文明との接触Ⅰ
2026年2月2日
13:35
自衛隊本部
「文明が見つかったのか!!」
日本では、偵察機から文明が見つかったことの報告を受け取っていた。
「はい、小規模ではありますが...小屋のようなものと開けた場所で、
人工的のように火が焚かれていました」
「そうか...! わかった、直ぐ上に報告するからお前たちは戻ってこい」
「わかりました」
「総理!自衛隊から報告がありました!文明を見つけたそうです!」
「そうか!因みにどういったものだ」
「小屋のようなものが数点と、中央広場のようなものに火がありました」
「それは...人間の文明だよな...?」
ここは異世界。人間が築いた文明とは限らない。
「それは...不明です」
「そうか...詳細な小屋の数は分かるか?」
「いいえ、分かりません」
「では...接触は出来そうか?」
今、周りの国が消えたなか、少しでも外との交流を作らなければならないため、
なるべく接触したかったのだ。
「はい、でしたら、その村に、自衛隊と外交官をお送りしましょうか」
「ああ、そうしてくれ」
15分前
???村
「おい!あれはなんだ!」
「空を飛んでいるぞ!」
「けれど、羽らしきものは動いていない...これは大発見だ!すぐに王国へ連絡しろ!」
村人達は神話でしか聞いたことのないような速さで飛ぶ飛行物体に驚いていた。
「一体あれはなんだ...まさか...神の船か!?」
「もしかしたら、神の怒りに触れてしまったのではなかろうか!」
「ああ、神よ。どうかお許しください...」
遂には、神の仕業だと思い天に祈りをささげていた。
だが、実際は違う。これは日本の偵察機だったのだ。
その事実をしるのは、間もなくだろう。
2026年2月5日
異世界に転移して、5日が経った。
まだ、一部の地域で食料の買占めなどが発生しているが、
全体的には落ち着いる様子だ。
政府は昨日、新大陸と、人工物を発見したことを発表した。
そして、今日外交官が自衛隊と共に新大陸へ上陸する。
移動は船で行い、なにがあるか不明なので、念のため、巡洋艦もついて行く。
「まさか突然国が異世界転移するとは、凄いですね!」
興奮が収まっていないこの人物は、今回、新大陸へ外交へ行くこととなった外交官、
佐川 昭之 だ。
そんな興奮している外交官の後ろには、威勢のある声でこう叫ぶものがいた。
「今回向かう事となった新大陸ではなにがあるか不明である!
常に海洋の監視は怠らず、砲撃できるようにしておけ!」
この声の元は、巡洋艦とび船長の霧島 正 だ。
二人はこれからの異世界に警戒しつつも、期待を抱いていた。
次回は現地人との接触です。