第六百七話『ぶっ壊すのにゃん』
第六百七話『ぶっ壊すのにゃん』
《創造するためにゃん》
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「考えたくなくても、
自然とアタマに浮かぶわ。
あなただって、でしょ?
それもそのはず、
ってことで、
わたしさまも、
あなた相手に」
『あらためて、
いうまでもない話』
「をするけどね。
元来、霧の妖精って、
そのほとんどが、
っていっていいくらい、
生まれながらに、
芸術家志向なのよ」
「わたしは例外1号」
「じゃあ、
わたしさまは例外2号ね。
それはともかくとして。
だから、
その創作意欲を、
満たしてあげるため、
どうしたって
創作、展示をする場所を、
確保しなけりゃならない。
でしょ?
ところが」
『霧の都』
「っていう」
『虚無の世界』
「ではあっても」
『どこまでも拡がる』
「わけじゃなくって」
『かぎり』
「ってものがあるのよ。
そこで、
前に作った誰かの創作品を、
……もちろん、
許可を得てから、だけど」
『ぶっ壊す』
「して元の平地に戻す、
っていう作業が、
どうしても必要になるの」
「そしてそれを、
かいがいしくも、
やってるのが、
わたしたち、
ってことかしら」
「ミスト……。
わたしたち、って」
『さも同列』
「に見なされてもねぇ」
「あら」
『ぶっ壊す』
「のに」
『溶解水』
「を使うのは」
『わたしもあなたも同じ』
「よね?」
《にゃら一緒にゃん、とネコも早合点して、つづくのにゃん》