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シュッ! ガキン!!


ブン! ブン! と猿面冠者の振るう剣が白虎に当たりそうになるがスルッと体を抜けて空を斬る。


斬るように攻めるだけでは駄目だと感じたようで、猿面冠者が風魔法を使い白虎を攻撃し始める。


「ギャッ」「キキー」


その猿面冠者の声は動物の猿の鳴き声そのものだ。


「そんなもんで私を倒せる訳が無いだろう」


白虎が人の姿から虎の姿に変わると、猿面冠者がその姿を見るや否や逃げ出した。


「風斬り」


ジュッ! ドパン!!


余りに強力な白虎の風魔法が猿面冠者に当たり猿面冠者が粉々に吹き飛んで対戦が終了する。


時間は10分を過ぎてしまっていたのか、いつもの機械音は流れなかったが、大幅にレベルアップは出来たようで英雄はレベルMAXに達した。


その後ジョブをナイトメアに変更する。


「猿鬼、出ろ。これから俺がお前の主だ」


常闇の寝床から猿鬼が出るが俺を見ることなく、配下に付くことを拒否した。


"闇王の命令が発動します。猿鬼がこのまま承諾しない場合は猿鬼の魂ごと消滅します"


"闇王の命令が発動します。猿鬼がこのまま承諾しない場合は猿鬼の魂ごと消滅します"


"闇王の命令が発動します。猿鬼がこのまま承諾しない場合は猿鬼の魂ごと消滅します"


"闇王の命令が発動します。猿鬼がこのまま承諾しない場合は猿鬼の魂ごと消滅します"


"闇王の命令が発動します。猿鬼がこのまま承諾しない場合は猿鬼の魂ごと消滅します"


"闇王の命令が発動しました。猿鬼が承諾することはありませんでした。猿鬼の魂ごと消滅します"


ボスン!!


巨大な音を立て猿鬼が消える。


「主、気にしなくて良いよ。豚鬼も猿鬼も、もしかしたらもう存在自体を消したかったのかもしれない」


存在自体を消したい。その意味は分からなかったが鬼人族を止めざるを得ない気持ちは誰にも理解出来ないのかも知れない。

猿鬼の階層から次の階層にくる。そこは火山の火口のように熱く、草木も生えない岩と石しか無い場所だった。


そんな場所を玄武を先頭進むと、誰かが歩いて来た。


頭の半分に鶏のような鳥が付いている。目を塞ぎ鼻を押し潰し口で息をしながら歩いてくる。


鳥は生きているのか頭を上げキョロキョロとさせ回りを見る。


身長は少し低く150cm位だろうか。前後に分厚く体中に古傷がある、そんな男の姿があった。


「お前が鳥鬼か?

我々は無駄な争いが嫌いだ。このまま黙っていれば、争う事はない」


「チュンチュン チュンチュン」


唇をすぼめ、高い声で鳴く。


「玄武、なんと言っている?」

「ハイ、自分も同じだ、争いはもういらない。と」


「俺達はこのままここを通る。それで良いな?」


「チッ チッ」

「問題無いそうです」


「お前、俺の配下になる気は無いか?」


「チチッ チュタチュンチュン チッ」

「俺は神に仕えている。だそうです」


「わかった。玄武行こうか」

鳥鬼の階層を争う事なく抜ける。ボスの階層に入ると寝床にいた青龍、朱雀も飛び出して来る。


麒麟が遠くを見るように手を額にあて観察している。

「主、妖狐の階層だよ。三尾が4匹と六尾が一匹だね。

残りは一尾達だ。でも数が多いな」


「やりたい奴は出ろ」


大岩、ワニ、クリス、シルバー、ロック、からし、大ちゃん、キリー、ブルー、太郎、次郎、三郎、四郎まで勢揃いする。


他は少し自信が無いらしい。

「好きなように暴れて良い。ボスが出たら俺が行く」


「「「「「オオオーー!!」」」」」


一斉に飛び出し妖狐の群れに突進していくなかで、ゴールドと麒麟が俺のわきに立つ。


さおりを見るとウズウズとしていた。


「さおりも行きたいなら行って良いよ」

「やったね、私も暴れてくる」


さおりが飛び出すとウルフ系達が直ぐにさおりを囲むように動き、さおりと共に妖狐を倒し続ける。


本当にウルフ系はさおりが好きだ。さおりの側に麒麟がいない時は、絶体にダンジョンに入って直ぐにさおりにじゃれ付いて遊んでほしいと催促している。


妖狐の数に比べたら少数の俺の配下に一尾狐達がどんどんと殺られていく。それを見た三尾狐達が動く、上手く誘導しては孤立するように仕向けて倒す作戦のようだ。


「結構、頭使うんだな」

「奴らは集団で行動します、獲物を捕らえるのに長けているのでしょう」


ゴールドがそう感想を言う。


「主、なんか指示出す?」


麒麟が俺に聞いてくる。


「いや、良い。あいつら楽しそうだ。

それに一定の距離からみんな離れようとはしない。戦いながらも状況をきちんと見てるようだ」


「主、六尾が動くよ」


「ああ」


数で勝っていた妖狐達がどんどんと数を減らす、それだけはなく三尾も全滅した状況に六尾が動く。


その動きに合わせ、一気に駆け出して六尾と対峙する。普通に立っても俺の身長を軽く越えるサイズで白い毛並みが美しい姿で、毛を逆立て俺を威嚇する。

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