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「さて、今日も狩りますか」
約1年程、ダンジョンと家、冒険者協会だけしか移動しない生活を続け、ついに剣士レベルがMAXになった。
名前 二前 宏
職業 剣士Lv300
【武道家Lv203 ポーターLv228 ゴミ拾いLv227 商人Lv214 料理人Lv299】
【スキル 隠匿(スキルLv1)を取得】
【派生スキル 身体強化Lv2 剣術 精神強化 硬体Lv2 目視強化Lv2 縮地 必要経験値-50% インベントリ 獲得経験値+50% 記憶力アップ】
「へへ、この1年思ったより頑張ったな」
そして他の職業がこれ程レベルが上がった理由がある、職業の変更だ。
最も強い剣士で戦いモンスターを倒した瞬間に職業を入れ換える、すると入れ換えた職業のレベルが上がるのだ。
その裏技を見つけた為だ。
きっかけは剣士で倒した直後にモンスターの魔石を拾おうとゴミ拾いに変更。ところが剣士レベルが上がる事なくゴミ拾いレベルが爆上がりしたのだ。
それから様々試してこの裏技を完全に物にした。
この日初めてコボルトダンジョンのボスを倒す事にした。普段はほぼ、1日ダンジョンに籠りモンスターを狩り続ける事でレベルを上げて来た。
そしてレベルMAXになった事で自信を持ってボスに挑む事にしたのだ。
コボルトダンジョンの5階層、ボス部屋に入る。
そこには身長が2.5mもあるモンスターがいた。いつものようにバトルナイフを手に構える。ボスが黙って俺を観察している、そんなボスを見てこっちから攻める事にした。
縮地を使い距離を詰める。それに合わせるようなカウンターが来た。
チッ!! 少し擦れる音が聞こえるが、カウンターをかわし右下に潜るように動き、振り返りざまにバトルナイフを脇腹に突き刺す。
「グワン!」
コボルトが前に飛び出して距離を取った。
「ゴガー!」
遠吠えのような大声を上げると手の爪がギュニっと伸びる。コボルトが戦闘体勢に入ったようだ。
ギャン! ガキン!! ドゴン! ギギギャン!!
何度も何度もコボルトの攻撃をかわし攻め立てるが全て攻撃を防がれてしまう。
「まあ、何となくわかった」
コボルトの攻撃は全て直線的だ。なら、真っ向勝負する必要は無い。
真っ直ぐに突っ込むと縮地を使い横に移動、コボルトが俺を完全に見失った所でバトルナイフを横薙ぎに振るってコボルトの首をはねる。
「へ、やったぜぇ!!!!」
興奮のあまり我を忘れていると頭に機械音が流れる、とっさに武道家に職業を変更する。
「単独でボスを倒し、また討伐時間が10分かかっていません。
特別ボーナスが加算されます。ボス討伐の経験値は入りませんがレベルが15上がる事になります」
名前 二前 宏
職業 武道家Lv218
【剣士Lv300 ポーターLv228 ゴミ拾いLv227 商人Lv214 料理人Lv299】
【スキル 隠匿(スキルLv1)を取得】
【派生スキル 身体強化Lv2 剣術 精神強化 硬体Lv2 目視強化Lv2 縮地 必要経験値-50% 獲得経験値+50% 記憶力アップ インベントリ】
ちょい、ちょい、ちょい待て。後6回戦えば武道家もレベルMAXになるのか?
もしかして、これって一回限りの出来事か?
一度確める必要がある。
と、そこで腕時計を見る。するともう17時を回っていた。
「ヤバい、ばあちゃんに怒られる」
俺には門限が有る。必ず18時にはマンションに帰っていないといけない、そうしないとばあちゃんが怒るのだ。成人するまで絶対に門限を守らないといけない。
今日の稼ぎは明日だ。明日冒険者協会に行ってそれからだな。
「コウ。ちょっと来なさい」
マンションに付くのが1分遅れてしまった。そしたらばあちゃんが完全にお冠だった。
「うん、ばあちゃん何?」
「あんた、遅れたよね」
時計を出し、俺を睨む。
「で、でもさ。
確かに1分遅れたとしたら俺が悪い。
けど、ばあちゃん。その時計の電池変えた? ほら俺のスマホ見てよ、今丁度18時になったよ」
「え? ほ、本当かい?」
あ、やっちゃったよ。ばあちゃん真剣に時計を見てるよ。
「コウちゃん、ごめんなさい。
ばあちゃん早まったよ。でもさ、コウちゃんが帰ってこないと心配で心配でさ。ご飯も喉を通らないんだよ」
ばあちゃんは俺が怪我をしないか、危険な目に会わないか、兎に角心配が凄い。
それもあってか、家賃やら生活費のお金を入れるのも以前と同じ金額(月 30000円)だ。一回、少し高い金を出したら泣きながら怒られた。
「コウ、金よりもお前の命の方が重たいんだぞ。
さちえもコウと遊ぶのを楽しみにしてる。あんたあんな小さい子を裏切るつもりかい(怒)」
そう言って真剣に怒られた。
これは正直に効いた。親戚連中とは違って、真剣に俺を心配してくれる。
俺を大事に思ってくれるその思いに涙が出た。
俺はばあちゃんに出会った事で本当に救われたんだ。




