第六百三十一話『「赤」で決まりにゃん』
第六百三十一話『「赤」で決まりにゃん』
《『赤い』よりも『赤』で勝負にゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
「ううんとぉ」
『赤』
「ってことは……はっ!」
『赤信号』
『赤ん坊』
『赤ずきんちゃん』
『赤福』
「さぁさぁさぁ。
どれでも好きなの選んで、
アタシと、
正々の堂々、
勝負するのわぁん!」
「……ミーにゃん。
どれを選んでみてもにゃ。
どうやってやるのか、
さぁっぱりのぱり、
にゃのにゃけれども」
『ああんもう!
じれったいなぁ』
「んなら、この勝負、
アタシの」
『不戦勝』
「とさせてもらうのわぁん!」
「あのにゃあ」
《まっにゃにはともあれ、お話の続きを始めるのにゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
「それもそうですね。
……ああでもぉ」
『赤い靴』
「がダメだとするとぉ。
ねぇ、ミアンさん。
ミアンさんだったら、
なんにしますか?」
「ウチ?
そうにゃにゃあ」
『危にゃげにゃい』
『無難にゃ』
「を最優先するのにゃら」
「どうなります?」
『あんたが、
同好会につけた名前』
「じゃにゃいのにゃけれども」
『苦しまぎれの一発勝負』
「でもって、
……んまぁせいぜい」
『赤点』
「ってとこかにゃあ。
どうにゃん?
んれで、
手を打ってみにゃい?」
「待ってください。
だとするとぉ」
『私とミーナさんは、
テストの結果が、
赤点で結ばれている』
「……ねぇ、ミアンさん」
「にゃん?」
「これって」
『ファンタジーの世界』
「にしては、
あまりにも」
『リアル』
「すぎやしませんか?」
「ミリアにゃん」
『まっ。
タマにはいいじゃにゃいの。
タマには』
《ファンタジーの中にこそリアルが見え隠れしてるのにゃもん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
「ふふっ。
判ります。
判りますよ。
ミアンさん」
『ネコだからタマ』
「なんですよね。
ふふっ」
「あんたにゃあ」
《んにゃ『どうしようもにゃあ』にゃオチで、おしまいにゃん》




