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日高 凛が俺を見て凄く驚いている。


「そうなのか? すまない。

家族から荷物係兼冒険者だとしか聞いてなかった。


本当にすまない、Aランクだとわかれば他に依頼したと思う。ちなみに私もAランクだ、普段は東北と新潟方面で活動している」


「そうか、ダンジョンの案内位ならただでやるよ。そんなもんで良ければ声をかけてくれ。

あ、ちなみに低階層はアンデットが中心だ、対応できる奴を連れてこないと大変だぞ」


「アンデットゾーン?

え? 無理無理。ウニョウニョしてて、臭いし無理」


「え? でも、アンデットゾーン越えて、砂漠ゾーン越えて行かないと岩蜥蜴はいないよ」


「さ、砂漠? もしかして虫系?」

「そうだ。たまに動物系もいるけどほぼほぼ虫系の餌だ」


「む、無理だ。どうしよう、諦めようかな」


本当に苦手なようだ。

その日はそれで別れた。そして数日後の夜、留萌さんからご飯のお誘いを受ける。その時はさおりと晩飯の相談をしていた時だ。


「コウ君、スマホなってるよ」

「スマホ?」


携帯を取って見ると留萌さんからだ。


「留萌さん。コウです、どうかしましたか?」

「コウ君、今ね真美と一緒にご飯食べに行くんだけどコウ君もどうかと思ってね」


「了解しました、さおりと一緒です、どこに行きますか?」

と言う事で留萌さん夫婦と一緒に晩飯となった。行った場所は居酒屋だ、ここは元々冒険者だった人がやってるお店で協会の方の行き付けでもある。


俺も何度かさおりと一緒に使った事が有るお店だ。

お店に付くと丁度留萌さん達も付いたようで入り口で会う。するとそこに日高 凛も一緒にいた。


日丘さんの元気そうな姿を見つけ少しほっとする。


「お、コウ久しぶりだな」

「お久しぶりです」


「コウ君、紹介するよ、日高 凛。僕の教え子だ」

「教え子? 日高 凛とは1度会ってます。依頼をもらったんですが、話し合った結果俺は依頼を受けない事で話がまとまりましたけど」


「お、お前偉くなったな。依頼を断るなんて」

「まあまあ、立ち話もそこまで。中に入ろう」


留萌さんの先導でお店に入る。


「所でコウ。おま、さおりに魔力循環の指導したんだろ。どうやった?」

「どうって、さおりは魔力が上手く感じられなくて、俺が魔力を流して循環させて覚えさせたんです」


「なら、それを凛にもやってくないか」

「は?」


「こいつ、魔力は有るけどそう言う細かい事が苦手なんだよ」


そう言って日丘さんが凛の頭をガシガシと撫でる。


「私はパワー重視のスキルだけど、こいつは魔法も使うんだよ。でも魔力循環とか物凄く苦手なんだよね」


何故かさおりが俺を見て睨んでいる、それを見た日丘さんがさおりをからかう。


「さおり、別にコウが取られる訳じゃ無いんだ。それとも何か? こう体を密着させないと出来ないのか?」


さおりをぎゅっと抱き寄せる。


「違うけど」

さおりが少しムッとした顔をしている。


「少し良いですか。さおりとトレーニングしたの1ヶ月近くになります。

それを毎日行うのはかなりの作業ですよ」


留萌さんが確認してきた。


「コウ君。それはどの位の時間必要なんだい?」

「さおりとのトレーニングは一日30分毎日です」


「「そんなに」」

留萌さんと凛の声が重なる。


「所で何故そんなに魔力循環にこだわるですか?」

「私は、刀を打ってもらいたいと思っている。

私のホームは秋田のSランクダンジョンだ。今のままでは駄目だと思って、それで新しい武器をと考えた」


「つまり、刀を打つ条件としてあの刃の無い刀で巻き藁を斬る事が条件だと」

「良くわかるな。その通りだ」


だよな、俺とさおりで証明しちゃったもんな。


「なる程、それでコウ君に指導してもらいたいと。でも何でコウ君に指導を? 家族や仲間の方で出来る人はいないの?」


さおりが普通に疑問をぶつける。


「こいつの家族は全員冒険者だ。それも凛を除く全員が魔法使いのスキル。


そしてクラン 赤の魔女の幹部達だ。

家族全員が元々魔力を扱うのに優れた能力がある、つまり魔力循環は最初から出来て当たり前。出来ない理由がわからない。


そう言う事だ」


日丘さんの説明は何となくわかりやすかった。


「つまり、出来て当たり前で出来ない凛がおかしい。そう言われてますます出来なくなった、そう言う事かな?」


俺の言葉に凛が頷く。


「どうだろう。コウ君、今魔力循環を教えられる人は君しかいない。

うちの不出来な弟子に教えてもらえないか?」

留萌さんがそう言って頭を下げる。


「わかりました、留萌さんの頼みです。断るわけにはいきません。

ただし、条件があります。訓練は土日を挟み週に3日。そのうち最低一日はダンジョンで実践トレーニングです」


「コウ君、まさかあれやるの?」

「それしかないだろう。後は本人がどれ程真剣かだけだよ」


さおりの渋い顔に日丘さんが反応を示す。


「さおり、そんなに面倒な事をするのか?」

「そうでも無いよ。ただ魔力循環を強制的やった上でダンジョンに入ってひたすらモンスターを倒すの。

私も慣れるまで、30分位で動けなくなっていつもおんぶしてもらってダンジョンを出て来た位なの」


さおりをおんぶしてダンジョンを出る、その言葉に日丘さんが反応する。


「そうか、そうなるとさおりも心配だな。コウが凛をおんぶしてダンジョンを出る。

そしてそのまま、キヒヒッ」


「日丘さん」「お姉ちゃん」「真美さん」


俺とさおり、凛が一斉に日丘さんに抗議の顔を向ける。

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