ウチとミーにゃんのいたずら書きにゃん⑦

第六百六十二話『形見（かたみ）にゃん』

　第六百六十二話『形見（かたみ）にゃん』

《次々とにゃん》

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　ぱくっ。

「……どうして？

　どうして命がけで、

　私を、

　助けてくれたのですか？」

「それは君が……」

「あいつが最後に残した」

『形見（かたみ）』

「だからだ！」

『はっ！』

「……そう」

『生きていてくれ』

「あいつが、

　自分の命と引き換えて、

　果たした願いを、

　親友として、

　無に帰（き）すわけには、

　いかなかった。

　だから、だから、

　おれからも頼む」

『生きていてくれ』

「……はい。

　ありがとうございます。

　おふたりが救ってくれた、

　この命、

　決してムダにはしません」

「そっか。

　良かった。

　今の言葉、

　あいつもどこかで、

　聴いてるといいが……」

　ぱくっ。

『ああっ！』

「ついに、

　あの親切なお方までも。

　……そうですか。

　しょせん、

　持って生まれた宿命には」

『逆らえない』

「のですね。

　そして……ううっ。

　とうとう、とうとう」

『わたしの番が』

　ぱくっ。

《にゃんにゃの？　一体》

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「……なぁんて」

「ちょいとミーにゃん。

　ウチは今にゃ。

　大好物の」

『よもぎダンゴ』

「に舌鼓（したづつみ）を打ってる、

　……そう。

　いうにゃれば、

　んれぞまさしく」

『至福（しふく）の時』

「にゃんよ。

　んにゃのにぃ」

『はあぁ』

《深ぁいため息に隠されたもんとは……つづくのにゃん》