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おっぱぶみずき姫

希美の友達に会ってから、何日か経った。

仕事もナルの事では手を焼かされているが、それ以外は何事も問題なく過ぎていた。

ハルの怪我もだいぶ良くなり、もう一人で大丈夫だとハルが言うので、接客もいつもの様に、ハルとは別々でやっていた。

「それじゃ、また来てね」優羽が客をタクシーに乗せ送った。

優羽指名の客も日に日に増えて、一人前のホストにちゃくちゃくと進んでいた。


控え室に戻ろうと思った優羽はボーイに止められた。

「優羽さん、優羽さん待ちの新規の客来てます。5番テーブルお願いします」


休む暇もなく優羽は5番テーブルへと向かった。

「ご指名あり…あ。」優羽は客を見てビックリした。


「ハロ〜!」女の子が優羽に手を振る。


「みずき?」その子は以前ハルと行ったおっぱぶの子だった。


「優羽様!私の名前覚えてた」みずきは笑って言った。


「もちろん覚えてるよ。だって…ねぇ?」優羽が苦笑いをした。


「だよねぇ!私のおっぱいさわった仲だもんね」みずきはまた笑った。


「シッー!」

優羽はみずきを止めた。

「と、ところで、今日は何を?」優羽がみずきに聞いた。


「何を?って、優羽様に会いにきたの!じゃなきゃこんな所来ないよ」みずきが言った。


「あぁ、そうだったの。ってこんな所ゆうな。」優羽はみずきの横に座りながら言った。


「優羽様〜!会いたかった!」みずきが優羽に抱きついた。


「会いたかった!?な、な、何で?!」優羽は同様していた。

もう二度と会う事はないと思ってた人が会いに来た。しかも、おっぱいを揉んだ子だ。


「だって、優羽様、めっちゃかっこいいし!私を揉んだ男の中で二番目にかっこいいよ。」みずきが優羽にVサインをしながら言った。


「二番目?!」優羽がちょっとムッとなった。


「うん、二番!一番はハル様」みずきが笑顔で答えた。この子、顔はかわいいが頭は賢そうではない。


「あ、ハルさんか。」優羽は納得した。

「じゃぁ、ハルさん指名すれば良かったのに」

優羽が聞いた。


「ハル様はナンバーワンだから、心配ないけど、優羽様はねぇ?童貞だし。」みずきが横目で見た。

「はっ?!何で知ってんだよ!」つい大声になってしまった優羽。


「えっ!?やっぱりそうだったの?!うける〜」みずきが手をたたいて笑った。


「お前…」優羽はハルの時と同様。またはめられてしまった。


「誰かに言ったら、お前、犯すからな!」優羽が言った。


「きゃ〜!怖い〜!犯される!」みずきが大声で言って、店の人達がちらほら優羽達を見た。


優羽はみずきの口を塞いだ。

「静かに!」


「ごめん。来てくれてありがとう。だからこの事誰にも言わないで」優羽が小声で頼んだ。


「分かった、分かった」みずきが軽く言った。


優羽はみずきの口が堅い事を願った。


「ねぇ!みずき何でああゆう仕事してるの?」優羽が聞いた。


「ん〜っとね、最初はお金が欲しくて始めたんだけど、今は百合さんみたいになりたいんだ。うちの店の一番になるのが夢」みずきが言った。


「そうなんだ。百合さんもあんな風にやるの?」優羽が聞いた。


「あ〜接客?前はやってたけど、結婚してからは客の出迎え程度だよ」みずきが言った。


「ふぅ〜ん。」

あんな綺麗なひとが人前で乳を出し、揉まれていたのかと思った優羽。


「でも百合さん、今仕事休んでるの」みずきが言った。


「え?何で?」優羽が聞いた。


「なんかね、百合さんの旦那、怒ると手上げる人みたいで、それでもしかしたら顔に傷作っちゃったのかも。この前もそうだったし。」みずきが寂しそうに言った。


「えっ?!百合さんは何でそんな人と一緒にいるの?」優羽がびっくりして聞いた。


「旦那が百合さんを手放したくないみたい。百合さん超綺麗だしね。」みずきが答えた。


「そうか。」優羽は以前ハルが言おうとしていた事が何となく理解できた。

「失礼します。優羽さん…はっ…」

ナルが優羽に何かを伝えようとしたが、みずきを見て驚いていた。


「かわいい。なんてかわいいんだ。」ナルがみずきをまじまじと見て言っている。


「えっ?かわいい?」みずきは照れて言った。


「あの、ご一緒してもいいでしょうか?」ナルが二人に聞いた。


「うん!いいよ!」みずきが言った。


「えっ!?いいの?!俺に会いに来たんじゃないの?」優羽がビックリしてみずきに言った。


「え?いいよ。私かっこいい人好きだから」みずきが答えた。


「顔かよ。」優羽が言った。


「優羽様!そんな堅いこと言ってたらモテないぞ!」みずきが言った。


ナルはクスっと笑った。優羽はナルを睨んだ。

それに気づいたナルは平成を装い、みずきの隣に座った。


「ナルです。あなたはどこかのお姫様ですか?」ナルが臭い事を言った。まぁ、こうゆうのも好きな女もいるが。


「そうよ!みずき姫よ!」みずきはこうゆうのが好きなタイプだった。


「やっぱり、姫でしたか。」ナルはやはり接客が上手だった。

他の事はまともに出来ないが。

そんなこんなで、あっとゆう間に時間は過ぎて行った。


「それではみずき姫。またいらして下さい。今度はナル王子指名で。」ナルがみずきを外で送りながら言った。


「おっけい」みずきは軽く返事をした。


「優羽様!またうちのお店来てね!」みずきが優羽に言った。


「ん、ああ…」優羽が微妙な返事をした。


みずきはタクシーに乗り帰って行った。


「店って何っすか?みずき姫どこで働いてるんっすか?」ナルが聞いた。

「教えねぇよ」優羽が意地悪を言った。そして控え室へ戻って行った。


「優羽さん、教えて下さいよ。」ナルも優羽を追いかけ控え室へと戻って言った。



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