第六百十八話『自分でいってて判らにゃいのにゃん』
第六百十八話『自分でいってて判らにゃいのにゃん』
《ネコには『あるある』にゃ、お話にゃん》
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「ミスト。
要するに、あれでしょ?」
『自分の命を、
ほかのどこよりも、
強く感じられる場所』
「がゆえに」
『また戻ってきたい。
また逢いたい』
「との気持ちもまた、
ほかのどこよりも、
そう、
悲しいかな、
生まれ故郷のここ」
『霧の都』
「よりも強くなってしまって、
それで、あなたに」
『なら、また明日ね』
「をいわせてる、って、
なぁんか、
自分でいっておきながら、
判ったような、
判らないようなぁ」
《あんたが判らにゃいのにゃら、ネコにゃって、にゃん》
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「まぁいいわ。
わたしさまが」
『キラわれてる』
「のじゃなければ」
「キラう?
そんなわけないじゃない」
『遠くモノ心ついた時から』
「一緒にいる、
っていうのに」
「思えば長いお話。
もはや、
親友を通り越して」
『くされ縁』
「までいってる、
なんてことも」
『そうね』
「ドナ。
あなたのいうとおり、
わたしたち、って」
『賞味期限』
「のみならず」
『消費期限』
「すらをも」
『遠くすぎてる』
「のかもしれないわ」
「なにそれ?」
《知らにゃくてもお話に影響がにゃいもんで、つづくのにゃん》




