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四つ葉グループの御曹司の後を付いて行くと袋小路になった場所に行く。すると御曹司の仲間5人が1人の男に捕まっていた。


「なんだお前?」


「そいつら解放してもらおうか?」


俺が言うや否や突然、剣を抜き斬りかかってくる。他のパーティーの仲間よりはまともだ。


ガキン!!


俺の魔力鎧に弾かれ剣が折れる。襲ってきた男も何が起きたかわからない顔をして剣を見ていた。


「闇縛り」残りの男も捕まえる。


「おい、お前ら。1人で歩けるか?」


「ああ」

「ダンジョン出たら、協会職員に説明してくれ、こいつらは犯罪者だ」


少し青ざめた顔で四つ葉グループの御曹司が仲間を連れてダンジョンを出ていく。


それから捕まえた奴らを連れてダンジョンのボス部屋にくると闇縛りを解く。


「てめえ、絶体許さねぇからな」

「意気がるのも良いけど、後ろのボスをどうにかしろよ。俺はお前らを助けないからな」


「「「ガガー!!」」」


ロックエイプとシルバーエイプ2匹の叫び声にパーティーの男達が狼狽えてしまう。

1人の男が逃げようと後退るがそれを撲り付けて元に戻す。


「お、お前、人か? 良くこんな仕打ちが出来るな!?」


パーティーのリーダーが俺を罵る。


「知ってるか? 冒険者はダンジョンの中じゃ自己責任だ。死のうが生きようが自分次第なんだよ」


俺の冷たい言葉にパーティーの連中が死を覚悟し始める、だがロックエイプとシルバーエイプは俺がいる為かむやみに近付こうとしない。


そこに俺がパーティーの連中を蹴り飛ばしエイプ達の攻撃範囲に押し込む。


ロックエイプが威嚇を込めた雄叫びをあげると、パーティー全員が気を失ってしてしまったようだ。


パーティーの奴らを全て闇縛りで捕らえると、仕方なくエイプ達の首をはねる。


「悪いな、お前達を倒さないとこの部屋から出られなくてな」


ダンジョンを出るとパーティーを捕まえていた闇縛りを解除。協会職員達の手によってパーティーの連中が全て捕らえられて行く。


この捕まった連中は徹底的に調べられた。

たが、こいつらは野良の冒険者で誰1人協会に登録されていない事がわかった。


このパーティーがダンジョン内部で起こしたトラブルは立証出来ないことから不問となったが、こいつらがネットオークション等で盗品等を売り払っていた事が判明。かなりの金額と数が確認されて逮捕起訴された。


するとさらに殺人、恐喝等も判明、その容疑で再逮捕となった。


そんな事があったにもかかわらず、さおりと一緒にダンジョンに入った佐川 ゆりと滝 みつきは正式に冒険者として活動することを決めたらしい。


そんなある日、協会支部に俺を訪ねてある母娘が訪ねて来たらしい。


サナエさんからの連絡をもらい留萌さんと会う。「おはよう。やっと涼しくなってきたね」

「そうですね。暑いのはやっぱりしんどいです」


「所でこの2人に見覚えは?」

そう言われて見せられた写真は俺に会いに来た母娘と俺の両親と俺が一緒に写った写真だ。記憶を遡るがはっきりとは覚えていない。両親と俺におかしな所は無い。


「この人達が何をしに協会に来たのでしょう?」

「詳しくは本人達から話を聞いた方が良いと思うけど、家族を助けて欲しいらしいよ」


「家族を?」


良くわからずこの母娘と会うことになる。

場所は協会の1室を借りて行う事になった。その日、協会の待合室に座り出入りしている人を観察していると何処かで見た覚えのある男がやって来た。母方の親戚で俺とは余り付き合いの無い人だったはずだ、その男と写真で見た母娘が一緒にくる。


受付けで話をした後、家族が職員の案内で2階に移動を始める。それから俺もおもむろに2階の部屋に入る、俺が入ると家族が揃い立ち上がった。


「遅れました。二前 宏です。俺に相談があると伺って来ました」


家族が話をしようとした時、ドアが開いてサナエさんが来た。

みんなにお茶を出すとスッと消える。


「私は君のお母さんの兄で松島と言う、僕は婿養子になってね、君のお母さんとは苗字が違うんだよ。コウ君に直接会うのは初めてだ。


こっちはコウ君のお母さんの妹とその娘だ。コウ君とは20年近く前だと思うがあった事があるけど、たぶん覚えてはいないと思うよ」


「すみません。こちらの写真を見ました、ですが正直に覚えてはいません。それでどういった話でしょうか?」


すると娘だろう女性が立ち上がる。

「コウさん。勝手な申し出で悪いんだけど、旦那を助けて欲しい」


旦那? 助ける?


「あ、あの。もう少し噛み砕いて話してもらえません?」


「ご、ごめんなさい」

それから話を聞くと、女性のご主人は冒険者らしくランクはBランクなのだと言う。


群馬にあるAランクダンジョンに入ったまますでに10日程経つが帰ってこないらしい。


ご主人はパーティーを組んでおりパーティーでダンジョンに入った、その後ダンジョンの中で1人だけはぐれてしまう。このパーティーの決まりで、はぐれた場合は先にダンジョンを出るルールになっているのだと言う。


その為パーティーの仲間はすでに帰還していると思っていたのだと言う。


そこまで話を聞いた所で再度サナエさんが来る。


「コウさん」

サナエさんに呼ばれ1度部屋を出ると、群馬支部の受付で俺宛にこの家族から指名依頼があった。


依頼内容。朝日(アサヒ) 徹也(テツヤ)の救出。


協会群馬支部も共同で依頼を提出。


支部理由として。朝日 徹也は群馬支部職員、尚且つ希少なヒーラーのスキルを持つBランク冒険者。


なのだと言う。

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