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朝、ダンジョン研修の為にコボルトダンジョンに来た。


取り敢えず伝説のFランクを探せの看板を探すが何処にもなかった事にほっとする、それからダンジョン前の協会出張所に来てくつろぐ。


「おにいちゃんおはよう。あんたがレンタルしなくなると売上がなくて困ってしまうよ」


そう話しかけて来たのはこの出張所を任されているおばさんだ。


「何時までもDランクダンジョンに入っているのも考えもんだよ」


不貞腐れるように言う。


「ああ、日丘達の事だね。おにいちゃん、良くいじられてるよね。


本当に良く嫌気ささないもんだよ。


日丘は乱暴だから協会の内部では少し浮いた存在でね、でもおにいちゃんがかまってあげてる為かこの所機嫌が良いよ」


本当に担当を変えてもらおうかな、真剣にそう考えてしまった。そんなやり取りをしているとおばさんが急に大人しくなる。


日丘さんが来たようだ。


「コウ、休まずに来たな」

「今回やっと2回目ですよ、これで休んでいたら大変ですよ」


「今日は私と岡田さんが同行する」


岡田さん? 誰だ?


そんな風に考えていると1人の男が来た、あいつだ。うちの親戚とつながっている奴だ。


「コウ、よろしくな。これでも一応は従兄弟に当たるんだ仲良くしようぜ」


岡田は30過ぎの風体で、腹も少し出ている。見るからに動ける体じゃないのが分かる。


「岡田さんも冒険者ですか?」


「お前!? 馬鹿にするなよ、これでもDランクだ。お前よりも強いさ」


「わかりました。日丘さん、岡田さん。今日はよろしくお願いします」


「わかればいいんだよ」


岡田の態度にかなりムカついたがそこは無視する事にした、正直、絡むこと自体が面倒だ。


研修を受ける冒険者達が集まる、中には岡田が親しくしている者もいるらしく何やら話をしている。


何時ものように研修の説明が始まる、今日も裁判所の広川さんと警察官の白石さんが来ていた。最初に広川さんから法律的な説明があり、録音可能な機材、撮影可能な機材をスマホ、スマートウォッチも含め出すように話が出る。


今回は白石さんが直接ボディチェックに当たっていた。


それが終わり俺が前に出て説明する番になる。


「おい、万年Fランク。てめぇに何ができんだ?」


そう絡んで来たのは岡田と仲良く話していた男達だ。


「それに、何でてめぇはそのカメラ付けてんだ? 俺達が外さないいけないのにてめえだけ付けてるのはおかしいだろう」


「さっきの説明聞いて無かったのか?


文句があるなら俺じゃなく、法律を作った奴に言え。ま、そんなお偉方とお付き合い有るくらいならこんな研修も来ないだろうがな。


最後通告だ。ダンジョンの中にスマホを初めとする機材、録画録音可能な物を持って入った奴は2度と冒険者登録出来ない。


一度でも冒険者登録を剥奪されたら、2度とダンジョンには入れない。痛い目を見て登録抹消されたく無ければここで出せよ。


日丘さん。お願いします」


日丘さんが一人一人に声をかけて、該当しそうな物の全てを出させる。俺にいちゃもんを付けてた奴らの前に来ると岡田が割って入る。


「こいつらは何も持ってませんよ」


「そんなのあんたにわかるのか?

何か起きた時、あんたに協会全体の責任が取れるのか?」


岡田が黙って日丘さんを睨み付ける。


「ま、そこまでするなら一旦引くよ。何かあったら岡田。あんた酷いよ」


俺の神目は優秀だ。どういう理由か全くわからないが録画用のピンホールカメラ等を付けているのは全てお見通しだ。


岡田のグループ5人全員だ。こいつらは殴り付けても問題ない。だってダンジョンの中に入れば法律上、俺の暴力的行為は許される行為になる。


前回、俺が録画機材を持っていた奴をぶっとばした。その内容を見た警察幹部、裁判所幹部、冒険者協会幹部が全て問題無しと判断したのだ。あくまでもダンジョンの中では冒険者の自己責任。それは法律でも決まってる事だ。


ダンジョンに入って直ぐに岡田のグループが騒ぎ出して俺にいちゃもんを付けてくる。


「おい、俺達はこのダンジョン何度も入ってんだよ。いちいち、てめえの言うこと何か聞く必要もねぇ。俺達は先行くぞ」


「待て、お前達の不正を見逃してやる程俺は優しく無いぞ」


すると岡田のグループが武器を持ち始める。丁度良いか、ジョブは暗器マスターのままだったはずだ。


「俺は昨日、二次覚醒をした。正戦士のスキル、単独でCランクは固いスキルだ。


てめえごときに俺が抑えられるのか?」


「良く吠える犬だな。正戦士ってのは会話重視のスキルなのか?」


俺に馬鹿にされた事が相当腹が立ったらしく見境もなく突っ込んで来る。そこにカウンターを合わせる為体を沈み込ませて、低い姿勢から拳を振り抜き金的を潰す。これは暗器マスター特有の戦い方だ。


元々、暗器。つまり隠し武器を使い相手を倒す事を目的としたスキルだ。とても正義の味方とは言えない戦い方だし本当に戦い方は卑怯の境地だ。だが、そんなこと知った事じゃない。


それから岡田グループを全員倒して岡田本人と向き合う。

「コウ、てめえ。何をしてるのかわかってるだろうな?」


「言うことはそれだけか?」


パン!


岡田の目の前で手を叩き、びっくりして少し引いた所で金的を蹴り上げる。


ふらつき、俺を睨んだ所で、両目に目潰しで指をぶちこんで終わらせる。


ふん、卑怯上等。


それから岡田グループの奴らの録画機材等を全て取り出す。やり方は簡単、身ぐるみ剥いで全裸にしまえばそれで良し。


さらに、親分の岡田の身ぐるみをはぐと、我々引率者が持って入ってはいけないはずのタブレット端末と編集用の小型機材を持ち込んでいたことが判明した。


実は我々引率側にも持ち込みに関する法律があり、かなり凄く細かく規定されている。


そんな事があってか、今回の研修は取り止めとなり、今回の参加者は全員研修が修了となった。

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