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Unique・Union〜トップランカーなのに奴隷をやっています〜  作者: 三笠 どら
第3章 『luce』

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42/51

3-10 オム side

 

 ☆


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~


『lugn ciero』各位


 みなさんお疲れ様です。


 この度、人数が20名に到達、


 ユニオンランクが6になり、


 晴れて中規模ユニオンになりました。


 日々の皆さんの頑張りのおかげです。


 ありがとう。


 これからはユニオンクエストの難易度も


 上がりますが、引き続き尽力ください。


 さて、中規模ユニオンの仲間入りを


 果たした記念に、懇親会と銘打って


 大宴会をしたいと思います!


 日々の活動を手伝ってくれている


 ユニオン外のフレンドさんを呼んでもよし!


 みんなで楽しみましょう!


 実施日は今週末の土曜日夜です。


 みんなよろしくです!



 Nuts XIII


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 このような張り紙が張り出されて5日目。パーティーは明日に迫っている。この5日間22~24時の2時間の間私は大忙しだ。運営側に、ナツさん、ブックさん、私、デニムさん。の4人が並ぶ。

 5日前、ナツさんに工房に呼び出された私達は運営委員に任命される。用意するものは料理、ドリンク、景品の3種類。そこで、景品には何がいいか、料理はどれくらい作るのか、どれくらいのクオリティを示すのか。というような話し合いが行われた。


「やっぱり、いつも仲良い人達にも移籍したいなと思わせられるチャンスだと思うんだよね。」


「そんなに人集めてどうするの?」


「大規模ギルドにするには50人いるんだよ?大変じゃん?」


「大規模ギルドなんて少ないんだから目指さなくても。」


「大規模ギルドになれば自室が貰えるんだよ。みんな。ってカミが言い出した。」


「それはもう目指すしかないね。あとが怖い。」


 このような会話を繰り広げるナツさんとデニムさん。このサーバー内では大規模ギルドは7つしかない。ちなみにそのうちの2つは200人越えのマンモスギルドと呼ばれている。


「して、私たちはなにからしましょうか。」


「俺とりあえず内装やるからやるから、景品とかは任せるよ。1等はすんごいのにしてね。」


 そう言って、当日まで入室禁止というメモを用意するとメインルームへ向かう。ちなみにメインルームだが、今回のランクアップで庭と繋げることが叶い、さらに収容人数75人という広さに変貌を遂げている。一体大規模ギルドのハウスはどのような作りになっているのだろう。少し楽しみではある。


「では、まず景品を考えましょうか。」


「そうだね。目玉だとやっぱり流氷系?」


「流氷系ならギリギリ採取可能。」


 デニムさんはいつの間にか流氷エリアに行けるまでスキルアップしていたんだな。と思う。次のアップデートは2ヶ月後だと言う話で、流氷エリアは上位勢に食いこもうとしている人たちで今溢れかえっているという噂だ。実際採取にいくとパーティーを避けるのが大変。

 ちなみに、オムだから避けれているだけで、他のプレイヤーは基本端を歩く。採取メインのスキル振りだとモンスターとエンカウントするとなかなかに厳しいエリアだ。


「ねぇ、これ作れる?」


 さっき出ていったナツさんが戻ってくるやいなや欲しい家具を提示してくる。

 えっと、内容は『ゴージャスシャンデリア』、『マルチライト』、『壇上カーテン』。


「うん。作れるよ。すぐいる?」


「出来れば。」


「じゃあ私作るから2人は採取お願い。」


「了解です。」


 こうして最初の方針は私は制作メインにかわる。なお、ここから2日間は都度ナツさんからあれだのこれだのと注文が入る度に工房に戻ることとなる。


 ☆


「内装は終わり。」


「お疲れ様でした。」


 3日目の会議では内装の終わりを告げられようやく景品の制作にとりかかることができることが決定。ちなみにメインルームはびっしりとカーテンが貼られ、庭からは見えない仕様に。さらにハウスの門のところにはパーティーの告知まで。人数を集めるっていうのは本気らしい。


「で、飯は?」


「それはまだ。」


「よし、俺、主釣ってくるわ。釣れたらそれがメインで。」


「了解。」


 ナツさんはあれから地道に釣りのスキルを取得しているらしい。主を釣るには至らないとおもうが、魚系の食材はいくつか取ってきてくれるだろう。


「料理はマスターがするの?」


「時間があればね。」


 デニムさんは入社経緯があれだからかナツさんのことをマスターと呼ぶ。基本はナツさんだが、入社が早かったメンバーやフレンドさんからの入社に至ったメンバーの方はナツくんと呼ぶ人もいる。ちなみにナツさんのことをナツと呼ぶのはおカミさんだけだ。


「よし。じゃあ解散。」


 そして5日目の今日。前日会議である。


「メイン食材は流氷エリアの鮫の姿焼きにしよう。」


「主はダメでしたか。」


「うん。まだ無理だね。釣り上がった情報はまだ出てないからあいつはいつか俺が釣り上げるよ。」


「楽しみにしていますよ。」


 やっぱり主はダメだったか。それにしても釣果0とは困ったマスターだ。ご飯系は魚系をリストアップしていた為、また構想を練り直しだなこれは。


「で、流氷エリアの鮫がメインなんだけど、調べた情報では滝エリアの鯉がめちゃくちゃ美味いらしいから俺はそれを釣ってくるね。」


「滝エリア?大丈夫?」


 ナツさんはハイドスキル自体全然取っていない。釣りをしている間は釣竿を装備するのでハイドスキルがないとなかなか厳しいものがあるはずだが。


「うん。だからオムさん護衛してね。」


「え?制作は?」


「終わってから。料理は俺がするね。」


「あ、うん。時間だけ決めてやってね?」


「わかった。」


「では私たちはオムさんにいるものを聞いて採取を続けましょうか。」


「そうだね。」


 こうして前日にも関わらずのんびりとしているナツさんである。リアルでの季節は春。気候に合わせてのんびりしているのかもしれない。


 ☆


 き、気まずい。ブックさんから聞いてはいたが、普段は先陣を切って声を上げているナツさんだが釣りの間はほぼ無言。時折出てくるうさぎや鳥系のモンスターを仕留めながらもナツさんは一切動じる事もなく竿を見ている。時折おにぎりを食べたりお茶を飲んだり。それにしてもあの麦わら帽子は必要なのだろうか。


「つ、釣れそう?」


「わからん。」


「・・・。」


 間が持たん!!!!どういう状況なんだこれは!!でもハイドをかけるとなつさんにタゲが行ってしまう。ここは我慢だ。


「きた!」


 そう言うと釣竿を勢いよく持ち上げる。そして、釣り上げた魚を見ると、鯉ではなく鮭だった。


「ありゃ。お目当ての魚とは違ったね。」


「いや、これは・・・。」


「どうかした?」


「これ、トキシラズだ。」


 トキシラズ。基本的にサケは秋に産卵をしにきたものを獲るが、春から初夏にかけて取れる鮭。とナツさんから教えて貰った。ちなみに素材の名前も『トキシラズ』だった。

 こうしてメイン食材がトキシラズに変わるのだが、次はトキシラズ狙いで鯉が釣れ、と悪循環に陥り丸々2時間釣りに費やす羽目になるナツさんと私であった。

 結果流氷エリアの鮫を狩りにいくのも当日、調理も当日の開始前に私が担当し、なんとか事なきを得ることとなる。ちなみにトキシラズ料理も鯉料理も大盛況であった。


「喜んでもらえてなによりだったね。」


「そ、そうだね?」


 これがパーティー後の私とナツさんとの会話である。



 《第3章 『lugn ciero』 完》

第3章では時系列を順不同で描きましたので、

混乱してしまった方はごめんなさい。

そんな中でギルド内での栞の関わり方や、

交友関係、また新キャラたちを覚えていただければという章でした。

お楽しみいただけていれば幸いです。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

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