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スカイブルー

作者: 白沢祐

 ものすごい音がして、僕の体は宙に投げ出された。少女を傷付けないよう、僕はとっさに空中で身を捻る。

「っ…」

 地面にうちつけられ、息が詰まる。そこに、どさりと少女が乗る。嘔吐感が襲ったが、幸か不幸か胃の中にはなにもない。

 少女が不安そうに僕をのぞきこむ。その瞳は、真っ青で透き通っていた。いつだったか、祖母の家で見た青空の色に似ていた。

 そう思うと、彼女は自然から生まれでたのではないか、と感じた。

 朝露の煌めく草のようなエメラルドグリーンの血液。飲み込まれそうなくらい、どこまでも深く澄んだスカイブルーの瞳。

 彼女がたとえ人間でなくとも、僕は彼女を美しいと、守りたいと感じた。

「………」

 どこかから、人の声が聞こえる。たぶん、アイツらだろう。僕は、少女を抱き上げると、静かにその場を後にした。


 世界を敵に回した僕を監視するかのように、空には極彩色の虹が輝いていた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 詩的な表現引き込まれそうでした。 とっても優しい感情と守りたいという思いが短い文に組み込まれて、グッとくる作品だと思います。 [一言] これを導入にしてストーリーを展開していくのは無いので…
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