[プロローグ] 宮代壮亮 ①
小説を書き始めました!
筆者は文章書くことは素人かつ処女作ですので、文法的に至らない点が多々あるかもしれません。文法の間違いや文脈に違和感があれば、質問感想に入れてくださると助かります!
某所のとある場所
銃声と爆音が鳴り響き、ビルはミサイルによって崩れ落ちる。
遠くでは、どこかのSFアニメで出てくるような大きさが異なるのロボット達が、
どこかのファンタジーアニメで出てくるような巨人達とたたかっていた。
人々は「それ」から逃げ、避難する場所を求め一直線に走っている。
のんきに彼らの戦いを見ている人間はだれ一人としていない。
三か月ほど前ならば、ありえなかった光景だ。
きっと当時の人にこの光景を口頭で伝えれば、twitterならば「ワロスw」や「いい精神病院教えてあげようか?」等の煽り文句がやってくること間違いないだろう。実際そうだった。
「それ」の戦いを撮った写真が5chに乗せられ、
その写真を上げた人物は上記の言葉を用いてコテンパンにたたかれ笑いの種にされた。
それくらい目の前で起きていることは、奇想天外でありえなかったのだ。
だが、それも今はいない。「それ」はたくさんの人々を世界規模で殺している。
もはやお笑いの種ではない。「それ」は恐怖の対象であり、人類の敵であり..........
..........人類の自由という名のぬるま湯が産んだ罪と罰だ..............
「おい!宮代!何ぼーっとしているんだ!とっとと逃げるぞ!」
「あぁ、わりぃ。ちょっと考え事してた。」
僕の隣にいた友人が、このように独白している僕に声をかける。
僕は独白をやめ、彼とともに避難所へ行くことにした。
そういえば自己紹介がまだだった。
僕の名前は宮代壮亮24歳。
この物語の主人公で、君たち読者の言うところの「語り部」だ。
さて、なぜ世界はこうなってしまったのか。
なぜ、僕は「人類の自由という名のぬるま湯が産んだ罪と罰」という中二的ネーミングセンス
で「それ」をそう表現したのか。なぜ「それ」は日本で頻繁に起きてしまうのか。
その理由はまさにこの出来事のきっかけとなったちょうど三か月前にある
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___________________三か月前___________________
「ふぁー。あっじいー会社行きたくねぇ。」
ここは、東京都赤坂にある住宅街の一軒家。
大きなあくびとともに、スーツを着た僕は一人クーラーがきいていないキッチンでテレビ番組を見てぼやく。
「とても暑いですねー。」
「ですねーいやー地球温暖化が進んでいるんですかねぇー、雨の一つや二つ降ってほしいものです。」
テレビの向こう側には、炎上天下の中首にタオルを巻き長袖長ズボンのシャツを着た一人のサラリーマンが
全身に大量の汗をかきながら、街角インタビューを行っているアナウンサーと話し合ってた。二人は笑顔で話し合っているものの顔から流れ出る汗がそれがやせ我慢であることを思い知らされる。
こういう類のものを見て度々思うのだが、こんな中互いによくやれるものだ。サラリーマンもそうだが、長袖に長スカート履いて街角インタビューと称して外を走り回されているのアナウンサーは特にそう思ってしまう。
今東京は、地獄と化していた。
一週間前、北海道と沖縄に高気圧が到来。
東京はその影響で、今日までの一週間の間ずっと快晴。
家で仕事をしている人間や、専業主婦にとってはいいだろうが、
会社に行って仕事をしている人間にとってはそんなことは全くない。
雨という名の冷却液なしに、毎日太陽の光がアスファルトを温める。
結果仕事場の千代田区はまだ5月であるにもかかわらず気温30℃。
これが真夏の気温ならばよかったのだが残念ながら5月、これよりもまだ暑い時期が7月・8月にある。
なぜこんな日に仕事をしなければならず、なぜこれより暑い時期を体感しなければならないのか、それを考えると憂鬱になる。正直なところ仕事でもなければ千代田区に行こうと思えない。
「誰だよ、地球温暖化は進んでいないとか言ったやつ。心がじじいになっちまいそうだ。」
そんなこともあって、僕は今日だけは会社を休んで、ずっと一日中クーラーがきいている自室にこもりたい衝動にかられずにはいられなかった。さらに欲を言えば、今日は暑さのせいで長く眠れず3:00で起きてしまったので、二度寝したかった。
「もう、6:00か...........いつもより早いけど行くか。」
だが、それはできない。今日は会社で大事な会議があるのだ。そこで、上司たちに企画書を出して
プロジェクトを立ち上げてもよいと認めさせなければならない。
企画の発案者である僕は出席せざるを得ず、もし欠席した場合、周りからは逃げたと思われヘタレの烙印を押される。そうなったら上司と部下からの信用は駄々下がりになることはいうまでもない。そうしたら出世に響く。
それだけは避けなければならない。
ただでさえ眠い今、家で二度寝してしまったら確実に寝過ごして遅刻、そして上記の通りになってしまう。
だったら早めに会社へ行って会社で寝よう。そして部下に起こしてもらおう。
書類が入ったカバンを片手に俺は家を出る。これが僕の日常、高級住宅街に住んでいることを除けば東京で働いている一般的なサラリーマンの行動そのものだ。
赤坂駅の改札口でsuicaをかざし電車に乗る。
通勤ラッシュの時間でないためか、客席は比較的空いており
向かい側の客席で新聞紙を見る人がいた。僕はめったに座ることができない座席に座る。
自分が眠いからだろうかそれとももとからそうだったのか、座席は暖かくすぐに眠りの世界にいざなわれた。
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「終点、東京。東京です。」
車内アナウンスが仕事場についたことを知らせる。
僕は眠りの世界から連れ戻され、電車を後にする。
駅の中は人がおらず朝なのに深夜の地下鉄を思わせるほど静かでやはり早かったとこの時僕は思った。
解消されない眠気を抱え僕は東京駅B-6出口へ向かった。僕の職場はその先だ。
これは君たちの時代より少し先の話。
年齢問わずスマホを所持し、どんなものでもネットに介入できるようになった時代での物語だ。