第六百四十一話『転機の時にゃん①』
第六百四十一話『転機の時にゃん①』
《いいお天気にゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
「こらこら」
『いってみたかったにゃけ』
「にゃんよ」
《ネコにゃもんで、と、お話の始まりにゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
『遊びには危険がつきもん』
「っていうのが」
『アタシの信条』
「なもんで、って……」
『んなおしゃべりなんて、
どうでもいいのわん!』
「なぁんて、
息巻いちゃうくらい、
腹が立って、
しょうがないのわん。
そりゃあね。
こちとらにも」
『ついうっかり寝坊した』
「っていう」
『ささいな落ち度があった』
「のは事実なのわん。
んだからといって、
……ああんもう。
アタシに、
なぁんの断わりもなしに、
先に出発しやがった、
薄情なミアンを追っ駆けて」
『遊びに、
行ってくるのわぁん!』
ぱたぱたぱた。
「……やれやれ。
かくして今朝も、
ミーナちゃんの」
『どっがああぁぁん!』
「が」
『天空の村』
「の平和な大地を、
とどろかすのね。
はあぁ。
——と今日も今日とて、
深く深ぁく、
『ため息』
をつくしかないのかしら——
そういえば、
ここ最近、
保守空間から」
『あれは、
いつものように、
「なかったこと」
にしては、
いただけませんか?』
「といった」
『お願い』
「が、
やたらと多く、
くるようになったわね」
《ミーにゃんったら、『張りきりすぎ』にゃんよ》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
『あれれ?』
「どうしたのにゃ?
ミーにゃん」
「ねぇ、ミアン」
『お話が終わった、
今こそ大事』
「とフり返ってみるにぃ」
『転機』
「は、おろか」
『天気』
「すらも、
出てこなかったのわん。
じゃあ、
あのタイトルって一体……」
『はっ!』
「ってことは」
「んにゃ」
《満を持して、つづくのにゃん》




