い、それで我等をどうする気だ…?」
「内線が終わったら全員開放する、それまでここで大人しく座ってろ」
「甘いな、さてはロクに戦争を経験していないだろう…」
「どういう事だ?」
「敵兵に情けをかけるな、そんな事をしたら将来絶対にそれが仇となって帰ってくるぞ」
「それは持論か?」
「いや、常識を言ったまでさ」
「じゃあ質問をしよう、この艦は現在高度3000mを飛行している、お前らをここから落としたら絶対にお前らは即死する、だが俺はそれをしない、何故だと思う?」
「・・フッ、私達では足元にも及ばないってことか…」
「そうだ、お前らが例え2倍3倍になっても俺はお前等を倒す事が出来る、現にお前等2万の大軍を数秒で倒したからな」
「なるほど、これは完敗だな…」
「相手が悪かったな」
「なぁ、一つ頼みを聞いてくれないか?」
「何だ?」
「俺達を、、その、、ここで鍛えてくれないか?」
「それをしてどうなるんだ?」
「将来お前を殺す」
「笑顔で怖い事を言うなよ…」
「どうだ?勿論鍛えてもらっている間は何でも言う事を聞くぞ?」
「ん?今なんでもって言ったか?」
「あぁ」
「なら良いだろう鍛えてやる、それじゃあ初めて命令するぞ?」
「何だ…?」
「現在この艦は聖女が収容されていると思われる砦へ移動中だ、お前達はそこで敵を引き付けて欲しい」
「ふむ、最初の試練というやつか?」
「そうだ、簡単だろ?」
「言うは安し、だな…」
「何でも聞くんだったろ?」
「そうだな、やってやろうじゃないか」
「よし、交渉成立だな、縄を解くからじっとしてろよ」
そうして俺は縛っているローブを撃ち抜く
バァン! カキン!!
「危ないだろうが!普通はナイフを使うところだろう!」
「うるせぇ!手持ちがこれしかねぇんだよ!取りに行くの恥ずかしいだろうが!」
「そんな理由!?」
そんな事も有りつつも俺は残りの兵士達全員を開放した、無論全員まだ後部甲板に居てもらっている
『艦長、宜しかったのですか?』
「別に良いよ、先のことは何とかなるさ」
『大胆なのか無謀なのか分かりませんね、、報告、偵察機から砦の2階に軟禁されている聖女を発見しました』
「よし、それじゃあ第一戦速で向かえ」
『了解、速度を第一戦速へ』
そうして2時間後、砦の上空に到達するのであった…




