1-1 Abyss Ohm side
いよいよ本編スタートです。
まずは第1章『Unique・Union・Online』では主要人物のユニユニの始まりを描いていきます。
まずは当然主人公の栞から。
お楽しみください!
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自室でフルダイブ用VRヘッドギアに今日発売されたタイトルを差し込む私、久遠 栞《くおん しおり》。訳あってニートだ。ニートと言っても、たまに情報処理系の下請けの仕事が回ってきたりしてそこで収入は得ている。が、祖父の残してくれたマンションや土地の利権?まあ、家賃収入がたんまりあるので生活には一切困らないというニートでチートである。
そんな私は手持ち無沙汰な日々をゲーム廃人として過ごしている。そして、発売を心待ちにしていたゲームの先行予約者分が今日インストールを開始したのだ。
そのゲームとは『Unique・Union・Online』《ユニーク・ユニオン・オンライン》通称ユニユニである。各々が自分で取るスキルを選べるので、たったひとつ自分だけの物語という意味のユニーク。MMORPGゲームなので人との関わりあいを大事にという意味が込められたユニオンでユニーク・ユニオンだと以前なにかの記事で呼んだことがある。
「まあ、おそらく私はボッチだけどね。」
私は言うなればコミュ障だ。人の輪に入るのも知らない人に話しかけたりも苦手だ。今までのオープンワールドゲームでもソロプレイをしていることが9割だ。残りの1割もリアルの友達に誘われて一緒に、といった具合である。
そんな私でも大いに惹かれる内容はやはり自分だけの個性を最大限に伸ばすことができるスキルシステムだろう。それに、製造系のスキルがあるのもいい。高レベル装備は自分で作った方が品質が良くなるんだよ。と事前に発表されていた。
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「さて、じゃあやりますか。」
軽食を取り御手洗を済ませ、いざログイン。サービス開始は3時間前だったので今ならすんなりログインできるだろう。ベッドに横たわりスタートを押すと、意識がゲーム内へ移行される。
『君の世界を拡げよ。唯一無二の冒険の始まりだ。』
《Unique・Union・Online》
タイトル画面に心が踊らされる。トップメーカーが実に8年をかけて制作した大規模タイトルということもありあらゆるメディアから期待値や完成度共に高評価を受けている。
「まずはキャラメイクからか。」
種族はヒューマン種のみ。性別は男女が選べて、あとまあここからは少し細かい普通のキャラメイクだな。身長とかも決めれるが、違和感があるので私は自分と同じくらいの身長を選ぶ。
髪の色は黒。目の色は少し猫っぽく黄色にしようかな。髪型はショートウルフで、初期装備は軽素材のレザーアーマーか重素材のプレートアーマーが選べるようなのでレザーアーマーを選ぶ。
「これ筋骨隆々みたいなのとか超絶ロリっ子とかにも設定できるよな。目立つの嫌だしやらないけど。」
そして最後にキャラクター名を付ける。ここはいつもゲームで使っている名前だな。ちなみに英語も平仮名もカタカナも漢字もさらには特殊文字まで選ぶことができた。
「あびす、おーむ、っと。」
こうして私 Abyss Ohm《アビス オーム》のユニユニが始まった。
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ふわっとした感覚とともに地面に降り立つ。この感覚はフルダイブVRゲーム特有だな。そして、降り立ったこの街はアルビガン。開発サイドからは『全ての始まりの街《alvigan》』と告知されていた今ゲーム外で知られている唯一の街だ。
「まず、何しよう。」
そして周りを見渡せばいるわいるわと人で溢れ返っている。ものすごい熱気と活気。そして喧騒。これはだめだ。一刻も早くここから離れないと。
NPC武器屋へ飛び込みショートソードを1本購入。慌てて街の外へ飛び出した私だった。




