第六百九話『ウチはあんたじゃにゃいのにゃん』
第六百九話『ウチはあんたじゃにゃいのにゃん』
《あんたもウチじゃにゃいのにゃん》
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「なに当たり前のこと、
意味ありげに、
しゃべってんのわん?」
「にゃっ」
「にゃっ、って……。
自分でいっておきながら、
まるでネコごとみたいに」
「まっ。
どうしても、
知りたいというのにゃら」
『ミストにゃんにでも、
聞いてみてにゃん』
「へっ?
なぁんでまた、
ミストんが、
出てきちゃうのわん?」
「にゃあって、
あのお方のマネにゃもん」
《とまぁにゃにはともあれ、お話の続きを始めるのにゃん》
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「だってそうでしょ?
あなたって、
処分の対象となった」
『創作品』
「に文字どおり」
『体当たり』
「を敢行、
が、ために、
べちゃっ、
とつぶれた
身体はそのまま」
『溶解水』
「となって……とまぁ、
どう好意的に、
解釈したって、
きっと誰にとっても」
『優雅』
「とか』
『可憐』
「とかとは」
『ほど遠い』
「——ってダメダメ。
そんな、
あまあま、
な、いい方って、
よくないわよね。
判ってる判ってる。
むしろ、ここは、
ざっくり、
と、のほうが、
『ミスト。
それもこれもみぃんな、
あなたのためなのよ』
だと信じて——
……っていうよりも」
『縁もゆかりもない』
「景色、
としか目に映らないわ」
「だから、なに?」
『わたしはあなたじゃない。
あなたもわたしじゃない』
「ただそれだけのことよ」
《それにゃけのこと、にゃもんで、つづくのにゃん》