第六百九十六話『アレレベルにゃん』
第六百九十六話『アレレベルにゃん』
《よもや新語が現われようとはにゃあ》
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「ええとぉウチは……」
きょろきょろ。
きょろきょろ。
「んれにゃん!
んれにしようにゃん!」
「んれにしよう、って……。
ミアン。
気は確か?
いっくら」
『アレと暮らしている』
「からって、
あなたまでもが」
『アレレベル』
「に歩調を合わせて、
下がらなくっても、
いいんじゃないのかしら、
とか、
つくづく思うのだけど」
「ふにゃ?
にゃんにゃの?」
『アレレベル』
「って」
《おや? 誰かが飛んでくる気配にゃん》
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ぱたぱたぱた。
『やいやい、ミストん!』
「あら。
誰かと思ったら、
ミーナじゃない。
どうしたの?
なにかあったの?
見れば」
『ヒト種族でいうところの」
『血相を変えて』
「みたいな」
『ただならぬお顔』
「になって、
すっ飛んできたりして」
『どうしたも、
こうしたもないのわん!』
「たぁった今の今、
口にした」
『アレ』
「って誰なのわん?」
『アレレベル』
「って、
どういう意味なのわん?
んなにも」
『イオラの森のお姫さま』
「をブジョクするのなら、
こっちにだって、
それ相応の覚悟ってもんが」
「ブジョク?
おかしいわね。
わたしの記憶ちがいかしら」
『アレ』
「が」
『ミーナ』
「だなんて」
『ひとこともいっていない』
「気がしてならないのだけど」
『うっ』
《絶句のミーにゃんに合わせて、つづくのにゃん》




