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流石の日丘 克典と館林 鈴蘭が緊張して顔色を悪くしている、レイラが何かやろうとして日丘 克典が止める。その姿は絶望を表していた。
流石にじじいは凄いよ、日本でただ一人世界最強と世界に恐れられる冒険者、名実共に日本最強の冒険者だ。
日本の冒険者で未だ誰もこの男に勝ったことがない、そう言われる男がこの柴田 円俊だ。
すると森田さんが俺の近くに来て守るように立つ、何故か普段かけていない伊達メガネをクイっとさせる。
「森田、そいつのチ○コの位置でもなおしておいてくれるか?」
「会長はどちらに?」
森田さんがすました顔で俺の股間を凝視する。
「折角古い友人と会ったんだ。友好を深める」
付いてきた男が日丘 克典と館林 鈴蘭の前に立つ。
「お車までご案内致します。外には自衛隊や警察が揃っております」
それは優しい口調だが、明らかに殺気がこもった声だ。その時初めて気付いた。この男、会長のじじいとパーティーを組んでいた男だ。戦士系スキルの最上位スキルを持つ奴だ。
すると日丘 克典と館林 鈴蘭を連れて会長がダンジョンを出る。
その様子を見て少しほっとした。
やっと生きて帰れるそう思った矢先だ、俺の股間をツンツンするやつがいる。
「あの、森田さん? 何をなさってるの?」
「ツンツンしてます。え? いや。 だって!!」
顔を真っ赤にしてしゃがんで後ろを向く。
確かにやられて体が動かせないけど。確かに比喩として言ったけど、それを本気にするかね。
自分の体に回復魔法をかける、全身を淡い光が覆い全身の傷が癒えて何とか起きることが出来た。
するとその様子を見て森田さんが怒った。
「ちょっと!! 何勝手に回復してんですか?
私のお楽しみがなくなるでしょう。最悪なんだけど」
「え? も、森田さん?」
森田さんが刀をに抜いてニヤリと笑う。会長秘書をするその美貌が笑う、その姿は妖艶でより恐怖心をそそる。
「森田さん? 大丈夫ですか? 戻りが遅いので迎えに来ました」
その声は初級者研修に参加した協会職員の声だ。
「ナイス」「チッ!!」
俺と森田さんが互いに違う反応をする。
職員が2人走ってきて森田さんに何かを言うと森田さんが渋々ダンジョンを出る、それを見て思わずほっとして起き上がる。
「大丈夫でしたか?」
「すみません、助かりました。森田さんはどうしたのですか?」
「会長が呼んでまして、どこかのお店に来るようにと言付かったので」
「そうですか」
危なかった、俺の貞操がここまで狙われているとは知らなかった。
ダンジョンを出て直ぐブルーが一瞬、常闇の寝床を抜け出すとまた戻って来た。
すると地面にいたリスが2匹、空にいた鳥が一羽。木に止まっていた鳥とリスがそれぞれ1匹づつがブルーに一瞬にして倒される。
テイマーの能力はモンスターだけでなく動物もテイム出来るらしい、日本はいない種類のリスやカラフルな鳥等どこから連れてきたんだ?
そしていつもの事だが、不思議な事にダンジョン以外で動き回るブルーに驚いてしまう。
家に帰る途中、今日はいつものラーメン屋ではなく家の近くに新しく出来たラーメン屋に入る。
あっさり系のスープでしつこく無く、それでいて魚介の出汁がきいたラーメンだった。
若い夫婦2人でやっているお店でお店も小さい。でも隠れ家的な雰囲気で凄くよかった。
また、いつものお店の店長に浮気してるって怒られそうだ。
それから数日が経ち日丘 克典と館林 鈴蘭が日本を出国したと噂を聞いた。あの2人はまともな方法では入国出来ない、となると出国もまともな方法じゃないのだろう。
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「ねぇ主、何であの男との対戦で妾達を出さなかったの? もしかしたら勝てたかも知れないのに」
麒麟が俺に抱きつきながら聞いてくる。
麒麟の奴、さおりがいない時はやりたい放題になってる。しかも俺が1人の時しか出ないと言っていたにもかかわらず、さおりがいる時に出てきてさおりと仲良くなってやがるし。
「良いんだよ、誰も失いたくなかったの。
理由がわからないけど殺られると復活できないでしょ、お前達。
寂しいんだよ。2度と会えなくなるのが」
「え? 何々、告白? 主、ストレート過ぎ。本当に妾も嬉しい。」
「アホ」
「なにぃ、主照れてるの?
もう、妾を好きにして良いよ。妾の全てを見せてあげる」
こいつは何を言ってる?
「良いから離れろ。検索できない」
麒麟が抱きつくと、生きてる人に抱き付かれた感覚がある。それを無理やり離す、検索が出来ない。
俺はキリーの問題を解決する為のダンジョンを調べていた、なんたって北海道に有るBランクダンジョンだ。
ぶっちゃけ大変なのよ。町から離れているし、温泉宿も無いし普通のホテルや旅館もない。
本当に、最寄のコンビニまで車で3時間かかる位に山の中なのよ。余り僻地過ぎて冬の期間、雪の影響で道路が封鎖されるし。
最寄の空港までに行ってレンタカーを借りるもの問題有ると思う。前回の出雲市のダンジョンを考えるとダンジョンに入る時間、他の場所で過ごす時間を考えると1週間は猶予が必要だろう。
「あ る じ。
何を難しい顔をしてるの? 大丈夫よ。妾は妊娠すること無いし」
「アホ、寝床に帰れ。命令だ」
麒麟が俺を見て泣き始める。
「折角、主を慰めようとしたのに。帰れって、それはひどいぃ~。ひどい、ひどい、ひどい」
メソメソと泣く姿を見ると少し可哀想になってしまい、凄く面倒臭くなってしまう。
「わかった、いていいから大人しくしてろよ」
「仕方ないな。主はツンデレなんだな、許す!!」
イヤ、こいつマジいらねぇ。どこでそんな言葉を覚えた? お前をそんな風に育てた覚えはありません! って、俺が育てた奴じゃなかったな。
てか、俺を大事にしてくれる身内らしい身内もいないか。ばあちゃんどうしてっかな、サチエちゃんの家族がマンションの管理人室にずっと居るから。
何か寂しいんだよな。別に嫌いじゃないし、良くしてもらってるけど。でも何か違うんだよね。




