プロローグ
まず、このページを開いてくださった方に感謝です。
この「ラグナロクの鮮情」は二人の主人公の「自分探し」をテーマにしています。世界観は、文明が衰退した未来×北欧神話モチーフ。それに異能バトル要素を取り入れた感じです。
「世界は一つや二つなんかじゃない」
この世界でいう「古代」、人類と自らを名乗った生物は発見した。いくつもの「新世界」を。それぞれに移住し、それぞれにいくつもの国を文化を創り、それぞれが争いあった。
「最終戦争」とも「世界の終末」ともいわれる大規模な戦争が発生する頃に人類は、世界が一つだった時の九倍の人口へと発展を遂げていた。そして戦争により世界が一つだった時の八倍の人口が失われた。いくつもの世界に無数の国家。 その数相応の複雑な思想が絡み合い、理性も目的も、人類という概念さえも消滅していた。
その事実を覆い隠す程の時が流れ衰退するところまで衰退した「ヒト」の力では、その戦争でどんな兵器が使われ、どのように終結したのかなど知る由もなかった。知る必要すら存在していなかった。目の前の現実だけを見、その日その日を生きていく。その姿はさながら消滅した文明が反映する以前の世界のようである。
少なくとも「生きる世界」では。
そんな歴史など 知る必要もなかった。知らなければ安穏と生きがいのない余生を全うしていたのだろう。
この耳鳴りに答えることもしなかった。
「世界」などどうでもよかった。そう思うしかなかった。
その感情が浮かぶまでは…
ここまで目を通してくださった方、本当にありがとうございます。
このプロローグでは、大まかな世界観を掴んでいただければと思います。
週一で更新していく予定ですが、この作品のことは毛細血管の末端にでもひっかけておいてくだされば幸いです。
次回からは本編がスタートです。これから「ラグ鮮」をよろしくお願いします!