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リキとコウキ
「とうたん。」
「ん?どうした光希。」
「おはなたん。」
「綺麗だな」
「お〜い!力希、がんばってこっちまで来いよ〜」
優羽は二人の息子を連れている。
息子達はもうすぐ3歳になる。
「ここだな」
[安積希美]
「とうたん、ここ?」
光希が言う。
「そうだよ」優羽は優しい目で光希を見ながら言った。
「力希もこっちへおいで」優羽は違う場所にしゃがみ混み、砂いじりをしているもう一人の息子に言った。
「とうたん!」
呼ばれると力希は走って優羽の所まで来た。
「ほら、ママに手合わせて」
優羽が手を合わせると、二人も真似した。
「希美、息子達こんなに大きくなったよ。俺も元気にやってるから、心配しないでね。」
「よし、じゃあ行こうか」優羽は立ち上がり、二人の手を引いた。
その時、優羽には気が付かないが、優羽の耳に付けた羽のピアスがキラッと輝いた。
[終]