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ばいばいげぇむ  作者: 硝子の騎士
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やらかしちゃいました。

「困った事になったな…」


…私は心の中で、そう呟いた。


深夜2時。


58歳の身には深夜の立ち仕事は辛い…。


とはいえ、リストラされた私は友人のツテも頼れず…少しでも時給の良い深夜バイトを選択したのだ。


時給1,080円。


店長代理らしい青年は30代半ばだろうか…


オーナーの息子らしいが、金持ちで見た目も良いとは…私と比較するのも虚しくなるほど恵まれているように思えた。


バックヤードのモニターには8人ほどのお客さんが映し出されている。


大久保駅から近いこの店は深夜だというのにチラホラと客がやってくるみたいだ。


近所には官僚が多く住んでいるらしく、近くに小さなポリスボックスまで用意されている。


治安は良いのだろうが、たまにヤクザっぽいお客さんも来るので小心者の私にとっては落ち着かない職場であった。


しかし、今私が悩んでいるのは私自身のミスだった。


消費期限前のお弁当を大量に破棄してしまった。


バックヤードに持ってきた商品をゴミ箱に投げ入れていて、半分くらい捨てたところで気が付いてしまった…。


…まだ15個はセーフ。


とはいえ、これをどうやって陳列棚に戻そうかと。


既に捨ててしまった分は救いようがない。


…確実に怒られる。


ならば、怒られるついでに素直に謝れば済む話なのだが…必要以上に怒られるのは何だか嫌だと思ってしまったのだ。


誰にも気付かれずに弁当を戻すミッション。


小さなプライドをかけた戦いが…今始まる。


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