第六百八十八話『危険とはいつも隣(とな)り合わせにゃん⑥』
第六百八十八話『危険とはいつも隣り合わせにゃん⑥』
《減点にゃん》
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『ミムカさんミムカさん。
上には上があるんですよ』
「……とかなんとか、
いきなり」
『意味深なセリフ』
「を口にしましたけどぉ。
私がなにをいいたいのか、
もうお判りですよね」
《いんにゃ。さぁっぱりのぱり、にゃん》
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「そうです。
たとえ、どんなに」
『協力無比』
「……じゃなくって」
『強力無比』
「な」
『秘められた力』
「があったとしても、ですよ」
《減点1にゃん》
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『愛』
「なくしては、
いっくら」
「目覚めさせたくっても、
目覚めさせられません。
……そして」
『目覚めさせられない』
「となれば、
いっくら」
「発動させたくっても、
発動させられません。
……そして」
『発動されない』
「となれば、
いっくら」
『運』
「なるモノを、
引き寄せたくっても、
引き寄せられません。
……そして」
『引き寄せられない』
「となれば、
いっくら」
『表われた力』
「と融合させたくっても、
融合させられません」
『夢のまた夢』
「で終わるしかないのです。
このような」
『絶望の連鎖』
「あってよいものでしょうか?
……否。
あってはなりません」
『断ち切らねば、
ならないのです』
「ミムカさん。
やっぱり大事なのは、
私たちが、
真に必要とするのは」
『愛』
「なのですよ。
そうは思いませんか?
——と私ながら、
マジのマジ、
に声をかけても、
恥ずかしがってるのか、
なんなのか、
知らぁんぷりのぷり、
な、ご様子。
ダメです。
『愛が無視されたまま』
というのは、
あってはなりません。
ですので、
『誰でもいいから、
相づちをください』
との熱ぅい思いで、
きょろきょろ、
と見回したところが……。
ぐう然、いえ、必然、
かもしれませんけど、
『目と目が合う』
ってなりましたから、
これも愛の思し召しと——」
『ねっ。ミロネさん』
《不幸にも『ご指名』とにゃったもんで、つづくのにゃん》




