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さおりが門番をしていた10人将を倒すと俺に向かい矢が飛んでくる。
カツン!魔力鎧に弾かれた矢が地面に落ちる。
「さおり、弓兵だ」
「了解」
さおりが俺の後ろに隠れた所で魔法攻撃を行う。
「鎌鼬」「風刃」「鎌鼬」
放たれた風魔法が鬼人族が隠れて矢を放つ場所を正確に捉え倒して行く。隠れる場所をなくした鬼人族がぞろぞろと弓を持ち構えながら現れる。
「闇縛り」
出てきた者を闇の腕で捕えて行くと何匹かは逃げたようで俺に向かい矢を放つ。
その矢を放った所にさおりが飛び出して1匹1匹鬼人族を倒す、それに合わせて闇縛りを強くして捕えた鬼人族を握り潰していく。
そんな事を繰り返し山の中腹にくる。すると上から一匹の鬼人族が顔を出す。
「ゴゴゴガー!」
「だから言葉が通じねえだろうが。最初に言ったろ、敵襲だ」
「火炎槍」「火炎槍」「火炎槍」「火炎槍」「火炎槍」
山城の真上に火炎槍を出すと勢い良く落とす。
ドガン! ドゴン!! ドゴン!!
「「ギャー」」「「ゴー!」」「「ヒギャー!!」」
鬼人族の叫び声に合わせて上から逃げ出してくる鬼人族に向かい風魔法を放つ。
「鎌鼬」「鎌鼬」「鎌鼬」
大雑把に鬼人族を倒すと通路のように隙間ができる、その隙間を狙いさおりと共に突っ込んで鬼人族を倒す。
だが倒しても倒しても鬼人族がわいて出てくる。
「土壁」
降りてくる鬼人族の両脇に土壁を作り下に来るにつれて狭くして狙い定め安くする。
「さおり、下がれ」「大火炎」
今、俺に出来る最大の火炎魔法を鬼人族に向かい放ち、土壁に挟まれ逃げ道がない場所に向かい巨大な火炎放射を浴びせる。
火を止めると燃える鬼人族を斬りながら進んで行く。
そしてようやく山城の中に入る。
すると3mは有る鬼人族が立っていた、俺達の後を付いてきた麒麟が俺の横に立つ。
「主、あれは1000人将だね。後ろにいる鬼人族は2匹が100人将。他は雑兵だよ」
「何々、あのでかいのが1000人将?
私があいつらをもらう。ここん所勉強ばかりで運動不足だったんだよね」
そう言うとさおりが駆け出してでかい鬼人族を一刀両断する。
さおりは相手に自分の動きを読ませない動きをする。対峙すると良くわかるが、いつ動いたかわからないのに突然と刀が飛んでくる事が良くある。
あの鬼人族も気付かないでやられた口だろうな。
山城の中にいた15匹の鬼人族を全てさおりが倒してダンジョン攻略が終わる。
それからダンジョンを出ると、ダンジョンに入った朝からすでにお昼を過ぎていた。
ダンジョン前の使令室になっているワンボックスに乗り込むと、規制線の周りはマスコミや野次馬でごった返していた。
「お疲れ様でした、早速で申し訳ございませんが取りあえず移動します。
ホテルに戻り、荷物等を全て持って協会に移動をお願いします。
何故か思った以上に大騒ぎになってまして、お二人が泊まっているホテルにまでカメラが来たりと大騒ぎになっています」
「そんなに?」「誰かテレビを呼んだの?」
「どうやら有名な冒険者の配信者達がこぞって新しいダンジョンを広げているらしいんです。
その中の幾つかの配信者がホテルで張り付いたりと酷い騒ぎをおこしてます」
「面倒な連中だな」
「仕方ありません、出来たばかりのダンジョンに調査で入るには本当の実力者でないと出来ないんです。
Dランクなら何も問題ありません。ですが秋田のSランクのような狂暴ダンジョンだった場合、現在お二人とクラン 赤の魔女だけでしょう。生きて出てこられるのは」
「確かにあの赤の魔女本人ならどんな状況でも生きて出てこれそうだな」
「そうだね。私達と会った時も全然優しそうだっけど、兎に角強者だって言うのはわかったわ」
「まあ、その赤の魔女からお二人が適任とお墨付きをもらっています」
等々と話をしていると泊まっているホテルに付く。職員とさおりがホテルに入り俺達の荷物をまとめて出てきてチェックアウトしてくる。
2人を協会職員だと思ったのか配信するために構えていた連中も人違いだと思いイラつきを露にする。
「おい、冒険者はまだ来ないのか?」
「死んだんじゃ無いだろうな?」
「ダンジョンの場所を俺達にも教えろよ!!」
集まった配信目的の冒険者達が一番知りたい情報は新しいダンジョンの場所だ。
新しいダンジョンに行くには専用の通行証が必要、近所の人達も含めてダンジョンまでの通路を暴露した場合は多額の罰金刑がかせられる。それを了解の上で住民、マスコミ等がダンジョン近くの規制線近くに来ている。
この規制の範囲は広く。半径10km圏内から始まっており半径10km圏内に通行証を持たない者が入るのを禁止している。
また、ダンジョンを中心に半径10km圏内は飛行禁止命令が出ている。
過去、ダンジョン爆発と言った現象が起きた事がありその被害を抑える為の処置で、これに違反した者は自衛隊機により強制送還させられる。
理由は簡単だ。無茶をして死ぬ馬鹿(冒険者)を出さない為の措置だ。だが、集まった冒険者達は理解が出来ないようだ。




