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凛の試験が終わり、凛と婚約者と各々の家族も揃って秋田に戻り平常運行の日々が戻った気がしていた。


そんな矢先だ、俺は協会の依頼もありSランクダンジョンに入りトラップ潰しを行う為に準備をしていた。


「コウ君、今日もトラップ潰し」

「そう、昨日協会から連絡が来て、誰かはまりそうになってギリギリ逃げ出して来たらしい」


「そう、今日お母さん帰ってくるの。夜は開けといてね」

「大丈夫だよ。さおりの学校が終わるまでには家に帰ってるよ」


「わかった。今日はパフェに行こう。新しいお店見付けたの」

「了解」


これが朝の会話だ、朝まで平和だったよ。


今、ダンジョン4階層のトラップの場所に来ている。そこに凛の試験の日だ、そこで執拗に俺に絡んで来たあの男が俺を待っていた。


「二前 宏。待ってたぞ」

しっかしなんだこいつ、人の事フルネームでしか呼べないのか。


「俺にはお前に用は無い、仕事の邪魔するなっ!」

突如、男が俺に無詠唱で岩弾を放つ。魔法使いとしてはレベルは高いのかも知れないが、どうやら本格的に面倒臭い奴だった。


「お前に馬鹿にされたままで帰れるか。あの時は油断しただけだ」


そう言いつつも優雅に構えている。こいつはここがダンジョンの中で、俺と対峙していると言う自覚が無いのだろうか?


「岩槍」

その油断しきっている男に魔法攻撃を放つ。


「ヌッ!」ズザ!

男に岩槍が当たり右足を負傷した、膝から下に岩槍が刺さりその場でうずくまる。


「くっ。ひ、卑怯な」

男が小さくほざく声が聞こえる。


「土纏い 岩籠手」

両手に岩で出来た籠手を纏うと縮地を使い男の前に立つ。俺が来たタイミングで火魔法の火弾を俺に放つが相手の魔法攻撃をお構い無しに男をぶん殴る。


火弾を受けても防御するわけでもなく、そのまま殴り付けてくる俺に恐怖を抱いたのか、俺に殴られた後、後退りし始める。


「ここで止めるか、それともお互い命をなくすまでやるのか? あんたの意見が聞きたいね」


俺が男を無視して明後日の方角を向いて話を始め、岩籠手を解除して刀を抜いて構えると最大に能力を解放。全ての能力を全開にして隠れている奴に備える。


「刀を抜いたと言うことは私と対戦するおつもりですか?」

その声は凛の母親、赤の魔女その人の声だ。


「今さら何を言ってる。俺がこれ以上あいつを攻撃したら構わず魔法をぶっ放すつもりだろ」


「あら、ばれてましたか」

すると真っ赤なローブを纏った凛の母親があらわれる。


「貴方は魔法使いのスキルではないようですね?」

「そうだ。あくまでも魔法は補助的な役割だ。魔法のスキルも魔法使いと比べると高くはない」


赤の魔女がウンウンと1人納得した顔をする。


「しんちゃん。帰りますよ」

しんちゃんと呼ばれたのはあの男だ。しかも凛の母親が登場してから、ずっと顔は青ざめ震えたままだ。と言うか岩槍に刺さった足が抜けずに動けなかっただけかも知れないけど。


「コウさん。凛が大変お世話になりました。

秋田に来ることが有ったらまたお会いしましょう」


「そっちの男がいないなら良いぞ。いつもいつもイチャモンをつけられるのは御免だ」


「覚えておきます」

そして赤の魔女が90度に腰を倒し俺に謝罪の言葉を残すと、しんちゃんと呼ばれた男を風魔法を使い拾い上げてダンジョンを出ていった。


しかし恐ろしい冒険者ってまだまだいるな。


凛の母親、赤の魔女はあの日丘 克典を彷彿させる恐ろしさがある。あの赤の魔女は明らかに今の俺よりも強い、まともにやり合ったら勝ち目は有ったのだろうか?



       ◇◇◇◇◇◇



「あ~るじ。ダンジョンのトラップ見付けたよ、入ろう」


考え事をしてると麒麟の呑気な声が聞こえる。麒麟が出たと言うことはこのダンジョンに俺達しかいなくなった証拠だ。


「ああ、行こうか」


「うん。こっちだよ」


麒麟が俺の腕に絡み付いて来る。いつも思うけど、良く体を浮かせ俺の歩くスピードに合わせて腕に絡み付いて来れるものだ。


麒麟の体の構造が気になってしまう。


トラップにはまるとキラーマウンテンと呼ばれる猿モンスターのモンスターハウスに移動する。


体長は2m無いくらいでグリーンエイプと変わらない位だが、集団で行動して獲物を確実に捕らえる事から、このキラーと言う名前が付いたと言われるモンスターだ。


「出ろ」


4聖獣を先頭に全てのモンスターが出る。


「任せた」


「「「「「「「オオー」」」」」」」


元々Aランク以上の能力を持つ奴らが集まったのが俺の配下だ。キラーマウンテンも数を頼りにして入るが力の差が有りすぎる為だろう次々と数を減らす。


そんな中、唯一Aランク入り出来ていないコングエイプと麒麟が俺の後ろで待機している。


と言うか麒麟がコングエイプに絡み付いて遊んでいるようだ。コングエイプも嫌な顔をせず麒麟に付き合っている。


コングエイプがいないと俺のストレスは半端無さそうな気がして怖い。

戦いも大詰めを迎える頃にゴールドが何かに気付く。


「主殿。ダブルトラップです。コングエイプを帰して下さい」


その言葉にコングエイプが常闇の寝床に逃げる。


あらかたキラーマウンテンを倒し終えると次のトラップが発動。更なるキラーマウンテンの群れと、それをまとめ一回り大きなキラーマウンテンがあらわれる。


「三郎、四郎、 大ちゃん、レット、ホーン、ケンタ、トラオ。お前達は寝床に戻れ。


俺も参戦する」


刀を出して英雄にジョブを切り替えるとゴールドが俺の横に来る。


「どうされますか?」

「うん、あのでかいのは、俺がもらう。後は任せる」


「お供は誰か付けますか?」

「いいよ。それよりロック、シルバー、クリス以外だとかなり厳しいと思う。そっちを見てやって欲しい。


あいつらが伸びてくれないといつまでも厳しい状態が続くから」


「かしこまりました」


ゴールドが頭を下げる。それを見てキラーマウンテンの群れに突入する。

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