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大軍隊蟻のトラップを抜けて時計を見ると時間的にはまだ午前中だ。
「麒麟、次行くぞ」
「うん、わかった。次は3階層ね」
麒麟の案内で3階層の来る。
麒麟は相変わらず大ちゃんの上に乗っているが、肝心の大ちゃんはどう思ってるのかね、熊が背中に乗せて歩くなんて見たこと無いぞ。
「主、ここ。でもここ変な感じ何だよね」
麒麟がそう言ってダンジョンのトラップに入る、俺と大ちゃんも続けて中に入る。
そこは何も無い空間になっていた。
「ね、おかしいでしょ。モンスターがいた気配は有るけど、何も無いんだよね」
麒麟がふらふらと歩きながら辺りを見る。
俺も辺りを見ると物が落ちてるのを発見、冒険者が良く使うバックが2個あった。取りあえずそれを拾う。バックには明らかにモンスターと思われる傷が付いていた。
「麒麟、出るぞ。もしかしたら二重トラップかも知れない。入り口がわからない以上、別から入る必要がある」
「ほ~い」
トラップを出て辺りを見ると入った場所と違い2階層の広場のような場所に出る。
「大ちゃん、暴れてこい」
「ゴガー!!」
そこにいたのは馬頭鬼と牛頭鬼だ、すでに囲まれた状態の場所に出る。
大ちゃんにそいつらを倒すように命令すると、体を伸ばし威嚇してから突進する。少し麒麟が乗ってる事にストレスを感じていたようだ。
「主、大ちゃん楽しそうだけど。なんで? 大ちゃんあいつら好きなの?」
「お前が重かっただけだろ。大体、大鎧熊は背中に誰かを乗せて移動はしない」
「うそ、妾が重い」
麒麟がショックを受けて肩を落としている。
かなりの数に囲まれていたが大ちゃんの頑張りで30分もしないであらかた倒し終える。途中からコングエイプも加わり全てを倒し終えると魔石等を集めて俺の元に来る。
1度ダンジョンを出る事にした、ダンジョンの二重トラップについても確認も必要だし。
ダンジョンを出て、協会支部にきて職員にダンジョン内で拾ったバックを2個出して確認してもらう。
「お待たせしました、確認いただきました。
奥様に確認頂き、これは朝日 徹也さんの物と確認とれました」
「俺も質問がある。
このダンジョンはダブルトラップが起こるダンジョンなのか?」
「はぁ、ダブルトラップ? ですか。
すみません、ダブルトラップとはどういうものですか?」
「ダブルトラップは、一つのトラップが終ると新に現れるトラップの事だ。このダンジョンがダブルトラップの記録があるか知りたい」
「調べます。少しお待ち下さい」
ダンジョンの経歴を調べる為に資料課を当たる。調べる事3時間は経っただろうか。
約30年程前に、ダブルトラップを訴えた冒険者がいた。だが、それ以降はトラップにはまったと言う話も無く、勘違いと見なされ放置されたのだ。
その冒険者の言葉が残っていた。
「トラップにはまり、対戦したモンスターは初めて見るモンスターだった。
自分は約1ヶ月をダンジョンの中を過ごした。モンスターの肉を食い、モンスターの血を飲んでいきのびた。
ところがだ、やっとの思いで出て来たらたった1週間も時間が経ってはいなかった。
だから、俺は嘘つきだと言われた。俺の経験が間違えていたのだろうか? 否だ。俺は間違えていない」
その言葉に何故か納得してしまった。
さらに資料を読み込む、するとそこに4階層から入る入り口が書かれていた。
翌日、ダンジョンの4階層にきて、昨日資料で見た入り口と思われる場所に移動。
「どうだ、入り口見つかったか?」
そこは麒麟、クリス、キリー、ブルー達が一生懸命に探していた。
辺りの警備にあたっていたからしが俺の所に来る。
「からし、何か見つけたのか?」
からしが頷く。からしについて行くと下にさがる窪地があった。
「麒麟、見てくれ」
「何々?」
麒麟がふわふわと浮きながら近付いて来ては確認する。
「白虎!!」
麒麟が慌てて白虎を呼ぶ。
「どうした?」
「白虎、見て」
麒麟と白虎がなにやら慌て始める。
「集まれ。入り口があったようだ。
これから突入する。白虎、朱雀、玄武、青龍は残れ。他は1度寝床に戻ってくれ。何か物凄く嫌な気配だ」
「主、妾も戻る?」
「出てて良いよ」
「やったねぇ」麒麟がニコニコしながら付いてきた。
ダンジョントラップにはまり中に入る、すると男女が倒れていた。白虎が警戒しつつ男女に近付く、男女を背負うと俺の所に来た。写真で確認すると男が朝日 徹也で間違いなし、女については詳細不明だ。
白虎が弱く風を送り出す。すると何処からともなくミストが出始めた。ミストが意思があるかのごとく動き、朝日 徹也と女に近付く。
「土壁」玄武が、2人の前に立つ。




