第六百五十二話『深い意味はにゃいのにゃん』
第六百五十二話『深い意味はにゃいのにゃん』
《一致したのにゃん》
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「なにが、なのわん?」
『ミーにゃんとウチ』
「二つのお顔にゃん」
『うわん!』
ぱたぱたぱた。
「と思わず確かめに」
『真実を映し出す鏡』
「のカガミんまで、
飛んできちゃったもののぉ。
まさか、
花の妖精とネコがねぇ。
いっくら、
長年一緒に、
暮らしてるからって。
……んまぁいいわん」
『百聞は一見にしかず』
「とやら、
なもんで、
ここはどうでも」
『一目瞭然』
「なる積極的手法で、
真相を暴いちゃうのわん。
……なぁんて思いつつも、
いざ実行となると、
なぁんとなぁく、
どきどき、はらはら。
でもそこは、
自分に、
負けないで、ったら、
負けないで」
『ええいっ!
ままよぉっ!』
「って、
どれどれぇ……」
じろじろじろ。
『ほっ』
「としていいのかどうかは、
議論の余地はあるもののぉ。
やぁっぱね。
これっぽっちのぽっち、
も似ていないのわん。
……とかなんとか、
ひとりあくせくしていたら、
ミアンも、
やぁっとこさ、
ご到着なのわん。
ならば早速」
『ねぇ、ミアン。
ちょちょいのちょい、
とうかがってもいいのわん?
これがアタシのお顔で、
そっちがミアンのお顔。
ほら。
こうやって並べたって、
まるっきりのきりに」
『おんにゃじにゃん』
「うんうん。
アタシもそうだと……へっ?
同じ、って、ミアン」
『気は確か』
「なのわん?」
『どこがどぉ似てる』
「というのわぁん?」
「んにゃの、
決まってるじゃにゃいの」
『首の上に乗っかってるとこ』
「にゃんよ」
「……なぁんか」
『木を見て森を見ず』
「って」
『ネコにお説教されてる』
「ような気もぉ」
《にゃっ。まるまるまるっ、と、そっくりにゃん》




