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Unique・Union〜トップランカーなのに奴隷をやっています〜  作者: 三笠 どら
第1章 『Unique・Union・Online』

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14/29

1-10 オム side

 

 ☆


 や、や、やってしまったーーーーーーー!

 ついつい緊張して言わなくていい事も言っちゃった。引かれたよね?そうだよね?やばい。どうしよ。


「ごめんね、オムさん。ごめんけどちょっと待ってね。」


 あれ?なんかめっちゃ笑ってるし、あ、でもおカミさんは気遣ってくれてるのがめちゃくちゃ表情に出てる。感情分かりやすいなこの人。大丈夫です、一思いに笑ってください。


「オムさんもとてもご丁寧なご説明ありがとうございました。とても有益な情報でしたのでネットに流すのは少しもったいないのではないですかね?私の胸に秘めさせていただきますね。」


 あ、ためにはなったんだ。じゃあ初心者向けではなかったってことなのかな。ちょっと安心。でもどこがダメだったんだろう。避けるのは難しいのか。難しいな説明するのって。


 ☆


「まずね、ナツは被弾しないことを最優先にするから一先ずはヒットアンドアウェイでオムさんの後ろね。後ろ!前でない!」


「うい。」


「ブックさんは今回はサポートに回るって言うならバフ系の召喚して、オムさんの防御とナツのスピードあげて欲しい。」


「了解です。」


 こうして方針が決まり、ナツさんは被弾しないことを最優先にして当てたらすぐ戻るを繰り返すこと10分。


「あー!だめ!だめだめ!リセット!!」


 このおカミさんの一言でまた安全エリアまで下がる。


「どしたん?」


「今度は火力が低すぎる!!もっと突っ込んで!!」


「いや俺お前の方針に従ってたんだけど?」


「ふむ。これは難しい問題ですね。さて、どうしましょうか。」


 なるほど、ブックさんはこうやって考えてもらうことで成長を促すタイプの指導方針なんだな。さっき私は攻略方法を教えたつもりなんだけど、あくまで2人が考えるっていうスタイルか。その後も2人は意見を交換し合いながら方針を固めていく。それにしてもこれで喧嘩してないって言うんだから陽キャはわからんものだ。


「そもそもさ、俺二刀流なのにヒットアンドアウェイじゃそれが活かされてないと思うんよね。」


「いやカッコイイだけで使いこなせない装備やめなって前から言ってるよね?」


「いーや!やめないね!二刀長剣は俺のポリシーだから!」


「それがナツさんのいい所ですからね。とりあえずでは二刀流でかつダメージも与えながら回避も優先、という方法を考えましょうか。」


 絶妙なタイミングでブックさんは仲裁するなぁ。と関心しているとまたブックさんから通話が来る。


『今日って控えめにアタッカーをして頂くことは可能ですか?』


『え、あ、はい。普段はDPSなので構いませんが、武器もランク落とせば問題ないかと思います。』


 そしてまたニコッと微笑みを見せる。初老のアバターじゃなければトキメキが止まらなかったんでは無いだろうかと思わないでもない。


「そうですね、1度普段通りにやってみましょうか。」


「普段通り?」


「はい。オムさんはアタッカーも出来ますか?」


「あ、あの、はい。大丈夫だと思います。」


「でしたら先頭をナツさん、いつも通り防ぎながら攻撃という流れで思うようにプレイしてみてください。オムさんはあくまでその補佐、ということで。」


 なるほどナツさんはいつもメインタンクなんだな。いや、おカミさんとのプレイだと自然とそうなるのか。アタック全振りじゃなくてタンクスキルにも育ててる理由はこれだな。


「ブックさん私はー?」


「おカミさんもいつも通りで、ナツさんをギリギリまでいじめてもらって、その間は今までの鬱憤を晴らして行きましょう。」


「またあれか・・・HPちゃんとみといてよ?」


「おっけー!任せて!楽しくなってきた!!」


 何だ?急に明るくなったし方針がバチッと決まった感じだ。この光景を楽しそうにニコニコと見ているブックさん。でも女王蜂相手に盾無しでどう受けるつもりなんだろう。


「では1度ここでおさらいしましょうか。」


 ここでブックさんの授業が始まる。


「まず、女王蜂の攻撃ですが、羽からなぜか飛んでくる細かい針の範囲攻撃ですね。これは全て防ぐのは残念ながら長剣では厳しいです。ただ、左右どちらかの羽からしか出ない。さらに、次の攻撃は必ず逆の羽から同じ攻撃です。」


 これはさっき突っ込んでナツさんがめちゃくちゃ食らってた攻撃の話だ。


「防げないならどうするの?」


「モーションを見たらとりあえず真ん中に立ってしまいましょう。」


 またニコッと。


「さて、避けるだけでは面白くないですね。どうしましょうか。」


「はい!はーい!はいはい!」


 私はビクッとしてしまう。急にどうした。あとなんでおカミさん体育座りなんだ?


「はい。おカミさん。」


「殴る!!」


「大正解ですね。素晴らしい。なのでナツさんは片方避けてもう片方のモーションに入ってから、先に攻撃が来た方に突っ込んでください。必ずモーションに入ってからです。中心がブレちゃうので後ろを危険に晒します。それは本意では無いですよね?」


「俺の後ろにいれば大丈夫。何も通さない。」


「まあ今回は針なのですが私達も避けるので通してもらって大丈夫ですよ。」


「わかった。」


 キリッとしたままのナツさんとニコッと笑うブックさん。ナツさんあれだな。ロールプレイ入り込んじゃうタイプだ。今絶対自分が主人公みたいになってる感じだ。


「あとは突進は普通に避けてもらって、突き刺しは必ず二刀で受けてください。」


「うん。」


「で、最大ダメージの範囲爆発ですね。さっきオムさんが7割削ったところって言ってたあれですが、お尻の太い針が飛んで来て地面に当たるとそこを中心に地震が来てダメージが入ります。」


 あれ、着弾点から範囲に振動の継続ダメージと着弾点に大爆発だったと思うんだけど。だから背後に回れば爆発は防げるし振動も遠くなるって認識なんだけどな。この疑問は次のブックさんの一言で解消する。


「なので、ナツさんは必ず私たちの反対側に全力で弾き飛ばしてください。地面に着くまでは反応しないので何発切り込んでも大丈夫です。」


「わかった。」


 わかったの!?なんで!?え、すごいこと言ってるよ?


「大ダメージの攻撃以外はもうひと通り見ているので、タイミングだけオムさん声掛けてあげて下さいね。」


「わ、わかりました。」


「さて、ではそろそろ討伐と行きましょうか。」


「「おー!」」


 そして立ち上がり準備を始めるナツさんとおカミさん。ブックさんはやはりニコッと笑いかけてくる。



『ここからのお2人は見ものですよ。楽しみにしておいて下さい。』



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