第六百十五話『荒っぽいのにゃん』
第六百十五話『荒っぽいのにゃん』
《ひょっとしたら、ミーにゃんを超えるのかもにゃん》
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ぎくぅっ。
「きゃ、きゃはっ。きゃはっ」
「にゃあんともまぁ」
『不自然にゃ笑いっぷり』
「にゃん」
「な、な、なぁんのなぁんの。
ミストんふぜいに、
……くうぅっ」
『打ち負かされて、
なるもんかぁっ!』
「なのわん!」
ぱたぱたぱた。
「んれが証拠に、
そんじょそこらじゃ、
お目にかかれない」
『妖力爆風波、
「竜巻地獄」
バージョン!』
ごごごごごおおぉぉっ!
「ミーにゃんミーにゃん。
んにゃに、
あせんにゃくたって、
……って」
『ふにゃにゃにゃあぁん!』
ごごごごごおおぉぉっ!
《と渦の中で回りにゃがらも、お話の続きを始めるのにゃん》
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「だったら、
さっさ、
と答えてちょうだい。
どうして、
わたしさまには」
『さよなら』
「なのに、
向こうにいる、
お友だちには」
『なら、また明日ね』
「なのか」
「——あら。
ちょっとだけ、
『怒り気味』
なのかしらね。
となるとぉ……。
『なだめる』
という意味でも、
ほんのちょっと、
『ましな答え』
を返したほうが無難ね——
多分、それは」
『ドナがうんぬん』
「じゃなくって」
『こっちの世界』
「と」
『あっちの世界』
「との違いからくるもの、
じゃないかしら」
「へぇ。
どんな風に?」
「あなたが今、
いったように、
わたしたちのお務めって、
仲間の妖精がこしらえた」
『創作品』
「を片っぱしから、
ぶちこわすこと。
あなたとわたしのように、
どんなに、
見た目が違ったとしても、
作業それ自体が」
『荒っぽい』
「なのは変わりないわ」
「……まぁね。
その点については、
しぶしぶ、
ながらも、
認めてあげるしかなさそうね」
《しぶ柿をあまくするにはにゃ。アレで……、つづくのにゃん》




