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炎で焼かれ氷づけにされた蜘蛛系のモンスターは触るだけでボロボロと体が崩れて行き跡形も無くなってしまう。


麒麟がその蜘蛛系モンスターを見る。


「主、こいつ日本大蜘蛛だよ。珍しい種族なんだ、見れたらラッキーって位の種族だよ」


日本大蜘蛛? 初めて聞く名前の種だ。

俺が配信で調べた蜘蛛系は、毒蜘蛛、水蜘蛛、土蜘蛛、鬼蜘蛛の4種類だけだ。


「麒麟、そんなに珍しいのか?」


「うん、コイツら基本的に人の前に出ること無いの。餌を撒いてそこに罠を張ってかかった獲物を捕まえて捕食するから、見つかる事自体が珍しいの。

主も良く罠に気付いたね。

私らだけじゃ何匹かは犠牲になってた気がするし、私らは良いリーダーを引いたね」


のやろう。人をおみくじみたいに言いやがって。

するとキリーがまた、何かを引きずってやって来た。

「キリー、どうした?」


良く見るとレイラの連れているシルバーウルフだ。


キリーを見ても何も言わない。おまけにシルバーウルフは何かにモンスターにやられたのか体に穴が開いている。


「麒麟、話を聞けるか?」


麒麟が手をだす。


「お駄賃」


「闇縛り」


闇の手が延びて麒麟の体を縛って動けなくしたところで、闇王の命令を発動する。


「手間をかけさせるな。話を聞け」


"闇王の命令が発動されました。麒麟がこのまま承諾しない場合は麒麟の魂ごと消滅します"


「わかったよ、聞くよ。ちょっと位良いじゃないのケチ」


「けじめは付けろ。俺はお前達の王でお前達の主だ」


麒麟がシュンとしてシルバーウルフの元に向かうとシルバーウルフに回復魔法をかけて回復させる。


「主、あの女が4階層のモンスター溜まりにはまったらしくて、シルバーウルフが助けを求めて来たみたい。


どうする?」


「シルバーウルフ案内しろ!」

「シルバー、クリス行くぞ。それから足の遅い奴は常闇の寝床に戻れ」


クリスを中心にウルフ系と大ちゃんが残る、そして消えようとしてた麒麟を捕まえる。


「お前は出てろ、どうせ飛んで移動するだろ」


「えー! やだぁ。あるじ意地悪だし、やだやだぁ!」

「決まりだ。麒麟逃げるなよ」


「ヒィ!!」


それからレイラのシルバーウルフの案内で階層を走り抜けて行く。


麒麟は俺の頭の上をくるくると回転しながら付いてきていた、その姿はまるで失敗した凧上げの凧のようだ。


4階層にくるとシルバーウルフの動きが急に鈍くなる、匂いを辿れないようだ。


「クリス、シルバー。お前達もレイラと大鎧熊の匂いは覚えてるだろう、探せ」


すると10分程ウロウロとして2匹が同じ所で動きを止める。


「そこか。行くぞ」


シルバーが氷のブレスを出す、空間に当たり空間に氷の扉が出始める。


そこにクリスの岩弾が飛んで扉その物を破壊、中に入るとレイラが1人で亜人、魔人族を相手に奮闘していた。


「みんな戻れ」


刀を出してレイラの前に割って入る。


「レイラ、俺が引き受ける。モンスター達を安全な所に移動させろ」


「お、お前。どうやってここに?」


魔人族と呼ばれるこの亜人族は、出るダンジョンによって強さが違う。


福島のダンジョンのように弱い者がいれば、Sランクの秋田のダンジョンでは出会ったら死ぬと思え。そう言われる程に凶暴かつ、強いのもいる。


何より魔法の能力はSランクの魔法使いですら負ける程の力を持つ。


「闇縛り」


闇の手が足元から魔人を押さえる。


「炎纏い・火炎剣」


刀に沿って火炎を纏うと魔人の胸を付く。胸にでかい穴を開けた魔人が呻きながらも闇の手を抜けて逃走をはかる。


「鎌鼬」「鎌鼬」


見えない真空の刃が魔人を襲うと体にクロスの隙間が出来て倒れ、魔石をだけを残し姿を消す。


「レイラ、敵は全部倒せたか?」

「大丈夫だ、あれで最後だ。

しかしお前は強いな、あの魔人族、お前を見た瞬間に逃げ出し始めたぞ」


「そんな事は無い、レイラがある程度傷つけていただけだ。

噂でしか聞いた事が無いが Sランクダンジョンでは魔人にあったら死ぬと思え、そう言われる程のモンスターらしいな」


「所で、何でお前がここにいるんだ?」

「ああ、こいつが助けを呼びに俺の所に来た」


そう言ってシルバーウルフの頭を撫でる。その日、レイラはダンジョンを出ると決定。俺も一緒にダンジョンを出た。


レイラもダンジョンを出る前にテイムしたモンスターを何処かにしまう。


そしておもむろに俺をジロジロと見る。


「あ、あんた確か二前って言ったよね。あー、あんただ、伝説のFランクって。わあ、本物初めて見た。

なあ、サインもらえるか? 私初めてだこんな有名人にあったの」


「勘弁してくれ、俺は有名人じゃないし自分から名乗った事もない。

伝説のFランクなんて、そう言うふうに言われるのが特に嫌いだ」


「やっぱり本物は違うな。


偽者なんかすぐにサインとか書いてくれるぞ。ますますあんたに興味がわいた。なあ、今度一緒にダンジョン入らないか?」


「悪いが俺は基本的にソロだ」

「そうか、残念だな。気が向いたら一緒に入ろう」


そう言うとレイラが帰って行く。どうやら電車できていたようだ。何かバイクで来て良かった、同じ電車とかだったら大変だったな。


するとレイスのブルーが常闇の寝床から出た気がした。それと合わせ空にいた鳥が姿を消す。


どうやら本当に油断ならない奴みたいだな、レイラって。

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