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雀の涙

1月。初め。

ちゃんちゃんと小鳥が囀る声が聞こえる朝。我ながらいい目覚めだ。

現在の時刻は7時30分。こんなに早く起きたのは何ヶ月ぶりだろうか。その理由もまぁ大体分かってはいる。もちろん恐らくではあるが……というかもうこれしかないのだが。


彼女が出来たからだ。




俺。鈴木 厚生は、彼女がいる。美人でスポーツもできて。更には声も可愛い完璧超人。そんな人が俺と見合う訳がないのに彼女は俺に告白してくれた。

「はぁー…彼女がいるって最高だな…」

居るだけでこんなに顔がにやけちゃうんだなぁ…

「お兄ちゃん…顔キモイんだけど…何にやけてんの?」

妹の美久がいきなりそう話しかけてくる。昔は可愛いもんだったが今となってはくそウザイ。よく妹が欲しいだ何だ言う奴がいるがほんとにろくな事がない。一体いつからこんな性格になってしまったのだろうか……

「え?俺顔ニヤけてる?」

「うん」

俺の質問にいたって平然と答える妹。「まじかぁ」と心の中でおもいながら自分の部屋に戻る。なんか真顔で言われると説得力あるよな…

するとケータイのメール音がなった。誰からだろうか。


『おはよー!私は朝からランニング!ガチ疲れた。だりぃ。ねぇー。今から家来てよ。飯作れ飯。早くしてー死ぬよ?死ぬよ?』

はぁ……とため息を履いて外出できる服に着替える。付き合ったからって変わることもないだろうが……え?結局誰からのメールだって?



俺の彼女です。





彼女の家のインターホンを押す。



「俺だ。」

『おお!流石厚生シェフ!移動がスピーディですなぁ!』

マイクの音が切れた後、ドアの鍵が開く音がする。中に入れ。という意味である。

俺の彼女、松原青葉。先程も言った通り完璧超人ではあるが……。ちなみに彼女の家は二階建てである。でかい上にセキュリティ抜群のお家。俺の家もこんなんだったら良いのにと思う事が。彼女の父親と母親は俺と同様に別の場所に住んでいるらしく、青葉は現状一人暮らしと言うものである。

「おはよ。」

「おっはよぉ!」

いつものやり取りをして。俺はキッチンに向かう。青葉が料理出来ないということで俺がほぼ毎日代行してやっているというわけだ。青葉の親からも公認である。さて。今日は何を作ろうか。

「はいはい!リクエスト!チャーハンが良いです!!」

でかい声で俺にリクエストを言ってくる。

「朝からチャーハンって…へいへい」

材料は人通り…あるな。

俺は冷蔵庫を確認し材料を取り出していく。

チャーハンは簡単に作れるし美味しいし最高だと思う。俺個人の意見だがエビが入っていたらもっと美味い。

材料を切り、炒めていく。エビはちゃんと下処理をしてからっと…

ちなみにエビの下処理は片栗粉と塩、水と酒を使うと出来る。案外簡単に出来るからみんなもやってみよう!


「ほれ。出来たぞ」

2人で使うにしては少し大きい机にチャーハンを置いてやる。

「ひゃっほい!あ゛ー。流石っすねシェフ。クソうめぇ。」

「女子がうめぇとかクソとか言うなよ…」

喜んで食うのは可愛いが……言葉が汚いんだよ……まぁ大体お分かりだと思うが俺の彼女青葉は表と裏がある。


表は清楚系完璧超人で、男子も女子も尊敬、惚れるような人。だが裏は家事はやらんオマケに掃除も出来ないダメ駄目人間。

まさにう○るちゃんである。ただ流石にうま○ちゃん程ではなく友達が家に来た時は部屋を綺麗にしてるのを見ると本当は出来ないのにやらないだけだろう。

YDKって奴である。


「ふぃー!ごっつぉさんでした。」

約『5()()』程の勢いで平らげへたーと床に横たわる。

「あい。んじゃ洗ってくるからここで待っとけ。」

そう言って俺は皿を運び、さっき使った調理器具と共に皿を洗う。

俺があいつの事を好きなのは当たり前なのだが、なんであいつから告白してきたのか。顔真っ赤にして全力で叫ぶもんだからほんとにびっくりした。

今までも友達として遊んできたがこれといってあいつに好かれるような事をした覚えがないからドッキリなんじゃないかと心配になる。

「ふいー。終わった終わった。」

洗った皿を乾燥機に入れ、青葉の隣に座る。

「おし。んじゃあそろそろ大乱でもしますか。」

「はいはい。」

こうやってこいつの面倒を見て、ゲームして帰る。日課である。


大乱に関しては俺達はWiiU番が1番好きで、Switchは遊ばない。

「お前そろそろテストだけどちゃんと勉強してるのか?」

「当たり前じゃないっすか!もう勉強しかしてないです!猛勉強だけに!」

「はいはい……しょうもないこと言いやがって……あ。ロゼチコは勿論禁止な」

「えぇー?!ダメなのー?!」

当たり前だ





「んじゃそろそろ帰る」

「え。もう帰っちゃうの?」

「おう。妹が待ってるからな。飯を作ってやらなきゃいけない」

「はいはい。明日も来るよね?」

「じゃなきゃお前何食うんだよ」

こいつほんとに自分ひとりじゃ何もしないからな。

「確かに……んじゃまた明日」

「おう!またあしたな!」

こんな平和な日々が。彼女になった青葉と。

続いていくんだろうなぁ……


すっかり日も落ちた道を一人。早足で家に帰った。




ガチャ

「ただいまー」

「あれ?お兄ちゃんじゃん。どこ行ってたの?」

妹がたまたま玄関を歩いていたため玄関で遭遇する。

「青葉のとこだ。いつも行ってるだろ」

するとみくは突然はぁ〜と大きなため息をつき(意味不明)

「あっそ」

と言ってどっかに行っしまった。ほんとに青葉と遊び始めてからあいつはずっとあんな感じ。高○○乃みたいにツンデレだったらいいのに…

さっきも言ったがうちに両親はいない。父は海外に言ってしまったし母は俺が5歳の時に死んでしまった。ちなみに青葉は義妹である。父が再婚した際にその母が連れてきた。2人して海外言ったけどな。どんなクズ親だっての…

と。突然ポケットに入れて置いたケータイから着信音がなる。いきなり過ぎて軽くビビったあと電話に出る。

『あ。もしもし?』

青葉でした。なんだよビビらせやがって……

「おう。なんだ?」

『いや。あんたが忘れ物したから。』

俺忘れ物なんてしたっけ…

「おう。んじゃ明日取りに行くな。」

『うん。じゃあね。』

そして一方的に通話が切られる。あいつ切るの早いんだって……。

「うーん忘れ物なんてした覚えないんだけどな…」

「ねぇ。」

「うぉ!?まだ居たのか」

いきなりニョキっと出て来たため、またビビってしまう。

すると突然。




「あんたさ。青葉と私どっちが好き?」


「は?」

突然何を言ってんだこいつ。遂に頭おかしくなったのか。


「そんなもん愛の重みというか愛の形がそもそも違くねぇか?」

「はぁ?もう意味わかんない」

意味わかんねぇのはこっちだよ……







「私があげる愛に比べればあんなのゴミみたいなもんでしょ」


この一言が俺の世界を狂わせる。

平和に彼女ライフを楽しもうとしていた俺にとって。

そんなことはさせん。と神に言われるようであった。










はい。どうも。ずんだです。新シリーズです。お前転弓どうすんだよ!ってのはノープロブレム。同時進行していきます。あっちもやっと転生感出てきましたがこっちはガリガリの恋愛小説。始めて書くジャンルです。暖かい目で見守ってあげてください。妹の美久ですが、ツンデレっぽい成分があります。俺の性癖とは関係ありません。彼女の青葉ですが、なんかちょっとダラっとしてる成分があります。俺の性癖とは全く関係ありません。はい。

という事で次回もお楽しみに。

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