第六百八十一話『敵に見せるつもりにゃん②』
第六百八十一話『敵に見せるつもりにゃん②』
《ミムカにゃんとミロネにゃん、にゃのにゃん》
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「ミムカは、
ええ、それはもう、
強く強く」
『非難ごうごう』
「しますですよぉっ!」
『あなたさまというお方は、
「敵に後ろを見せる」
つもりなのに、
ございますですかぁ』
「そうにゃんそうにゃん。
ミムカにゃんのいうとおり」
『あんたは敵に、
「お尻を見せる」
つもりにゃん?』
「……はっ!
なぁるほどぉ。
さっすがはミアン。
その言葉に隠された、
本音とは」
『んしたら、すかさず、
「注射」
でもって、
曲がった性根を、
くい改めさせるのにゃん』
「にございますね。
うんうん。
ミムカとしても」
『我が意を得たり』
「にございますので」
『善は急げ』
「とばかりに早速」
ぴっきぃぃん!
『にゃん!』
「おやや?
快いままに、
注射針の先が光ったとたん、
……まぁ、
あなたさまは、
当然としても、
なぜにミアンまでもが、
しかも、
我先に、と
無我夢中で、
とんずら、
しますですかぁ?』
《巻きぞえにゃんてゴメンにゃもん》
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『貴殿たちは、
「敵に後ろを見せる」
つもりなのか?』
「そうにゃんそうにゃん。
ミロネにゃんのいうとおり」
『あんたらは敵に、
「お尻を見せる」
つもりにゃん?』
「ミアン殿。
加勢してくれるのは、
うれしいが」
『無理』
「は、
いわないほうがいい」
「無理?
にゃあんで?
ミロネにゃん」
「口にするまでもない。
見てのとおりだ」
『一つ目妖怪』
「の彼女は、
全身が、まさに一つの目」
『お尻はない』
「そして、
もうひとりの彼も」
『お尻が上下左右についてる』
「から、
どう歩こうが」
『いずれかのお尻を、
見せることになる』
「どうだ?
納得してもらえたか?」
『にゃあるほろぉ』
「保守空間のお仲間たちって、
にゃあんともまぁ、
変わったお方ばっかにゃん」
《にゃあんて感心することしきりにゃん》
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「ミアン殿」
『それをいったらおしまい』
「と思うが?」
「まにゃまにゃ」
「うん?」
「にゃあって」
『あのお方が、
残っておいでにゃもん」
「……なぁるほどぉ」
《『おしまい』じゃにゃいもんで、つづくのにゃん》




